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PCクラッシュ

多くの方がPCで仕事をされていると思います。

私もほとんどの仕事をPCで行っています。PCがおかしくなると仕事がすべてSTOPです。それなりにセキュリティやいわゆるBCP(事業継続計画)には気を使っていたのですが、、

11月12日にPCがクラッシュしてしまいました。

Windowsが起動しなくなり修復をしたところPC環境が2年ほど前に戻ってしまいました。2年前は私が起業した直後で設計データはほとんどなしです。(その代わり2年前のPCは起動が早かったことを実感 ^^ )

私はこのような事態に備えて以下のようにバックアップしていたので余裕しゃくしゃくでしたが、、、

・バックアップ先にはRAID1構成のNASとCloudのストレージを使用

・2種類のソフトでそれぞれシステム全体とデータをバックアップ

しかしシステムのリカバーをするとエラーが発生してNG! 1時間で復旧は無理か?

しかたなくデータのみ復旧しましたがアプリを再度インストールする必要があります。インストールやライセンの再発行などかなり面倒。それでも1~2日かければできる力仕事なのであまり悲観的にはなっていません。

リカバリをするうちに重要な設計データが復旧に失敗したシステムデータの中に含まれていることが判明。これが無いと追加生産に支障があるので真っ青!復旧できないと失われた部分を再度設計せざるをえないので非常に大変なことになる。

こうやってブログを書くことができるのは、多少時間はかかるが上記のデータが力づくで復旧できそうな見通しがついたからです。

現在のバックアップのスキームを構築した時には信頼性が高いと思っていました。しかしファイル・リカバーの試験はしましたがシステム・リカバーの試験はしてませんでした。企業のIT部門の人などでなければシステムリカバーの試験をするのは難しいのでは?

またバックアップを2WAYで行っていたのでそれで冗長性が確保されていると思って、バックアップを信頼性の低い増分バックアップで行っていました。

これらの要因が重なり今回のような事態になってしまいました。

次に備えてもっと信頼性の高いバックアップの方法を考えたいと思います。それと同時にリカバーの方法を確認しておく必要があります。たとえばNASをRAID1で構成していますがストレージが故障した時の修復方法を試したことがありません。問題が発生したらマニュアルを読めばいいと思っていました。いざという時に短時間でリカバーできそうもありません。

話は変わりますが、消防士の方は火災の時にあわてず消火できるように日ごろ訓練をしています。それによって現場で体が反射的に動いて適切な行動ができるそうです。それに比べて一般人は防災の日に非難訓練する程度です。これではなかなか身につきません。

データのバックアップだけはできるけど、リカバーができなかった私は訓練の足りない消防士どころか防災訓練をさぼっている一般人のようなものです。

災害はいつか必ず来るといわれますが、PCの災害はそれよりもっと早く来ます。PCと自然災害それぞれの備えをするようにしたいと思います。

ダイレクト・トランスファー・シリーズ

11月7日にMUSIC SHOP Goodiesのダイレクト・トランスファー・シリーズ(CD-RおよびDSD)の販売を開始しました。

私が生まれたのはLPレコードやEPレコードの時代だから、音楽を聴き始めた頃は33/45回転のレコードが普通に使われていて、SPレコードやその再生装置は既に骨董品となっていた。

20年以上前に故宍戸公一氏がSPレコードの魅力や再生装置について記事を書かれているのを読んで興味を持ったものの手を出すことはありませんでした。

何度か聴いたSPレコードの音はスクラッチノイズが多いですがその表現力は私の心を動かしました。また今の録音のように継ぎ接ぎできる場合に比べて一発で録音することが多いので演奏者の気合が違う。歴史的な巨匠の演奏を聞くことができるのも魅力だ。すこしずつではあるがSPレコードについての興味が膨らんでいた。

クレデンザでSPレコードを聴くコンサートがサイトウキネンの期間中に開催された。そこへ新さんが講師として参加された。その折、新さんが所有するモーツァルトのSPレコードをDSDで録音してCDで販売されることを伺った。私の勉強不足で新さんがSPレコードのコレクターでありそれを記録に残していることをその時初めて知った。

