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ピアノの巨星が去って行く

私がJazzを聴き始めて間もなくチック・コリアのReturn To Forever(RTF) がリリースされ一世を風靡しました。私もLPを購入し何十回と聞きました。初めて聞いた時には鳥肌がたつような興奮を覚えて完全にその音楽の虜になりました。その後も彼は様々なスタイルや編成でレコードをリリースしました。またRTF以前のサークル、ARCやNow He Songs Now He Sobs なども遡って聞きました。彼はアコースティック楽器、電子楽器など様々なスタイルで演奏しますが底流にはラテン調、スパニッシュ調のメロディとリズムが流れていることが特徴的です。

惜しくも昨年の2月に亡くなってしまいました。彼のコンサートを何回か聞きにいきました。松本市の ハーモニーホールでのソロコンサートの時、彼は演目をメモした紙をピアノの譜面台に置いてそれを見ながら演奏していました。

演奏が終わるとそのメモを折って紙飛行機にして客席に飛ばしました。幸運にも私がその飛行機をキャッチして持ち帰ることができました。そのメモはどこかにある筈ですが見つかりません、、

その前年2020年3月にはマッコイ・タイナーが亡くなりました。彼はジョン・コルトレーン・カルテットのピアニストとして活躍し、コルトレーンの死後アフリカ回帰の音楽、壮大で骨太な音楽を展開していました。彼のコンサートも何回か聞きに行きました。非常にエネルギッシュで汗が飛び散るような演奏でした。晩年の音楽をしっかり聴いていなかったのでこれから聴こうと思います。

キース・ジャレットは健在ですが脳卒中のため演奏がままならないと聞いています。初めてキース・ジャレットのソロピアノ(3枚組)がリリースされた時、Jazz誌上でこの演奏はJazzか否かという論争が繰り広げられました。うろ覚えですがJazz派の油井正一氏が「この演奏にはJazzの賦質がある。みなさん財布を持ってすぐレコード店に駆け付けなさい」みたいなことを書いていて、私もレコード店に駆け付けた思い出があります。当時の学生には非常に大きな出費で大変でした。でも油井さんの言葉が理解できました。

彼ら以外にも偉大なピアニストは多くいますが、私がJazzを聞き始めたころ強く影響を受けその後も聞き続けたピアニストがこの3人です。彼らはスタイルが異なりそれぞれ三角形の頂点に位置していて、その三角形がJazzを包含しているように感じます。彼らの演奏を録音でしか聴けなくなってしまったことは残念です。

彼らの古い演奏を聴くと私の青春に帰ることができます。個人的にも思い入れがある素晴らしいピアニストです。

少しノスタルジックな気持ちになりました。

 

Livingston

以前スコットランドのLivingstonという街に住んでいました。早いもので日本に帰ってから10年以上経ちました。

最近この街のことを思い出す出来事がありました。

1. 北京パラリンピック

女子のアルペン チェアスキーで村岡選手が大活躍しました。2大会連続で、また東京パラリンピックから十分な準備期間が無いのに素晴らしい結果を残しました。

村岡選手と同じ種目にイギリスから出場したShona Brownleeという選手がいます。彼女は私がスコットランドに住んでいた時の家内の友人の娘さんです。友人からShonaのことを聞いていました。ホルンをやっていましたが楽団で安定雇用されず苦労していました。その後RAF(イギリス空軍)のバンドに就職が決まりました。RAFのバンドの演奏を何度か聞いたことがありますが非常にレベルが高いです。友人はもちろん私達も非常にうれしく、誇らしかったです。

しかしShonaは入隊からしばらくして訓練中に足のケガをしてしまいました。最初は捻挫程度と思っていましたが回復しないので様々な治療を試みました。結局義足にせざるをえませんでした。そのことを聞いたときは非常に辛かったです。

その後、友人からShonaがリハビリの一環としてスキーをしていると聞きました。それはたった3年前のことです。それまでShonaはスキーをしたことが無かったそうです。しかも足のケガをしたのが30代後半です。そのShonaがパラリンピックに出場したのです。友人は娘のShonaをリスペクトしていると言っています。もちろん私達もShonaのことを本当に凄いと思い尊敬します。

