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雑感

本稿は、オーディオを営む個人事業者のブログとして適切ではないと思いますが、最近の政府の対応に疑問を感じているので感じていたことをが書かせていただきたいと思います。

コロナ・ウイルス対応の様子を見ると政府が守りたいのは、国民ではなく政府の支持率であることがあきらです。国民を最優先にしていないので、その時々に経済・海外・政府の支持率など気にしながら風見鶏のごとく行動している様子がわかります。そういえば以前風見鶏と呼ばれた首相がいました。今の政府は何をしたくて政治を行っているのでしょうか?

そもそもアベノミクスによるデフレ脱却はできるはずが無いと思っていました。日本だけの閉じた経済圏ならアベノミクスでインフレ目標を達成できるでしょうが、グローバル化した社会では無理だと思います。インフレ率は需給のバランスで決まります。閉じた社会ではお金の供給量を増やせば需要が増えるので供給が足りなくなりインフレになります。しかし海外から潤沢にものが供給されれば供給不足にならないのでインフレが起きるはずがありません。また金融緩和によるお金は日銀の当座預金にとどまり市場には供給されませんでした。少子高齢化や老後不安により需要が増えないことに対する施策はほとんどなかったからです。需給バランスが改善するはずがありません。

アベノミクスの目標がインフレ率2%だったことも疑問です。この目標が本当に正しいのでしょうか?黒田バズーカが撃たれたころ、日銀は次のようなコメントを出しました。「金融緩和による効果はあるが原油安などによりインフレターゲットを達成できなかった。」それではその時にたまたま原油が高くてインフレ目標を達成していたら政府はアベノミクス完了!と胸を張って喜んだのでしょうか?もしその時に原油が高ければ国内の経済指標はもっと悪かったと思います。アベノミクスが成功しても国民の幸福に結びつかないのです。経済改善の目標はインフレ率ではなくGDPの増加を目指すべきだと私は当時は考えていました。しかしGDPは貿易赤字が増えると増加するので適切でないし、現政府はGDPの算出方法を都合よく変えているので信用できません。めざすべき指標は実質賃金だと思います。

以上のようにアべノミクスは目標の設定が間違えていて、手段も間違ています。二重に間違えているのに成果を誇っているのはなんとも悲しく哀れに思います。

ビジネスをする人は普通PDCAをします。PDは良くてもCは非常に辛いステップでした。でもそれを乗り越えないと次の進歩がありません。政治はPDCAをしないのが普通のように見えます。消費税増税後に経済が大きく悪化しても「経済はおだやかに回復している」とのことです。PlanとDoはできていますがCheckが全くできない人達です。現政権だけではなくすべての政治家がPDCAできていません。政治家は自ら失敗を認めると次の選挙に勝てないから失敗を認めてはならない因果な職業です。選挙制度、民主主義はこのことを前提にしていると思います。PDCAのうち政治家はPDを行い、有権者がCを行います。Aは次の政権が行うのでしょうか?その保証は全くないですが。

現政権を総括すると、選挙・政局・権力維持には抜群の強さを持っていますが、国民を豊にするための政治の能力が皆無であると思います。