SPに興味があるものの、SP再生装置を作るのは面倒、ソース入手も困難、3分ごとにレコード交換するのは大変だ。だからSP再生に踏み出すことはほとんど考えて居なかった。

また一口にSP再生と言っても正確な情報を再現するのは難しい。今まで聴いたSPの音は最適な方法で再生されていたのか?多くの知識と経験をお持ちの新さんが再生したものなら私のようなSPの経験がないものが何年も試行錯誤してたどり着けるか分からない領域に達している。

上記のような理由でSPの音を記録したCDを聴くのが最も現実的な方法であり機会があればCDを購入しようと思っていた。

その後10月の真空管オーディオ・フェアに出展した際、隣の小間にMUSIC SHOP Goodiesが出展されていた。そしてなんと!Goodiesでは新さんがSPからマスタリングした音源をダイレクト・トランスファー・CD-Rとして販売している。Goodiesの小間に見えた新さんが「うちとお隣なんですね。」と声をかけてくれた。Goodiesの大西さんは初めて出展する私達に親切に色々と教えてくれて大変お世話になった。

フェアの2日目に大西さんから「良かったらダイレクト・トランスファー・CD-Rの販売をしませんか?」と声をかけていただいた。

SPレコードを記録したCDを聴いてみたいと思っていた時期に、Goodiesさんと隣の小間で出展できたことや大西さんが私に声をかけて下さったのは偶然と言うには出来すぎている。本当にご縁だと思う。

SPの魅力の一つは歴史的なバーチュオーソの名演を聴けることにあると思う。これから少しずつでもその魅力を発信して行きたいと思います。

真空管オーディオフェア

10月12日、13日に真空管オーディオ・フェアに出展しました。

来場された方々、運営にあたられた方々またお世話になった出展社の方々ありがとうございました。心から感謝いたします。

毎年出展されている方によると12日は例年にない人出だそうです。通路は人が一杯で歩くのも大変な状態でした。一方13日は台風の影響で来場者が少なく寂しい感じでしたが反面落ち着いて説明ができました。天候の影響で2日分の来場者が初日に集中したのではないかと思います。

私が席をはずしている間に来られた来場者の方々には充分な説明ができず失礼しました。また13日には台風が接近していたため終了時間よりも1時間ほど早く撤収させていただきました。ご不明な点があればメールにてお問合せください。

会場の制約で音が出せずスピーカー切替器を展示しただけだったので製品の特長を充分お伝えできなく残念でした。展示方法や説明方法についても色々と反省点があり勉強になりました。

能率補正機能付スピーカー切替器は今までに無い製品ですので製品のコンセプトや価値がどんなものかわからない方が多くいらっしゃいました。色々と説明しなくても一目見るだけでユーザー・ベネフィットが理解できる紹介をしないとならないと痛感しました。ショーやフェアで製品の価値を分かっていただくことと同時にWebサイトの見直しも必要です。

次期製品の検討と並行して現行製品の魅力をきちんと伝えられるようにして行こうと思います。

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青色LEDでノーベル物理学賞!

青色LEDの開発で赤崎さん、天野さん、中村さんがノーベル物理学賞を受賞した。

最近は嫌なニュースばかりだが、その中で久し振りに嬉しいニュースで心が躍る。

今まで私とは全く縁が無い分野の研究に対するノーベル賞であり「こんな研究していたんだ。」と受賞が報道されて初めて知るものが多かった。

それに対して青色LEDは技術開発や製品化をリアルタイムで見ているので身近に感じる。特に中村さんは学者というより我々と同じエンジニアであったので余計に親近感を覚える。中村さんのことはいろんな報道や記事で知っているが赤崎さんや天野さんのことは記憶にない。半導体材料を専門にやっているエンジニアなら知っていると思うが私のように商品開発をやっていたエンジニアには基礎研究の分野には縁が無い。

