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光城山に行ってみる

忙中閑ありというわけではないが仕事の合間に家内と一緒に近くの光城山に行ってきた。

hikari

光城山については以下のリンクを参考にしてください。写真もこのサイトから引用しています。

http://www.mtlabs.co.jp/shinshu/hike/hikarijy.htm

名前の通り昔の山城があった場所だ。光城山の麓から頂上まで桜の筋が駆け上る。私の家から少し北へ行くと桜の一本道が見える。素晴らしい景観だ。麓から頂上までの標高差が300mくらいあるので麓から順番に咲き始めて頂上に至る。麓が葉桜の頃頂上が満開という感じで桜のいろんな表情を同時に楽しめる。

10年振りに家内と一緒に光城山に登った。以前は家内と日本アルプスを駆け巡っていたが最近は山とご無沙汰。登りは楽だったが下りは少々大腿部に応えた。

以前は山登りの前のトレーニングに頂上まで駆け上がっていた。今で言うトレールランみたいな感じ。毎回タイムを短縮することを考えて登っていた。今回は家内のペースに合わせてゆっくり登る。下りも転ばないようにゆっくり。それでも結構筋肉が痛くなった。

私は週に2-3回それぞれ約10kmずつ走っているので心肺能力や足腰には自信があるが、ランニングに使う筋肉と山登りに使う筋肉が全く別物だということを思い知った。使う筋肉が違うことは知っていたのだがやっぱりという感じ。私のような三流のランナーはランニング時すり足に近い感じで走るので太ももをほとんど使わない。しかし山ではは太ももをよく使う。それで結構疲れた。かなり大腿部が退化していると感じた。

光城山はユニークなお花見ポイントだと思う。安曇野・松本地区にはもう一箇所ユニークなお花見ポイントがある。

弘法山古墳だ。山一面が桜に覆われていて凄いとしかいいようが無い。

koboyama

写真は http://www.lococom.jp/article/view/2359712/  より引用

http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/special1_index-id_60-htm

今年はもう遅いが来年は見に来てください。

パワーアンプの修理(その2)

先日、パワーアンプの故障箇所を見つけて修理用部品を発注した。

部品が届いたので早速修理を行った。出力段のFETの交換は放熱器のネジを外して、基板にストレスがかからないように配線をはずし再び組み上げる。作った時は出力段のFETの配線を先に行い、次にFETからの配線を基板に半田付けしていた。しかし修理の際は基板への配線をそのままにしてFETの配線をやり直すので狭いスペースに半田コテを入れて作業する必要がある。それほど難しい作業ではないが気を使うしやっかいだ。

部品を交換し電源を投入する前にアイドリング電流を測定するための電源の配線をはずして電流計を入れる。この作業も結構面倒。

チェックにより不良と判断した部品以外に壊れた部品がある可能性もぬぐえないので正常動作する確率は50%と思いながら電源を投入する。結果はOK。とりあえずほっとする。出費がムダにならなかった。

温度補償に使っているサーミスタがオリジナルと違うのでアイドリング電流の安定度に不安があるため数時間電流をチェックする。アイドリング電流は安定している。サーミスタの特性の微妙な違いも熱結合もどうやら問題なさそうだ。

以上のことが確認できたので電流計を外して音を出してみる。壊れても良いテスト用のスピーカーを接続して音出し。無事音が出る。

たいした作業ではないが結局半日かかってしまった。

修理したアンプはこれ。

amprepair

10年以上前に作った金田式のアンプ。今こうして修理し配線やレイアウトを見ると気になるところが多々ある。低インピーダンスでないとならない箇所の配線の長さが結構長い。その他色々と気になる。当時も気づいていた筈だが根本的にレイアウトを変更するのは面倒なのでオリジナルに忠実に作ったと思う。

今検討している製品では理想とするレイアウトを実現したい。そのために今回の修理は参考になった。

パワーアンプの修理

スピーカー切替器の歪率特性を測定した時に常用していたパワーアンプが壊れてしまった。昨年のことだ。

忙しくて修理に取り掛かれなかった。その気になってやり始めれば比較的短時間で済むことも腰が重くて取り掛かれないことがある。

例えば高校の同窓会の紙の名簿(300人超)をExcelに入れる作業があった。OCRで読み込もうとしたがうまくできず3ヶ月ほどほったらかしにして居た。しかしお尻に火がついてやり始めると1日でできてしまう。どうしても優先順位が低いことは後へ後へと追いやられてしまう。