友人の住んでいるところ すなわちShonaの出身地はLivinstonです。

2. サッカー

私は松本に住んでいるので松本山雅を応援しています。昨年はまさかのJ3降格で意気消沈しています。松本山雅と言えば前田大然です。前田大然はスコットランドのセルティックに移籍して活躍しています。私がスコットランドに住んでいた時には中村俊輔がセルティックで活躍していました。俊輔が日本に帰る時に領事館主催のお別れパーティに招待されましたが、私もスコットランドとお別れする時であわただしく出席することができませんでした。今でも残念です。

前田大然を含め多くの日本人選手がセルティックで活躍しています。大然が3月6日に5試合ぶりの得点を決めました。相手のチームはLivingston??? ひょっとして私が住んでいたLivinston?調べてみるとそうでした。私がLivingstonに住んでいた時にもチームがありましたがほとんどアマチュアに近いチームでした。当時のカテゴリを知らないのでよくわかりませんがセルティックやレンジャーズと戦うレベルのチームでは全くありませんでした。よく買い物に行ったショッピングセンターの近くに競技場がありましたが小さくて入場数も数千人くらいではなかったでしょうか?そのチームが今はスコットランドのプレミアシップで戦っているとは驚きました。松本山雅が地域リーグからJFL、J2、J1へと駆け上がった歴史と重なります。

何故か今週はLivingstonを思い出す週になりました。

612Aエンクロージャ

 モノラルシステム用に10年以上前に604-8Gを1本譲ってもらいました。これは 1本のみ、ネットワーク無しだったので格安で入手できました。自作の箱や平面バッフルに取り付けて聞いていましたが、やはり正式な箱に取り付けて聞いてみたいと考えていました。そして平面バッフルは場所を取るし不安定です。

 箱作りを始めました。604のエンクロージャは612A、612C、620Aなどありますが620はサイズが大きく重いので除外します。604と言えば銀箱と呼ばれる612Aがスタジオモニターとして広く使われていたので作るならこれしか無いでしょう。

 612Aの図面を入手すべくネットで検索してみました。612Cの図面は容易に見つかりますが612Aはなかなか見つかりません。

 漸く見つけましたが図面の寸法や文字が不鮮明で判読するのに苦労しました。

 図面が掲載されていたサイトによると612Aはアイコニックのエンクロージャと同じものだそうです。言われてみればアイコニックと612Aは似ています。今まで気が付がつきませんでした。

 アイコニックは1937年にランシング社によって開発された映画館向け2wayシステムです。それ以前のウエスタンや自社製のシャーラー・ホーンなどのスピーカーよりはるかにコンパクトなのに高性能なのでかなり売れたそうです。

 1945年に604が発売され、アイコニックの箱に入れたものが612システムと呼ばれたそうです。これに先立つ1941年にアルテック社がランシング社を買収しアルテック・ランシング社になっています。ランシング氏が開発した604を8年前に自分が開発したアイコニックの箱に収めて612システムができたのでした。

 ちなみに、612Cと620Aは612Aの発売から30年後の1975年に上市されました。1950~1960年台にはモニタースピーカー市場を独占していた612システムですが、1971年にJBLの4320がリリースされると、4320の時代にマッチした性能によりALTECのシェアが徐々に切り崩されてきました。

 それに対抗するために612Cと620Aが発売されたと推測します。612Aは板厚が薄く箱鳴りがするので電子楽器が台頭してきたロックやJazzのソリッドな音のモニターには難があったと思います。おそらく612Cは612Aとの置き換えのためにサイズの互換性を保ちながら強固な箱でパルシブな音の再生を目指したものと思います。620Aは互換性を捨ててより広い周波数帯域を目指したものだと思います。

 今、気が付きましたが4320と612のサイズはほぼ同じです。JBLはモニター進出の第一歩として612の置き換え需要を狙って実績を作ろうとしたのですね。

 話が横道に逸れてしまいました。なんとか612Aの図面を入手したものの、米松合板が入手できません。ウッドショックの影響です。建材として使われる12mm厚の在庫はありましたが、箱に使う板厚はほぼ入手不可能でした。そのためシナ合板で作ることにしました。