赤崎さんの記者会見を見たが、GaN(窒素ガリウム)の研究は成果が出ずに辞める人が多い中で続けてきて今回の成果に繋がったという。中村さんは誰も相手にしなかったGaNを青色LEDの材料に選び執念で製品化した。

最近は基礎研究といえども短期のROIが求められて赤崎さん達のような研究をすることが困難になって来ていると思う。全ての基礎研究がないがしろにされているわけではないと思うが、基礎研究と実用化のバランスが保たれて新しい技術が生まれていけば良いと思う。

青色LEDが登場した当初、製品のパイロットランプに青色LEDを使うだけでスマートで高級な感じがした。今では青色LEDが普通に使用され ”青色=先進的” のイメージは薄れてきた。それでも赤や緑のLEDに比べればクールな感じがする。

話は変わるが、スピーカー切替器では赤色LEDを使っている。

多くの機器に使われている青色LEDを安易に使うことに抵抗があったからだ。

それからもう一つは以下の理由による。

赤色はLEDとして最初に実用化されたものであり商品化されて40年以上は経つと思う。私が就職した頃は既にニキシー管からLEDに変わっていたがその時ニキシー管の歴史は30年ほどだったと思う。今の時点で見れば赤色LEDは当時のニキシー管より古いデバイスだ。そして青色LEDが主流になり赤色LEDはマイナーな存在になっているような気さえする。そんな現代では赤色LEDがかつてのニキシー管のように感じられる。そこで赤色LEDに敬意を表し、ノスタルジーを表現する手段として赤色LEDを使いたかった。(ひとりよがりな理由だが、、、)

今回の受賞は驚きであったが本当に嬉しく、久し振りに興奮した。本当におめでとうございます。

アンプ(P-300X)の修理(その3)

木曽の御嶽山が噴火して多くの方々が怪我をしたり生き埋めになっているとのこと。過去にも御岳が噴火したことがあったが人的な被害は無かったと思う。ところが今回は想像以上の被害で驚いている。一刻も早く山に居る方々が無事下山されることと、救助隊の方々に二次被害が無いことを祈っております。

また噴火に伴い飛行機の運航にも影響が出ている。私は2010年のアイスランドの火山噴火の際UKに出張していて飛行機が飛ばず足止めを食ったことを思い出す。今回の噴火が空の便に影響が出ないように、またそれ以上に農業や日常の生活に影響が出ないといいのですが、、

さてアンプの修理について。初段の電圧がおかしいので不安になったが原因がわかった。P-300Xは負帰還の抵抗とDCサーボ回路が並列に入っている。アンプの部品を一部はずした状態では負帰還用の抵抗がDCサーボ回路にとっては正帰還抵抗として作用してしまう。これが原因で初段の電圧がおかしいことがわかった。

部品を前段側から順番に実装しながら都度動作確認を行った。最後に出力段のトランジスを実装する。どうやら正常に動作しているようだ。ただ組み立てで問題が発生。出力段の代替トランジスタがオリジナル品より大きくてトランジスタの間に実装してある温度補償用サーミスタ(?)が実装できない。しかたなく下のようにサーミスタを実装した。トランジスタの取り付けネジを使って共締めしようと思ったが底板とのクリアランスが足りないので銅テープを使って取り付けた。

P300Xout

温度補償の条件が修理前と異なるがアイドリング電流の安定度には問題が無さそう。しかし時間をかけて確認する必要がある。

また交換に使った半導体はオリジナルと同じ型番の部品だがセカンドソースだった。(中国製?)セカンドソース品は最大定格などに問題があるケースがあると聞いている。

P-300Xの回路を確認すると電源電圧が変化しても増幅回路の動作点はほとんど変化しない。(電源電圧のほとんどをカスコード部で吸収しているので。)よって安全のためにAC入力を117Vに設定して動作電圧を下げた。出力電力が約70%程度に低下する。P-300Xの定格出力は150W/8Ωであるがこれが100W強になる。しかし通常使用の場合は100W出れば充分。安心のほうが大事だ。