アンプ修理も別のアンプがあるので音楽を聞くことができる。それほど困らないので修理は後回しになっていた。しかしこれから暑い夏になるし、節電の時期に真空管アンプばかり使っているわけにはいかないので修理することにした。

アンプを分解して確認を始めた。先ず本当に壊れているかもう一度確認する。電源を入れた瞬間に保護回路が働いてしまう。やはり壊れている。

アンプの出力をオシロスコープで見ると電源投入後左チャンネルに約30VのDCが出ている。右チャンネルは正常なようだ。

保護回路が働く場合通電して各部の電圧を確認することができない。保護回路をはずして確認することも可能だがそれでは連鎖的に故障していないデバイスまで破壊する恐れがある。

それとNFBがかかっている回路ではNFBをはずさないと電圧を測定してもわからないことが多い。

皆さんも同じようにやっていると思うが、このような時は電源を入れず回路の各ポイント間の抵抗値を測定するのが有効だ。幸い右チャンネルは正常と思われるので左右を比較して値の違う部分を見つければよい。

但しテスターの抵抗レンジの場合どのリードに+の電圧が出ているかを確認しておかないと半導体の確認の場合には値が違うので注意が必要。昔なつかしいアナログテスターの場合は何故か黒リードに+の電圧が出ていた。最近のディジタルテスターでは赤リードに+の電圧が出ているようだ。全てを確かめたわけではないのでこれが標準的なのかわからないが。昔の感覚で今のディジタルマルチメーターを使う場合は念のためにチェックすると良いと思う。

さて調べて行くと出力段の+側のMOS-FETのゲート=ソース間の抵抗が左右で異なることがわかった。出力段のゲートとソース間には抵抗が入っているので抵抗に原因があるのかMOS-FETに原因があるのかを確認するためにMOS-FETのゲートへの配線を取り外す。その結果MOS-FETのゲート=ソース間は本来絶縁されているはずなのに約150Ωの抵抗があることがわかった。これで出力段のMOS-FETが壊れていることがわかった。

アンプを作ったのは10年以上前なのでデバイスは当然ディスコン。調べてみるとヤフオクで入手できることがわかった。早速注文した。

MOS-FETを交換して直れば良いが、他の部品にも被害が波及している場合がある。テスターでチェックした限りでは他の部品は問題なさそうだが、、、

部品の入手は来週の予定。来週になって再び腰が重くなっていなければ良いが、、、

Delius

春の便りが各地から届いている。

ここ松本はまだ桜が咲いていないが1週間ほどの間に開花すると思われる。

英国のDeliusという作曲家は叙情的な曲を書くので心が癒される。全ての作品を聞いたわけでないが、劇的な展開はなくゆったり・穏やかな感じの曲が多い。一聴して盛り上がりに欠けるのでつまらなく感じる場合があるが、ゆったりして心が落ち着く。

特に春の情景を描いた”On Hering the First Cuckoo in Spring”は私の好きな曲だ。

ゆったりした旋律が春の訪れを感じさせ、クラリネットがカッコーの鳴き声を聞かせる。心に染み入ってくる。

日本では春というと梅と鶯というイメージだ。英国ではカッコーが鳴くのが定番なのかどうか記憶に無いがこの曲を聞くと英国の田園地帯の草原や丘の景色を思い出す。以下は私が持っているCDのジャケットだがちょうど写真にあるような丘を良く歩いたものだ。

delius

良い曲なので是非聞いて欲しい。

窓から外を見ると、春らしい景色が目に入って来る。耳を澄ませばきっとカッコーの声が聞こえてくるはずだ。

DeliusのCD

 

アンプの回路について

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がある。今年は彼岸の入りまでは暖かくその通りだと思っていた。しかし春分の日の今日は寒くてそんなこともないと思う今日この頃。