 下の写真は形ができた状態です。スピーカーをサブバッフルに取り付けて、それをフロントバッフルに取り付けますが、その寸法や構造が分かりにくかったです。

 組みあがりました。ネットワークが無いのでマルチアンプで聞いています。いずれネットワークを作るか、マルチで行くか決めていません。良い音だとは思いますが、オリジナルの音を聞いたことが無いので本来の音を出しているか残念ながらわかりません。またモノラルなので評価が難しいです。古のスタジオを想像しながら自己満足の世界に浸ろうと思います。

 塗装はまだしていません。塗装をすれば音が今より締まると考えています。 銀箱のようにハンマートン塗装をしたいですが、時間が無くしばらくこのままで聞くことになりそうです。

 

スピーカー切替器 再発売(2)

音工房Zさんからのオファーをいただきスピーカー切替器 Ver.2の開発と製造を行いました。昨年12月に初回ロットを出荷し、1月、2月と立て続けに出荷しました。音工房Zさん向けの製造に注力していたので、他には手が回りませんでした。

注文を頂いた分の製造の目処がつき漸く直販の準備にとりかかることができます。

Ver.2の仕様について説明します。変更点は以下の表の通りです。これら以外は変更ありません。

ユニット項目Ver.1Ver.2
SSP-01歪率(定格出力時)0.0050%0.0025%
SSU-01オン抵抗12mΩtyp6.5mΩtyp

SSP-01では、信号経路に使用している抵抗を高性能薄膜抵抗に変更し、性能向上を実現しました。それ以外に信頼性と作りやすさの向上のために基板の変更を行いましたが、仕様には影響ありません。

SSU-01では、スイッチ用のMOS-FETの変更、基板レイアウトの変更などを行いオン抵抗を約1/2にしました。

MOS-FETのパッケージは従来品では下の写真の左のD2PAKでした。Ver.2では写真右のD2PAK-7と呼ばれるパッケージのMOS-FETを使用しています。写真でわかるようにD2PAKはソース端子が1本ですが、D2PAK-7は5本あるので中のシリコンの性能が同じでもデバイス全体のオン抵抗を小さくできます。Ver.1を開発した当時もD2PAK-7パッケージはありましたが価格が非常に高く採用するのは非現実的でした。しかし今はD2PAK-7も使用可能な価格になりました。Ver.2で使用したMOS-FETのオン抵抗はVer.1で使ったそれの約1/3です。シリコンチップの性能向上もありますが、パッケージの違いが大きいと思います。

Ver.2で採用したD2PAK-7
Ver.1で使用したD2PAK

MOS-FETの変更に加えて、基板のレイアウト変更と内部配線のワイアーの変更を行いました。 

Ver.1開発時、最適だと考えた基板のレイアウトですが、その後改善の余地があることがわかり変更しました。変更により基板の配線抵抗が減ると同時にチャンネル間の抵抗値の差を減らすことができました。

また、従来は太いワイアーでは配線が困難なため、十分太いワイアーを使用できませんでした。Ver.2開発にあたり音質が良く柔軟性が高いワイアーを見つけました。そのため配線の抵抗も低減できました。

コストをかければさらにオン抵抗を下げることは可能です。しかしコストと性能のバランス、そしてシステムの中で切替器のオン抵抗がどの程度であるべきかを考えるとVer.2の仕様は程よいと考えています。

これからVer.2の製造、サイトの変更など行います。4月を目標に販売開始できるようにしたいと思います。

スピーカー切替器 再発売

能率補正機能付きスピーカー切替器を音工房Zさんとソフィソナント・オーディオから販売することになりました。12月から販売開始の予定です。経緯は以下の通りです。

音工房Zさんで私どもの切替器を使っていただいています。能率を補正する機能が音工房Zさんのスピーカー開発の工程にマッチして使っていただくことになりました。今は音工房Zさんにとって必要不可欠な装置だと評価していただいています。