簡単に特性の測定を行った。

出力が約1W時の周波数特性。ピンクはサブソニック・フィルタがオンの状態の特性。

P300X_frequency

 

歪率の測定は出力20Wまでしか行っていない。ドライバー段などに使用した代替部品に不安があるので最大出力まで測定するのは避けた。P-300Xのパンフレットに載っているオリジナルの特性は下記特性よりもさらに低歪みだ。製造後30年を経過しているし、今回全ての電解コンデンサを交換することができなかった。また保護回路のリレーの接点も劣化しているだろう。このことを考えれば合格だと思う。

P300X_distortion

非常に多くの部品が壊れていた。また空いている時間を使って修理したのでだいぶ時間がかかってしまった。故障の真因がはっきりしないのが気がかりだが各部の電圧は正常だ。1週間程度エージングして問題なければ完了としたい。

アンプ(P-300X)の修理(その2)

9月19日はスコットランド独立の国民投票の開票があり仕事がほとんど手につかなかった。結局独立反対が過半数となり独立はまぬがれた。本当に良かった。家内と一緒に喜んだ。

それでも独立派は数年前は誰も無理だと思っていた独立要求をキャメロンに認めさせて、国民投票に持ち込み、賛成派が過半数を占める迄にあと僅かのところまでこぎ着けた。この執念と実行力は大したものだ。キャメロンが国民投票間際にうろたえたことや、2012年に国民投票を認めたことが批判されている。

しかし某国は国民投票をすると負けるのが分かっているので国の重要な方向性を閣議決定で決めるという姑息な手段で済ませてしまった。それと比べたらUKはどんなに潔いことか。国民の将来を決める重要なことはどんなに苦しくても正直で誠実に国民の理解を得るべきである。(脱線ですいません)

さてP-300Xの部品がやっと届いた。前に書いたとおり故障の真因がはっきりしないので単純に部品を交換しても再び壊れてしまう恐れがある。そこで部品を実装する前に各部の電圧を測定して少しずつ部品を取り付けることにした。前回は初段の差動回路は壊れていないと判断したが電圧を測定すると何かおかしい。各部の動作点が微妙にずれているようだ。

ネットにある回路図を参考にして動作確認しているが回路的に理解できない部分がある。結局自分で回路のトレースをしなおした。その結果ネット上の回路図は約95%は正しいが微妙に違っていることがわかった。トレースして回路図を起こして各部の動作点や電流がやっと計算できた。

いままで理解できなかった初段の動作も理解できた。しかし電源電圧の変動や温度の変化に対しての挙動には未だにわからない部分がある。

今日は回路のトレースで終わってしまった。ひょっとすると正常だと判断した部品も壊れているかもしれない。そうなると増幅回路の半導体は全て交換となってしまう。このような壊れ方は過去に経験がない、、、 一体どのような故障なのだろうか?

明日は回路の再チェックをしつつ真空管オーディオフェアの準備も始めないと、、、

アンプの修理

知人に頼まれてまたアンプの修理を行っている。

直るかどうかわからないという条件でやっている。アンプはアキュフェーズのP-300Xというアンプ。ネットで調べてみると発売は1980年。今から34年前!それにしては外観が綺麗でキズもほとんど無い。

症状はと言うと電源は入るが音が出ない。蓋を開けて目視で確認したり、テスターで触れるところを見てみるがわからないので分解することにした。

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アンプモジュールは放熱器と一体化されていてコネクタとネジを外すと簡単に取り出すことができる。メインテナンス性が良くありがたいし機構設計は参考になる。

回路図をネット上で調べたところ以前同機種を修理された方が回路図を起こしてアップされている。またP-300Xのパンフレットにも回路図が載っている!(確認したらこれは概念図であり正確な回路図ではないが)思えば30年以上前はパンフレットやマニュアルに回路図が載っていることは当たり前だった。あのころが懐かしい。