次の製品の候補であるアンプについて検討している。私はアンプ類(アンプだけでなく回転系を含まないDACなどの機器を含む)の音質は80%が回路構成が決め残りの20%を実装が決めていると思う。このように決め付けてしまうと異論があるかもしれないし、誤解を招くかもしれない。

例えば音質的に優秀な回路をバラックで組んだ場合の音質と、音質的に劣る回路を贅を尽くした実装をした場合の音を比較すれば前者のほうが良い音がするから回路の比率が大きい。さらに回路では容易にひどい音が出せるが実装でひどい音を出すことは困難だ。

ただ上記は詭弁であり、本来議論すべきことは最高の回路と最高の実装を組合わせた時にそれぞれがどの程度の比率を持っているかであろう。

あえてその議論からはずれて上記の事例を示したのは先ず良い回路を作らないといくら実装で頑張っても意味がないといいたかったからである。そして最近の高級オーディオは回路もそれなりに凄いとは思うが実装にコストをかけて信じられない価格になっている。20%程度の比率しか占めない実装で他と差別化するためには大変なコストが必要だ。アルミブロックを削りだすとか、凄く重くするとか、、、高級オーディオの電子部品と機構部品の比率では機構部品のほうが多いだろう。実装に充分なコストをかければ20%がもっと増えるとは思う。しかしそれが40%や50%になることは無いと思う。

私の設計の方針は以下の通りだ。

重要部品には良いものを使い、回路構成で部品の性能の差をカバーして高音質を実現する。そして実装はポイントを押さえてコストパフォーマンスを良くしつつバランスの良いものにする。

世界最高の音質を狙わない代わりに、99.7%(3σ)の人が満足する音質をリーズナブルな価格で実現することを目指している。私が世界最高の音や世界のオーディオ愛好家の好みの分布を把握しているわけではないので3σと言うのはあくまでもイメージだ。

逆に言うと世の中にある高級オーディオは3σ以上(0.3%)の人達に向けて製品を提供するものだと思う。(ソフィソナント・オーディオのスピーカー切替器もユースケースを考えれば3σの外の人向? 私としては2.5σ位を狙っているが)

上記の通り音質の80%を占める回路設計は非常に大事。さらに使用するパッシブ部品の性能の差を回路でキャンセルできればもっと良い。そんなわけで今は考えられるいろんな回路を検討している。今までNPN/PNPの上下対象回路はあまり好まなかったが食わず嫌いはいけないのでこれらも含めて網羅的に(限りはあるが)検討している。効率的に進めないと時間ばかりかかってしまうので検討の方法を「ここは思案のしどころじゃ..」

今回はソフィソント・オーディオの設計の基本的な考え方の一部を記載した。今までは当たり障りの無い内容ばかりだったが、以前にも書いたとおり少しずつ製品開発に対する考え方を書いて行きたい。

Songs of bellows

3月16日に、ふいごの唄というパイプオルガンのコンサートが松本市のハーモニーホールで開催された。

ふいごの唄はオルガン同好会の受講者の発表会だ。以前にも書いたが、本格的なパイプオルガンを一般市民に開放しているホールは少ないそうだ。松本市はその稀な例のようだ。家内は今回の発表会に参加した。この発表会には芸大のオルガン科を出てドイツに留学していたKさんも参加した。私の家内のような初心者からKさんのようなプロ級の人まで幅の広い人々が演奏する。 東京に居る私達の友人のMさんが以前からKさんにオルガン習っている。Mさんはどこで聞きつけたのか、ふいごの唄を聞きに来てくれた。

Kさんが放射能の影響を避けるために松本に来た時にMさんからKさんの子供をどこの中学に入れればいいかなど相談されて答えたことがある。

song of belloiws

家内は頑張って練習していたが数日前から非常に緊張していた。しかし本番ではなんとか無事に演奏することができた。本人曰く「開始直後のトリプルアクセルで転びそうになって焦ったが、ここでへこたれないぞと立ち直って頑張った。」とのこと。ひやひやしながら聞いていたが私も一安心。

