知人に頼まれてまたアンプの修理を行っている。
直るかどうかわからないという条件でやっている。アンプはアキュフェーズのP-300Xというアンプ。ネットで調べてみると発売は1980年。今から34年前!それにしては外観が綺麗でキズもほとんど無い。
症状はと言うと電源は入るが音が出ない。蓋を開けて目視で確認したり、テスターで触れるところを見てみるがわからないので分解することにした。
アンプモジュールは放熱器と一体化されていてコネクタとネジを外すと簡単に取り出すことができる。メインテナンス性が良くありがたいし機構設計は参考になる。
回路図をネット上で調べたところ以前同機種を修理された方が回路図を起こしてアップされている。またP-300Xのパンフレットにも回路図が載っている!(確認したらこれは概念図であり正確な回路図ではないが)思えば30年以上前はパンフレットやマニュアルに回路図が載っていることは当たり前だった。あのころが懐かしい。
基板を外してみるとドライバーのMOS-FETとその前の電圧増幅段の抵抗が焼けていることがわかった。テスターで各デバイスのチェックを行うと左右とも電圧増幅段とドライバと出力段の全てが壊れている。
回路図を見ると電圧増幅段が壊れると破壊モードによっては連鎖的に出力段まで壊れることがわかる。しかし左右同時に破壊されるにはなにか根本の原因がある筈。それを探したが見つからない。なんとも言えないが故障の原因は誘雷?かと思いたくなる。
さすがに30年以上前の製品なのでオリジナルの半導体部品を入手するのが困難だ。それでも一部はオリジナルが入手可能。その他は代替品を探して発注した。
部品が届いたら慎重に進めないとまた壊れてしまうので作戦を考えておくことにする。うまく修理できればいいが、、、