また音工房Zさんが所有されているA社のプリアンプとSSP-01の間に音質の差がほとんど無いのでSSP-01を主なプリアンプとして使用されているとのことです。

音工房Zさんの試聴会やメルマガなどで切替器を知った方々から当方に引き合いがあり切替器を購入していただきました。

そのおかげもあり昨年、切替器が完売しました。その後、再製造するつもりはありませんでした。一部の部品のディスコンにより基板の設計変更が必要な上、部品の価格が非常に上昇したので(日本は安倍政権の公約であったデフレ脱却がいまだにできませんが、世界はしっかりインフレ状態だとわかります)これ以上の販売は困難だと考えました。

そんな折、音工房Zさんのメルマガに「切替器の能率補正の最小単位が1dBなのでスピーカーの音圧レベルを完全に合わせられない。もっと細かく補正できれば、、」という趣旨の記述がありました。商品の満足度がいまいちだと思う反省と、音工房Zさんの紹介で切替器が販売できたことのお礼の意味で0.5dBステップで能率補正ができるファームウェアへの改造の提案を行いました。現在音工房Zさん向けカスタムの0.5dB改造品を使用していただいています。

音工房Zさんと0.5dBステップの改造について打ち合わせをした際、音工房Zさんから切替器を販売したいとのオファーをいただきました。前述のように再製造の予定はありませんでしたが検討をしてみました。設計変更が必要なうえ、部品コストが上がるので製品価格が上昇します。それでも代替品を使って製造が可能との結論を得ました。これらの情報を音工房Zさんにお伝えして相談した結果再製造することに決めました。

現在製造に向けて準備中です。どのみち基板変更が必要なので特性改善を行います。外観は従来品と全く同じですが中身は違います。したがって再発売する製品は能率補正機能付きスピーカー切替器Ver.2とします。

変更内容を説明します。

SSP-01:

信号経路の抵抗を高音質品に変更し音質と特性の向上を行います。従来品の音質も他社のプリアンプと比べてひけをとりませんが、もう一段音質の向上を目指します。

SSU-01:

従来品よりオン抵抗の低いスイッチ素子の採用、基板のレイアウトの最適化、配線材の見直しなどにより切替器のオン抵抗を低下させます。現行品のオン抵抗は12mΩtypですが10mΩ以下に減らします。

現在でもスピーカーケーブル、スピーカーの内部配線、コネクタの接触抵抗などの抵抗値の合計に比べると切替器のオン抵抗は誤差範囲かもしれません。しかし抵抗値を下げることにより切替器を挿入する影響が確実に減ります。切替器の存在が消えてトランスペアレントな状態に近づきます。

SSP-01、SSP-1とも回路の変更は多くありません。しかしSSU-01の基板のレイアウトが大きく変わります。いきなり製品を量産するのはリスクがあるので試作品を作りました。

SSP-01 基板の変更はほとんどありませんが、信頼性と作業性の向上を図りました。
SSU-01 基板レイアウトを大きく変更しました。基板と端子間の配線も見直しました。

特性を測定した結果、設計目標を達成できそうです。評価した台数が少ないので量産品のデータを測定して仕様を決定する予定です。

肝心の音質ですが、一聴して音の鮮度・生々しさが向上しました。音質向上の要因がSSP-01とSSU-01のどちらにあるのかまだ確認できていません。また試作品を数日間使用した後では音の印象が少し変化して現行品との差が少なくなったようです。今は量産の準備が忙しくてじっくり音質を評価できませんが、少なくとも切替器Ver.2は現行品より音質が良くなっていると思います。

このように切替器Ver.2の製造に注力しています。パワーアンプの開発は中断しています。パワーアンプの仕様を根本から見直せという悪魔のささやきが最近聞こえてきます。実際、パワーアンプの仕様は技術的に非常に背伸びしたものです。またロジスティック的にも問題があります。試作品の動作確認をするためだけで非常に大きなスペースを占有します。もし量産するとしたら、我が家はどうなってしまうのか??切替器Ver.2の量産出荷ができたらしっかり考えてみたいと思います。