Kさんはさすがに凄く、デュルフレという作曲家の組曲を講師の保田先生と楽章を分け合って弾いた。

今日改めて感じたのはパイプオリガンの音は、モデル化しやすく本物の音と電子オルガンの音はあまり区別がつかないということだ。ホールでオルガンの音を聞いても家にあるオルガンの音と同じように聞こえてしまう。まだまだ本物のオルガンの奥深さを知らないのでなんとも言えないが、、

コンサートの後はMさんや高校の時の友達と軽く一杯やり、楽しい時を過ごした。

松本のハーモニーホールの専属オルガニストの保田先生は今年度で退任し新しいオルガニストが4月から着任するそうだ。4月以降、一般市民のオルガン愛好家に対してどのような機会が与えられるのか、そしてふいごの唄のような発表会があるかは不明だそうだ。

しかし家内は来年はどんな曲を弾くか既に考えている。

私の個人的な意見だと、今回のプログラムはほとんがバッハのオルガン曲であり変化がなかった。少しは違う曲を弾くのがよいと思う。

例えばバッハの(やっぱりバッハ?)ゴールドベルグ変奏曲のオルガン版とかホルストの惑星のオルガン版とか。ネットで探し始めたがゴールドベルグのAriaの無料の楽譜があったので早速ダウンロードしてみた。ピアノ版とはかなり印象が違うが面白いかもしれない。

