絶望の林業

私は20年以上薪ストーブを使っているので林業に興味があるし、多少でも林業に貢献したいと思っています。

日本の林業は人件費が高く、外材に負けた。しかし森林税などで補助を行い、薪ストーブ使用者の増加で木材の需要が高まり、林業が再生しつつある。と思っていました。

しかし表題の本を読んだところ、私の認識は全く間違っており、林業が八方塞がりの状態に陥っていることがわかりました。

本の内容を詳細に書けませんが、林業が構造的に行き詰っていることが書かれています。林業の採算性、継続性が非常に厳しいことが具体的な事例を示してこれでもか?と書かれています。本書の中でこれだけ否定的なことが書かれていると、門外漢の私でも気持ちが滅入ってしまいます。

一方で林業を振興させるべき林野庁が発行している森林・林業白書には事実を隠すようなデータが書かれているそうです。

一例では木材の輸入量は重量で表記し、輸出量は金額で表記しているとのこと。輸出と輸入を異なる単位で比較するなどありえないです。

さらに国内の山林の貯蔵量(山の立ち木の総体積)の増加と伐採された木材の体積の測定方法にも問題があります。立ち木の体積では木の全体積を使うのに、伐採された木の体積には製材後の体積を使います。製材すると2~3割は体積が減るのに白書では、立ち木の体積と製材後の体積を比べて伐採量が少ないのでもっと伐採が必要だと結論をだしているそうです。

本に書かれていることが本当か白書を見てみました。白書は膨大な量がありどこに何が書いてあるか探すのが非常に大変です。
意図的に情報をわかりずらくしているのでしょうか? 会社の決算書のように数ページの諸表を見れば重要な情報の多くがわかるようにしてほしいものです。

森林は木材という商品を供給する場所だけではなく、国土を守るために重要な資源です。台風などによる洪水を防ぐためにも森林で保水する必要があります。農業も同じですが、商業主義やグローバリズムに流されずにしっかりと守る必要があります。今のような丸投げの補助金ではなく国土を守るための国家事業として森林の育成をしてほしいです。

本書で論じていた木材は主に針葉樹です。 私が薪に使っているのは楢やクヌギなどの広葉樹です。 楢などの広葉樹は植林しなくて自然に生えて来るそうです。
林業家の方に聞くと、針葉樹の林業と並行して楢や雑木のビジネスができるのは良いことだと言っていました。

またリンゴの木や庭木をいただいて使っています。りんごの木は病気になった木を伐りりんご園で焼くはずのものをいただいてストーブで使っています。リンゴ農家の方は燃やす手間が減るし、私は燃料が手に入ります。化石燃料の消費が減るので環境には良いと思っています。

私のしていることが、環境や日本の林業にとってプラスだと勝手に思っていますが、ものごとはそう簡単ではありません。もっと勉強する必要があります。

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