なお、MJ誌11月号で音工房Zさんが紹介されています。

マイナポイント

マイナンバーカードを持っているとマイナポイントが貰えるそうです。少しわかりにくいですが、説明を見ながら手続きを始めました。マイナポイントをもらうには、総務省のアプリを使って”マイナポイントの予約”を行い、その次にキャッシュレス決済の会社にマイナポイントの登録の手続きを行います。その後、期間中に登録した会社で決済を行うと、その決済会社からポイント(最大5,000円分)が還元されるそうです。

手続きを始めましたが、マイナポイントの予約にはマイナンバーカードのチップ(Felica)と通信できるスマホが必要なことがわかりました。私のスマホはFelica対応ではないのスマホから予約ができません。

PCでもマイナポイントの予約が可能です。私はマイナンバーカードのリーダを持っています。PCで予約をしようと思ったら、Internet Explore11が必要だそう。今どき IE11??? びっくりしました!!! いつものことながら、国のITは利用者の心を逆なでします。

普通ならIE11をインストールして手続き終了後にアンインスートールしますが、偶々スマホの機種変更を今月するので、変更後手続きをする予定です。マイナポイントの上限が5,000円なのであまり工数をかけたくありません。

特別定額給付金では、マイナンバーで申請したほうがかえって手間がかかり、オンラインでの申請を中止した自治体が続出したそうです。幸い私の場合はオンラインでスムーズに請求できました。

6月で終了したキャシュレス決済の還元でも決済手段によっては、還元されたポイントを使えるようにするためにインターネット上で手続きが必要で、しかも他のキャッシュレス決済手段にチャージする必要がありました。政府から出てきた還元事業は決済業者にとって晴天の霹靂で対応に苦慮した結果だと思います。

私は多少コンピュータやITの知識はあるつもりですが、国のシステムを使う時にはいつも苦労します。それぞれのシステムがバラバラで都度インストールしないとならず、UIも全然違います。使う際には時間を使うので利用者の生産性が低下します。申請ができればまだしも PC、スマホになじみが無い方は制度の恩恵を受けることすらできません。

実際に手続きをして実感しましたが、経済対策のために利用者に多大な不便を強いています。キャッシュレス決済会社や窓口になる自治体等も本来なら必要ない余分なコストが発生します。 国がIT化する目的は利用者の利便性が最優先でなく、IT化の実績と国の利便性のほうが重要だと思えるほどです。

給付や還元とは違いますが、e-Taxも同様です。私は使いにくいシステムに悩まされながら数回利用しました。しかし使うメリットが無く今は使っていません。 e-Taxで申告が完結すれば良いのですが、添付書類を税務署に郵送または持参しないといけないからです。それなら申告書一式を郵送しても変わりありませんしそのほうが楽です。(今年からe-Taxを使わないと控除額を減らすそうです。 ペナルティを課して使いにくいシステムを無理やり使わせるのではなく、誰もが喜んで使うシステムにすることが本道だと思います。このことからのシステムが利用者の利便性を考えていないことが推察できます。)

私の想像ですが、官僚は法律を作るのは得意ですがシステムを作ることは慣れていません。結局丸投げします。発注先は利用者の利便性より利益第一ですから今のようなシステムが出来上がっても不思議ではありません。

給付型の経済政策は必須ですしそのためのシステムが必要です。しかし、マイナポイントのような還元型の経済対策を実施し、システムを開発することは無意味だと思います。むしろ消費税を減税するほうが経済対策として効果があり、無駄なシステムが不要で、消費者は何の手間もかかりません。

ちなみに私が住んでいる松本市がプレミアム商品券を販売します。1枚あたり3,000円のプレミアムがつき最大5枚まで。抽選なので購入できるとは限りませんが15,000円の得です。往復はがきで申し込みます。 一方のマイナポイントはアプリをインストールしてスマホを買い替えて(たまたまですが)などなど面倒な手続きをして5,000円の得、、、

薪ストーブの入れ替え

25年ほどお世話になったバーモント・キャスティングスのアンコールは非常に素晴らしいストーブですした。しかし、メンテナンスが大変になってきました。

ストーブには薪を効率的に燃やすための触媒があります。触媒の掃除の際、触媒を覆うパーツをはずす必要があります。触媒を掃除した後に外したパーツを元の位置に戻すのが非常に大変です。長年使用して本体も変形しているのでパーツだけ交換しても購入当時のように簡単にメンテできないと思います。