惑星は2台のオルガンで弾く編曲と松井直美のようにパーカションと一緒に演奏するものがありオルガン独奏は厳しいかも。でもこれを弾きこなせたら格好いい。

何を演奏するかは家内が自分で決めることなので、適当にアイデアだけ出して後は口を出さないのが一番。

ティラミスの試聴

一月ほど前のことですが長谷弘工業さんからスピーカーとアンプ/プレイヤー用のインシュレータを
お貸しいただき試聴させていただきました。
ティラミスという商品です。特殊な木材と繊維の積層構造になっていて形状がお菓子のティラミスに似ていることから命名されたとのことです。
このような商品を評価と改善を繰り返して完成させるのは確立されたセオリーがなく音質の変化も微小なことが多いので全ての工程に手間がかかり並大抵の苦労ではないと思います。本当に凄いことだと思います。
試聴させていただいた後に長谷弘工業さんにお送りしたレポートをここに掲載させていただきます。
ティラミスの効果についてはレポートを読んでいただければわかると思いますが非常に効果があります。
設置環境の改善とインシュレータの併用をうまく組合わせて落としどころ(good compromise)を見つけることがオーディオの一つの方向だと思いました。
私の場合5-6セットのスピーカーを切り替えて使っているので全てにどのスピーカーに使用するか悩ましいです。
--- 以下スピーカー用レポート ---
この度はスピーカー用インシュレータおよびティラミスをお貸しいただき大変ありがとうございました。
先ずスピーカー用インシュレータのレポートをお送ります。
スピーカー1 サンバレー ランドセル+LM755
スピーカー2 ProAc Studio100
スピーカー3 Tannoy Autograph mini
試聴ソース
ブリテン&ロストロポービッチ アルペジオーネ・ソナタ
エラ & ルイ など
1. ランドセルをSX-3上に設置(写真1)
最初はVictorのSX-3の上に乗せた状態で音を聞きました。スピーカーの上にスピーカーを乗せるのは言語道断ですが場所が無いのでこのように使っています。
ティラミスを使うとチェロの低音部がぐっと沈みこむ感じや胴鳴りの感じが良くでます。
また音がスピーカーから開放されたように自在に空間に浮遊します
ボーカルも同様の効果で音離れが良く、心に染み入ってきます。
 写真1
2. ランドセルを椅子の上に設置(写真2)
SX-3上に設置した場合と同じ方向で効果がありますが、効果の度合いは小さくなります。
写真2
3. ProAcを椅子の上に設置(写真3)
ティラミスを使うとやっぱり音離れが良くなります。またVocalの場合マイクと口の距離が変化している様子が感じられます。音が軽やかにふわっと浮く感じがします。奥行感も出ます。ティラミスが無いと重苦しい感じがして音がスピーカーの近くに縛り付けられているような感じです。
ランドセルの場合椅子の上で効果が少なかったのにProAcでは効果が大きいのは何故かわかりません。ProAcはリジッドで鳴きが少ない箱なのに対してランドセルは箱を積極的に鳴らすタイプのスピーカーなのが影響しているかもしれません。ランドセルと一緒に椅子が鳴って相乗効果になっているような気がします。
ティラミスの代わりに袋ナットをスピーカーの下に置いた場合にはティラミス無しと有の場合の中間くらいの音になります。しかしナットに起因すると思われる付帯音が感じられます。
写真3
4. ProAcをスタンドの上に設置(写真5,6)
この場合は効果が聞き取れませんでした。
スタンドからはスパイクが上向きに出ています。ティラミスはスパイクの長さより厚いのでティラミスを使う場合はスパイクはスピーカーと接触しません。ティラミスを使わない時はスピーカーをスパイクで受けます。ProAcの場合はスパイク受けするとティラミスと同等の効果がある?ように思います。
写真5
写真6
5. Autograph miniをスタンドの上に設置(写真7)
この場合は効果が大きいです。ランドセルやProAcの場合と同様の効果です。
効果がある設置をした場合はどのスピーカーでも同じような効果があります。
写真7
以上の通りでスピーカーによって効果の出方が異なるようです。
また設置条件が悪いところほど大きな効果が得られます。
スピーカーや設置方法により違いはあるものの効果を発揮した場合には
上に書いたとおり音の重苦しさがなくなり自然で軽快な音になります。
音が喜んで飛び回っているような印象です。
レッドブルの宣伝ではないですが「ティラミス 翼を授ける」という感じです。
--- レポート以上 ---
続いてプレイヤー用のティラミスの評価を行いました。レポートの文中にもありますが私はCD用のティラミスを保有しています。今回はアナログプレイヤーでの評価を行うないました。CDで効果があったのでアナログでの効果はもっと大きいと期待していました。しかしティラミスの効果を発揮させるためにはもう少し環境を整える必要がありそうです。お借りできる期間が短かったのが残念です。
以前のブログで振動吸収ラックについて書きましたが、ティラミスの評価の際になんとかしないといけないと思ったのがきっかけです。
アクセサリで対応できる音質改善とそうでないものがあります。したがってあるレベルまでは設置環境を整えた上でアクセサリなどで音質を向上させるのがやはり現実的だと思います。
--- 以下レポート ---
昨日と今朝プレイヤー用ティラミスの試聴をいたしました。
結果をレポートさせていただきます。
自分でも初期型ティラミスをCDプレイヤー等で使っていてその効果を知って
いますが、初期型は奥行きが短くてアナログプレイヤーには使えません。
今回貸していただいたティラミスは奥行きが30cmあるのでアナログプレイヤー
にも使用できるため楽しみにしておりました。
プレイヤー関連の機器は以下のとおりです。
ターンテーブル  Linn LP-12(バルハラ)
トーンアーム    SME3009SII
カートリッジ     DENON DL-103
イコライザー     Linn LINTO
ソース
ソニー・ロリンズ サキソフォン・コロッサス
ジューン・クリスティ  fair and warmer など
結果
ティラミスを使うと音がすっきり・軽やかになります。
またシンバルやビブラフォンの乾いた感じが良くでます。
余計なノイズが無くなった結果だと思います。
そして使わない時に比べて音の定位の安定度がわずかですが高まります。
スピーカー用のティラミスを使ったランドセルで聞くボーカルは非常に魅力的です。
ティラミスの設置方法によってかなり影響を受けます。
プレイヤーの足に当たらないようにする必要があるので最初は写真1の
写真1
ように設置しました。この状態でも効果は感じられましたが写真2のように
設置した方がより大きい効果がでました。
振動系のモーターの下にティラミスが入るためだと思います。
しかしティラミスがはみ出しているので勿体ないですね。
写真2
ティラミスをはずすと音が奥に引っ込み、少しくすんだようになります。
今回評価した結果十分な効果を確認できましたが、CDプレイヤーよりもアナログプレイヤー
のほうが効果が大きいと期待していたので少し消化不良です。
効果を制約しているとしたら以下のようなことが考えられます。
・プレイヤーの足が邪魔をして最適な位置に設置できていない。
・ティラミスと接触するプレイヤーの裏板が薄く(2-3mm程度)振動してしまうのでは?
プレイヤーの足はリジッドな枠につけてあるので足のほうが有利ではないか?
ティラミスの長さがプレイヤーの奥行きより長ければリジッドな枠にも裏板にも接触
するのでもっと効果があるかもしれない。
・ラック、床とプレイヤーのサスペンションで形成される機械的な振動特性が
低周波(20~30Hz以下?)で共振していると思われる。
ティラミスを使っても共振を無くすことはできないので共振の影響が音に出ている
かもしれない。
以上のように(期待に対して)多少の欲求不満があるものの確かな改善が聞き取れました。
うまく使いこなせばさらに大きな効果が得られるのではないかと思います。
現在上記の共振の問題を改善するラックを検討しているのでそれができたら
もう一度チャレンジしてみたいと思います。
--- レポート以上 ---
上に書いたとおり全てをアクセサリが解決してくれるわけではありません。インシュレータようなアクセサリの場合、本道はオーディオ機器の設置環境を整えることだと思います。設置環境(床の強度やラックの性能など)はコストをかけても音質の向上は頭打ちになってきます。設置環境がそれなりのレベルになればアクセサリを導入すれば設置環境を改善するよりもはるかに少ないコストで音質改善をすることが可能だと思います。
その概念図を以下に示します。
アクセサリについて
ティラミスを試聴させていただきスピーカーとプレイヤーではアクセサリの効果の出方が少々違うのではないかと思いました。あくまでも今回の試聴における私の主観ですのでもっと検証する必要があります。
このようにアクセサリは環境によって効果の度合いが異なります。使ってみないと効果が判らないので貸し出していただき実際に体験できたのは本当にありがたかったです。
今回のブログはレポートの記述に合わせて”ですます調”になってしまいました、、、