基板を外してみるとドライバーのMOS-FETとその前の電圧増幅段の抵抗が焼けていることがわかった。テスターで各デバイスのチェックを行うと左右とも電圧増幅段とドライバと出力段の全てが壊れている。

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回路図を見ると電圧増幅段が壊れると破壊モードによっては連鎖的に出力段まで壊れることがわかる。しかし左右同時に破壊されるにはなにか根本の原因がある筈。それを探したが見つからない。なんとも言えないが故障の原因は誘雷?かと思いたくなる。

さすがに30年以上前の製品なのでオリジナルの半導体部品を入手するのが困難だ。それでも一部はオリジナルが入手可能。その他は代替品を探して発注した。

部品が届いたら慎重に進めないとまた壊れてしまうので作戦を考えておくことにする。うまく修理できればいいが、、、

サイトウ・キネン CDコンサート 再び!

度々CDコンサートの話題になってしまうが本日もキッセイ・ホールを訪れた。

今日はマーラーの1番を演奏するのでこれを聞くのが目的だ。

演奏・録音・音とも素晴らしく大変感激した。

私はサイトウキネンのマーラー1番を聞くのは初めてだった。私が良く聞く同曲の演奏とはかなり違いビックリした。とにかく演奏のダイナミックレンジが大きい。ピアニシモは思いっきり小さい音で演奏してためにためてその後大きな音になる。この差が凄い。テンポの差も大きい。これでもかとゆっくり演奏した後は一気呵成に駆け抜ける。そして音の大きさとテンポだけでなく演奏の表情におけるダイナミックレンジも広い。例えば第一楽章は霞がかかった水墨画のような趣きで演奏するが三楽章や四楽章は迫力のある分厚い演奏をする。聴きながら次はどんな仕掛けをして来るのだろうとわくわくする感じだった。

サイトウキネンの名手だからこそ小澤の意図を具現化できた名演奏ではないかと思う。

音も良い。先日のブラームスは弦が多少ざらついて聞こえたが今日の録音は実に透明感がある録音。耳障りな感じが一切ない。新さんによると初期のサイトウキネンはフィリップスが録音していたが、ある時期からデッカに変わったそうだ。マーラーの1番はデッカの録音。それも関係しているかもしれない。しかし1980年代のディジタル録音機器と2008年のそれとでは性能が大きく違うのでこちらも大きな要因だろう。

よく1950年代の録音が良くそれ以降は聞くべき録音が減っていると言われる。しかしこの録音は過去の名録音とも比肩できるものではないか?

名演奏・名録音を良い再生装置で聴いて本当の感動を覚える。今日は音を聴いていて鳥肌が立つことさえあった。常設の場所で音を練り上げるのでは無く、半日程度でセッティングしてこれだけの音を出してしまうのだからちょっと悔しい。と嫉妬を感じるほどの音でした。(お世辞でなく)

コンサートの冒頭では中野雄さんの興味深い話を聞くことができていろんな意味で良いコンサートだった。

あまりに良かったのでロビーの売店でマーラーの1番のCDを買い家に帰って聴いた。もちろん良かったがキッセイで新さんのシステムで聴いたほどの音では無かった。再生空間の大きさが主要因としておきたいが、、、

クレデンザレコードコンサート

私の住んでいる松本市は3ガクの都と言われている。

岳都、学都、楽都の3つのガクの都市だ。

最初の岳は山岳の岳。平成の合併により旧安曇村も松本市になったので槍ヶ岳や穂高岳も松本市にある。合併前から松本にあった美ヶ原も含めると松本には、槍ヶ岳、穂高岳、常念岳、焼岳、乗鞍岳、美ヶ原となんと6座も深田百名山がある。したがって岳都の名称は誰もが認めるところだろう。

次の学都はちょっと厳しい?旧開智学校や旧制松本高校があり現在は信州大学があるのが学都の由来だが松本が他の都市に比べて特別なわけではない。3ガクにするための苦しいこじつけのような気がする。