そこで、新しくストーブを入れることにしました。新しいストーブの条件は以下の通りです。  

① できるだけ安いこと

② 燃焼効率が高く、煙突から煙や臭いがでないこと

③ 簡単にメンテできること

①について:私があと何年薪作りをできるかわかりません。アンコールのように25年使うことは無理でせいぜい10年くらいでしょう。欲を言えば15年?ストーブの値段が安くないと元を取れません。これが第一優先です。

②について:しかし、安かろう悪かろうでは薪の準備が大変だし、排煙で近所に迷惑がかかります。アンコールは正しく焚けば煙がほとんど出ませんでした。田舎でお隣さんとの距離があるとは言え近隣の方に迷惑をかけるわけにはいきません。この項目も大事です。

③について:あと何年薪ストーブを使えるかわかりませんが、使っていある間にはメンテの工数と費用が少ないことが必要です。①の安いことかぶるかもしれませんが手間がかからないことが重要です。徐々に体力が落ちてくるので、ストーブのメンテに体力を使わず、薪作りにだけ体力を使いたいものです。

いままで使っていたアンコールのカタログ写真を転載します。すごくかっこいいです。しかし値段が高いので①の条件を満たしません。②はOK ③は私のLife Timeを考えればOK?

今度入れるストーブのカタログ写真です。①②③の条件を満たします。②③の条件を満たすと①を完全に満たすのは難しいので相対的な評価です。③についてはこのストーブには触媒がないのでランニングコストは安そうです。触媒が無い代わりに希薄燃焼で触媒と同等の燃焼効率を達成しているそうです。触媒が無いと触媒を交換するする必要がないのでメンテコストが減ります。

今まではエレガントな雰囲気のストーブでしたが、今度は薪ストーブ本来のワイルド?なイメージなので楽しみにしています。

ストーブを購入する際、市から補助金が出るとストーブ屋さんから教えてもらい先月申請しました。本日補助金交付の通知を受けたので工事をお願いしました。補助金をいただけると本当に助かります。

ストーブを入れ替える際に少し問題になった点があります。25年前は煙突が太いほど良く燃えるとのことで我が家の煙突は直径8インチを導入しました。アンコールも8インチ仕様でした。下の写真に煙突を示します。

しかし現在は煙突径6インチが主流で8インチは過去の遺物のようです。全てのストーブは6インチ仕様なのでストーブと煙突の間の直径を変換するアダプタが必要です。6/8変換は一般的なことかと思いましたがかなり特殊なようで特注品で対応するそうです。何故8インチが廃れたのか定かではありません。

最後になりますが、アンプの設計について書きます。制御ソフトのコーディングを全て見直しました。デバッグ中ですが、DSPなどを使わずに制御できるかトライ中です。

絶対音感

パワーアンプのBIAS制御で苦労しているので、仕事の進捗が書けない状態が続いています。今回もそんな時のどうでもよい話題です。

まさに、どうでも良い話ですが、私は絶対音感があります。子供の頃、ピアノを習っていたので絶対音感が備わったと思います。最近は音を聞く前に基準音で校正しないと半音位の狂いが出ることがありますが、まあそこそこ正確だと思います。
しかし私にとって絶対音感はあまりメリットはありませんでした。

私は学生時代にチャーリー・パーカーに心酔して彼のように演奏したいと思いました。お金がないのでサックスは買えません。彼のアドリブのコピー譜を購入して弟が小学校の時に使ったピアニカで吹いて練習しました。就職してすぐに月賦ならサックスが買える!と気付いてアルト・サックスを購入しました。夜な夜な井の頭公園で練習しました。井の頭公園にはプロ級から私のような初心者まで楽器を練習する人が多く居ました。