DSD再生

SACDが出てから15年ほど経つが我が家にはSACDプレイヤーが無い。中途半端なプレイヤーを買ってもしょうがないと思い、かと言って高価なプレイヤーには手が出ない。そうこうするうちに時間が経ってしまった。

私は2008年頃からネットワークプレイヤーを使い始め、もうメカニカルのプレイヤーを使うことはないと思った。そんなわけでSACDプレイヤーを購入することなく今まで来てしまった。

近年USB経由でDSDファイルをDACに送りNative再生することが一般的になって来た。私も昨年キット屋のDAC SV-192SにDSDオプションを追加し音を聞いてみた。その音はPCMとは趣を異にした音であった。

音が滑らかで、空間や奥行きが感じられる音でびっくりした。急峻なディジタルフィルターが無いために位相特性が優れているためだろうか?しかしその後仕事が忙しく、再生環境が煩雑になるのでほとんどDSD再生をすることがなかった。最近はネットワーク経由でDSDのNative再生ができる機種も出てきている。技術的にはLAN経由でもUSB経由でもDSD再生が可能だが今までLAN経由の製品が無かったのは著作権がらみなのだろうか?

必要な時にいつでもDSDを再生できる環境を作りたいと思い本日PCのセットアップを行った。

PCでの再生ソフトにはfoobar2000を使うがこれはいつも使っているソフトよりU/Iが貧弱なので違和感が大きい。ジャケット写真を表示できないのでアルバムの枚数が増えると大変だと思う。

dsd

音はやはりPCMとはまったく違う。ざらつき感がなくあくまでもスムーズだ。本日は色々と試してみる時間が無かったがこれからいろんなソースを再生して音の評価や比較をしてみたい。

余談だが、PCMファイルをDSDファイルに変換するのにKORGのAudioGateというソフトを使う。これはツイッターを登録すると無料で使える。その代わりファイル変換のたびに自動的に「変換中です」とツイートする。以前Jhon Scofieldのアルバムを変換したら本人から私のツイートに返事があって感激した。

 

