20年以上前からLinnのLP-12を使っている。このプレイヤーは確かに良い。
しかし私の家では再生中に近くを歩くと針飛びを起こす。LP-12のサスペンションの共振周波数と歩いた時の床の振動がちょうど合ってしまうのだろう。今までにいろんなラックを使ってみたし置き場所を変えてみたが効果は無かった。LP-12はイギリスの家には合うかもしれないが日本の家には合わないのでは?したがってアナログ・ディスクを聞くときは針を下ろした後抜き足差し足でリスニングポイントに戻る。もっと堂々としたいものだ。
いつかはこの問題を解決したいと思っていたが会社勤めで忙しく後回しになっていた。起業してからも製品開発で忙しくまったく手付かずだった。
最近、ちょっと真面目にアナログディスク再生の評価をする機会があった。その際も針飛びで苦労した。
さすがにオーディオを生業にしているのにこれはまずいと思った。針飛びがあるということは再生周波数帯域にも影響があるので再生音でにも悪影響を与えている筈。なんとかしないといけない。
かと言って床をコンクリートにすることはできない。残念ながらアナログプレイヤーは二階に置いてある。
プレイヤーを買い換えることもしたくない。リジッド系のプレイヤーだと針飛びしないことはわかっているのだが、、 そこに逃げるのではなくこの問題に取り組みたい。
以前から針飛びを無くすラックについて、ぼんやりとアイデアはあったが具体的にどうすれば良いか全くわからなかった。しかし上のようなことを考えている時に夢の中で少し具体的なアイデアが沸いて来た。それからしばらく学生時代の機械工学や音響工学の教科書を見ながら悩んでいたが、また夢の中でアイデアが出てきた。
本日その案をもとに基本原理の検討をしてみたところ計算上はうまく行きそうなことがわかった。コストもあまりかからない。まずは試作してみようと思う。果たして理論とおりの効果が出るか?
世の中そんなにうまく行かないので一発で成功するとは思わないがうまく行けば面白い。