サックスもクラリネットも小学校で習ったリコーダーと同じで、全ての穴を指で塞ぐとドの音がでます。 しかしアルト・サックスはE♭管なのでドの音を出すとE♭の音程が出ます。アルトの教則本はE♭で書かれているので、その通り吹くと楽譜と鳴っている音が違い、頭が混乱してそれ以上吹けなくなります。
ピアノなど殆どの楽譜はCで書かれています。 そこで私は 、独自の指使いでサックスを吹くことにしました。Cで書かれた楽譜のみ演奏できれば良いと考えて、それ以外の楽譜を演奏することはあきらめました。

私考案の素晴らしい?指使いで練習をしました。それなりに吹けるようになったと自分では思っていました。ただ私はリズム感に難があり、客観的にはいまいちでしたが。

地元に帰り、ビッグバンドに入会し、楽器店のサックス教室に入りました。ここで当然ですが問題が発生しました。バンドで渡されるアルトサックスのパート譜はE♭=ドで書かれているので、私の独自の指使いではだめです。パート譜を自分でC用に書き替えないといけません。結構大変です。

さらに追い打ちで、サックス教室では独自の指使いを禁止されれストレスがたまりました。結局だんだんとサックスを吹くことに対する意欲がなくなり、教室もバンドも辞めることになりました。

ちゃんと音楽を勉強した人は、絶対ドと移動ドを頭の中で瞬時に切り替えることができるそうです。私は子供の頃絶対音感だけついて、その後10年以上音楽演奏から離れていて、突然サックスの演奏を始めたので対応することができなかったと思います。あきらめずに練習を続けていれば対応できたかもしれません。しかし仕事が次第に忙しくなり余裕が無くなったこともあり挫折しました。

ちなみに私の家内はピアノ教師ですが絶対音感がありません。当たり前のように移動ドを使いこなしています。家内は私のことをうらやましいと言いますが、私は上に書いた通り絶対音感をもっているメリットを感じません。
せいぜい飲み会でグラスをチーンと鳴らした時の音階は?と聞かれて Aだとか G#だとか言う程度です。

ひとつだけ便利だと思うのは、曲を聞いて耳コピーできることです。あまり複雑なメロディは何度も聞かないと無理ですが、簡単なメロディならすぐにピアノで正しい音程で再現することができます。最近は指がおぼつかない?ですが、、、

絶対音感のむなしい話でした。

木の伐採

アンプの話ではなく、木にまつわる話ばかり続きますがお許しください。

アンプのファームウェアのデバッグ中に、かなり大きな変更が必要なことに気づいてファームウェアの仕様をみなおしている最中です。またバイアス制御の信号処理の部分は移動平均程度でなんとかなると考えていましたが、タップ数が多いFIRフィルタが必要かもしれません。そうなると今のMCUでは対応できずより高性能なMCUまたはDSPが必要になる可能性があります。ぎりぎり今のMCUで大丈夫だとは思いますが、、、

我が家は家内の実家の隣に建っています。その実家の敷地内にある建物に近接してヒノキが立っています。昨年の台風の時にヒノキが大きく揺れて建物に接触しました。今後も強大な台風が予想されるので、ヒノキを伐ることにしました。ヒノキのほうが古くから立っていて後から建物を建てたのでヒノキとしては「何故オレが伐られるんだ?」と思ったはずです。もう少し木と間隔を空けて建てれば良かったのに。本当に申し訳ないです。

人間のエゴでヒノキを伐らざるを得なくなりました。昨年のうちに庭師さんの仕事が無い冬の間に伐ることをお願いしていました。天気が良く、風が弱い日に伐採に来てくれました。伐る前にヒノキにお神酒をあげてお参りしました。