オルガン

松本市のハーモニーホールにパイプオルガンが設置されている。震災によりホールの天井にひびが入って閉鎖されていたが修繕して昨年オープンした。

ホールオープンに伴いオルガン講習会を再開した。これは一般の人がホールのパイプオルガンを演奏することができる講習会だ。専属オルガニストの保田先生が教えてくれる。松本市以外のオルガンを持った施設でこのような催しが行われることは非常に稀だそうだ。

家内はこの講習会に参加しオルガンの面白さに目覚めたようだ。オルガンに興味を持ったきっかけは私達の友人がオルガンを習っている先生が震災で松本に移住して来たことだ。それで家内はオルガンに興味を持ち勉強を始めた。その後家内はオルガン同好会に入り熱心に練習を続けている。

オルガンと言っても昔小学校にあった足踏みオルガンやエレクトーンなどに代表される電子オルガンから音楽ホールや教会にあるパイプオルガンまで値段もサイズも大きな幅がある。

私は子供の頃ピアノを習っていたが、私の家はピアノを買えなかったので電気オルガンを買ってもらい練習した。これは足踏みオルガンの足踏みをモーターに置き換えたものであり発音原理はハーモニカと同じリードである。それは私が幼稚園から小学校低学年の頃なので世の中にパイプオルガンがあることなど知る筈もなかった。オルガンはピアノの代用品だと思っていた。

今考えるとオルガンとピアノは全く別の楽器でありむしろピアノがオルガンの代用品であるとことがわかる。正確な歴史や事実はわからないが以下のように想像する。先ずオルガンがありそれを貴族や中産階級の家に作るは大変なので代わりにチェンバロなどが発明された。チェンバロはパイプオルガンの代用品であったがその後オルガンとは異なる個性が重用され、その個性を伸ばす方向でピアノが開発された。

一方でオルガンは教会と密接に関係しながら存続・発展した。パイプオルガンはとてもコストがかかるので電子技術の進歩によりハモンドオルガンなどが発明された。当初はハモンドオルガンは教会のオルガンの流れをくむ構造だったが様々なバリエーションを加えて進化した。

日本ではヤマハのエレクトーンなどが有名だがこれは良く見るとパイプオルガンとは鍵盤やペダルの配置が異なり独自のアレンジを加えたものだ。このアレンジはヤマハが自分で行ったものかハモンドを範としたものかはわからない。

今まで全くオルガンのことなど考えたこともなかったがこうしてみると実に奥深く不思議な楽器だ。

家内がそうこうするうちにオルガンを購入した。そして家内が待ちに待ったオルガンが昨日我が家にやって来た。

biscount

色合いは我が家にマッチしている。ピアノでは白い鍵盤が黒く、黒い鍵盤が薄い木の色だ。ペダルの音域が広い。エレクトーンでは左側だけにペダルがあり片足で弾くがオルガンはペダルを両足で弾くそうだ。家内はその違いに苦労している。またオルガンでは第一鍵盤と第二鍵盤の左右の位置が揃っているがエレクトーンでは第一鍵盤と第二鍵盤の左右の位置がずれている。(オフセットしている)何故ヤマハがこのように変更したのか?繰り返しになるがその設計思想には興味がある。

(その後家内の話によるとエレクトーンでもオプションでオルガンと同じ配置の鍵盤があるそうだ。だたペダルにはオルガンと同じ音域のものはないという。)

このオルガンの鍵盤やペダルはパイプオルガンに倣っているが当然中身は電子楽器だ。つまりパイプオルガンのU/Iを持ったシンセサイザーと言える。

説明書を見ると従来の機種はサンプリングしたパイプオルガンの音を再生していたが、この機種ではパイプオルガンの発音モデルにより音を出していると書いてある。

すなわち空気を送り音が発生するモデルとパイプにより共振するモデルをDSPで実現して音を出している。現在シンセサイザの世界がどうなっているかわからない。昔はFM音源のような実際のモデルとは異なるがそれらしい音が出る音源を使っていた。それから実際の音をサンプリングした音源に変わった。今モデリングした音源を使っているのだろうか?

シンセサイザは発音する楽器の種類が多いのでモデリングは大変だと思う。オルガンはそれだけモデリングすれば良いので比較的簡単にモデリングできると思う。しかしホール等にあるパイプオルガンを借りて傷をつけないように計測するのは大変だと思う。でもモデリングできれば、パラメータを変えていろんなホールや教会のオルガンの音を再現できる可能性がある。ただホールや教会の空間の音響特性まで含めてモデル化していないようなのでそれも含めると面白い。実際、残響の多いホールでは自分の弾いた音が聞こえてきて混乱することがある。楽器で残響まで再現してくれると本番で困らない?

以前かかわっていた音声合成でもモデルによる方法とサンプリングによる方法がある。発声モデルによる方法は品質が悪いが少ないメモリ量で実現できる。一方サンプリングによる方式はメモリ量は必要だが品質は良い。

オルガンではモデル化した方が音が良いとマニュアルには書いてあるがこれは音声合成と逆だ。私は同社のサンプリングによる機種の音を知らないのでなんとも言えないがそれは以下の理由によると思う。

①パイプオルガンのほうが発音モデルはシンプル。発音部もフィルターも一定、送風部のADSR(時間応答特性)のみ考慮すれば良い。しかし人間の発生モデルは複雑。声帯の振動も、喉から口に出るまでのフィルター特性も時々刻々と変化する。これをモデル化するのは非常に難しい。(というかMIPSとメモリを消費するのでモデリングによる手法のメリットが無くなってしまう。)

②音声合成や音声認識は世界の知恵が結集されてきた。しかし音楽に関してはそれらの技術フィールドより多少遅れた技術が投入されて来た。したがってコンピュータ業界よりは後になってモデリングの技術が入って来たと思う。特にパイプオルガンの系統の電子オルガンはあまり市場が広くないので新技術の導入には時間がかかると思う。

organ_kaori

家内がオルガンを購入したのをきっかけにオルガンについて考えてみた。そして不思議な楽器であり奥深いことを本当に感じた。私も子供の頃の電気オルガンに始まりこのオルガンに終わるか?

それとエンジニアとしてオルガンの中に入っている音源、アンプとスピーカーがどうなっているか見てみたいと思う。

確定申告

2/15は2週間連続の大雪で大変だった。先週は約50cm積もりそれが半分ほど溶けたと思ったら、今度は75cmの大雪で大変だった。一日に何度も雪かきをして体のあちこちが痛くなった。大雪により孤立した方々や渋滞・運休で何日間も身動きが取れなくなった方々に比べたら、大きな被害がなくて幸いだ。苦労されている方々は体調を崩さずになんとか乗り切っていただきたい。

今週半ばには再び南岸低気圧が来るようで心配だ。この大雪をもたらした低気圧を以前は太平洋沖低気圧と言っていたと思う。知らない間に南岸低気圧と改名していたようだ。家内は弾丸低気圧だと思っていたようだ。爆弾低気圧っていうのもあるから聞き間違えても当然か。

大雪と共に確定申告の季節になった。私は個人事業なので青色で確定申告を行っている。会計ソフトで記帳してそこから出力したデータをe-Taxで読み込むだけで良い。 ・・・筈だが

国税庁の確定申告のサイトに行きe-Taxを選択し必要項目を入力し、次にe-Tax用のデータをアップロードしようとするがアップロードのメニューが無い。

そこで昨年の日記を見るとe-Tax Web版で申告したと書いてあった。”e-Tax Web版”と検索して申告サイトにたどり着き比較的簡単な作業で申告が完了した。

国税庁のサイトからはe-TaxのWeb版へのリンクが見当たらない。そういえば昨年も悩みに悩んでから国税庁に電話してWeb版を教えてもらったことを思い出した。そしてアンケートで改善を要望したことも。しかし今年も国税庁は改善されていなかった。

Web版で申告すれば良いとわかった後で、再度国税庁のホームページに行きWeb版にたどり着こうと試みたがリンクを発見できなかった。

私は以下のようなことを勘ぐってしまう。

大金を投じて国税庁の確定申告サイトを作ったが使い勝手が悪かった。そこでWeb版を急遽作った。しかし確定申告サイトに大金を支払った手前、Web版を前面に出すわけにいかない。

e-Taxを推奨するなら利用者にとって使い易いシステムにして欲しい。