その後、庭師さんが木に登り、上から少しづつ切り落としました。高所が苦手の私には信じられない技ですが、庭師さんも実は高所恐怖症とのこと。仕事とは言え大変です。

最終的には下の写真のようになりました。庭師さんのチェーンソーの歯が短くて根元近くは切れませんでした。後日私が切ります。

このあたりにはトラクタ小屋がありました。10数年前までは田畑を耕すためにトラクタを使っていましたが、現在は水田の耕作を大規模農家にお願いしているので稲作にトラクタは必要ありません。最近は数十坪の家庭菜園を春先そして収穫が終わった秋に耕す程度でしたが重宝していました。 数年前からロータリーという耕す部分が壊れてしまい、しっかり耕すことができませんでした。古いトラクタなので既に部品が無く修理不能で手放しました。それに伴いトラクタ小屋を昨年解体しました。 下の写真の畦畔ブロックを敷いてある所にトラクタ小屋が建っていました。トラクタ小屋に隣接して単管パイプの薪置き場があります。従来は場所が狭く薪を1列だけ置いていました。トラクタ小屋が無くなったので薪を2列置けるように奥行を拡張しました。単管パイプのジョイントを調整するだけで拡張できました。屋根の垂木や波板は新規に作り変えましたが。これでほとんどの薪を屋根の下に置ける予定ですが、これからいただく薪の量により一部は野ざらしになると思います。

今年はトラクタが無いので、家庭菜園を耕すのが大変です。耕運機を買おうと考えましたが、今年は人力でやって見ることにしました。なかなかパワーアンプの開発がすすみません。。。

雑感

本稿は、オーディオを営む個人事業者のブログとして適切ではないと思いますが、最近の政府の対応に疑問を感じているので感じていたことをが書かせていただきたいと思います。

コロナ・ウイルス対応の様子を見ると政府が守りたいのは、国民ではなく政府の支持率であることがあきらです。国民を最優先にしていないので、その時々に経済・海外・政府の支持率など気にしながら風見鶏のごとく行動している様子がわかります。そういえば以前風見鶏と呼ばれた首相がいました。今の政府は何をしたくて政治を行っているのでしょうか?

そもそもアベノミクスによるデフレ脱却はできるはずが無いと思っていました。日本だけの閉じた経済圏ならアベノミクスでインフレ目標を達成できるでしょうが、グローバル化した社会では無理だと思います。インフレ率は需給のバランスで決まります。閉じた社会ではお金の供給量を増やせば需要が増えるので供給が足りなくなりインフレになります。しかし海外から潤沢にものが供給されれば供給不足にならないのでインフレが起きるはずがありません。また金融緩和によるお金は日銀の当座預金にとどまり市場には供給されませんでした。少子高齢化や老後不安により需要が増えないことに対する施策はほとんどなかったからです。需給バランスが改善するはずがありません。

アベノミクスの目標がインフレ率2%だったことも疑問です。この目標が本当に正しいのでしょうか?黒田バズーカが撃たれたころ、日銀は次のようなコメントを出しました。「金融緩和による効果はあるが原油安などによりインフレターゲットを達成できなかった。」それではその時にたまたま原油が高くてインフレ目標を達成していたら政府はアベノミクス完了!と胸を張って喜んだのでしょうか?もしその時に原油が高ければ国内の経済指標はもっと悪かったと思います。アベノミクスが成功しても国民の幸福に結びつかないのです。経済改善の目標はインフレ率ではなくGDPの増加を目指すべきだと私は当時は考えていました。しかしGDPは貿易赤字が増えると増加するので適切でないし、現政府はGDPの算出方法を都合よく変えているので信用できません。めざすべき指標は実質賃金だと思います。

以上のようにアべノミクスは目標の設定が間違えていて、手段も間違ています。二重に間違えているのに成果を誇っているのはなんとも悲しく哀れに思います。

ビジネスをする人は普通PDCAをします。PDは良くてもCは非常に辛いステップでした。でもそれを乗り越えないと次の進歩がありません。政治はPDCAをしないのが普通のように見えます。消費税増税後に経済が大きく悪化しても「経済はおだやかに回復している」とのことです。PlanとDoはできていますがCheckが全くできない人達です。現政権だけではなくすべての政治家がPDCAできていません。政治家は自ら失敗を認めると次の選挙に勝てないから失敗を認めてはならない因果な職業です。選挙制度、民主主義はこのことを前提にしていると思います。PDCAのうち政治家はPDを行い、有権者がCを行います。Aは次の政権が行うのでしょうか?その保証は全くないですが。

現政権を総括すると、選挙・政局・権力維持には抜群の強さを持っていますが、国民を豊にするための政治の能力が皆無であると思います。