最後の楽都は岳都ほどではないが多くの人が受け入れるのではないだろうか?有名なスズキメソードがあるしサイトウキネンフェスティバルもある。人口25万人程度の小都市としてはホール等の施設を含めて比較的音楽環境に恵まれていると思う。

サイトキネンの時期にはサイトウキネンの演奏だけでなく音楽パレードや先日ブログに書いた新さんのCDコンサートなどが行われる。本日行ったクレデンザレコードコンサートもその一環だと思う。松本の街の中が音楽で溢れている感じがして素敵な季節だ。

クレデンザとは真空管などの増幅器を使用しないアコースティック方式の蓄音機の最高峰である。当然クレデンザで再生するレコードはSPレコードである。

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私はSPレコードには馴染みが無くほとんど聴いたことが無い。今までポータブル型の蓄音機や電気再生で数回SPレコードを聞いたことがある。古い録音のSPレコードをアコースティイック再生しても意外に音が大きく心に染み入る魅力的な音がするという印象を持っている。

しかしSPレコードや再生装置の入手などに手が廻らない。そのためSP再生は気になりながらも踏み出せないでいる。それでも機会があれば音を楽しみたいと思っているので今回のコンサートを聴きに行った。

蓄音機の最高峰であるクレデンザを聴いたことが無いのでそれを聴くことも大きな目的であった。

kuredennza2

ホテルの広いホールでコンサートを行ったため蓄音機の音をマイクで拾いPAで流したのが少々残念。後ろの席の人にも音を聴いてもらうためには致し方ないが、、、

それでも音は充分に魅力的で音楽に引き込まれてしまう。音楽を楽しむならこの音で充分じゃないかと思う。情報が少ない分、より音楽に集中できる。本当に味わい深い音だ。

以前聴いた電気再生のSPはスクラッチノイズがかなり大きかったがクレデンザはスクラッチノイズが気にならない。スクラッチ音の差はSPの盤質によるものかもしれないが再生方式の違いも大きいと思う。(本日竹と鉄の針を比較したがそれでも違った)

素敵なコンサートを主催してくださった松本SPレコード愛好会の皆さんありがとうございました。

ところでコンサートには新さんが解説者として来場されていた。休憩時間に挨拶をしたところサイトキネンCDコンサートの感想を書いた私のブログを見て下さったとのこと。恐縮してしまいました。帰ってから失礼なことを書いてないかもう一度読み返してしまいました。

新さんが所有するSPレコードのコレクションをCD化して飛鳥新社から「モーツアルト・伝説の録音」として発売されるそうです。非常に魅力的なCDですが、価格が、、、

松本では10月24日 キッセイホールでこのCDを聴く催しがあるそうです。是非行きたいと思います。

サイトウ・キネン CDコンサート

昨年に続いてCDコンサートに行って来た。

新 忠篤さんが機材を持ち込んで松本のキッセイ・フォールでCDコンサートを行っている。

今年は8/29、8/31,9/2,9/6の4回開催される。

家内に教えてもらい一緒に聞きに行った。家内から聞かなければパスしてしまったかも。感謝です。

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昨年聞きに行った時は様々なホールの響きを比べるために演奏を抜粋して鳴らしたが今年は曲を通して演奏した。ドヴォルザークのセレナーデとモーツアルトのオーボエ四重奏はいずれもハーモニー・ホールで録音されたもの。ハーモニー・ホールは音が良いことで知られているがセレナーデは風邪を引いて耳と鼻が詰まったときのような音でおかしい。

座っている場所が悪いと思い最前列の真ん中の席に移動した。すると2曲目のオーボエ四重奏は非常に良かった。そこに演奏者が居るかのような気配が感じられた。客席に居るという感じではなくステージの上で聞いているような感じだ。

最後のブラームスの4番は私も持っているCDだ。1989年ベルリンの録音。ベルリンの壁が崩壊する2ヶ月ほど前にベルリンで録音された演奏。少し弦の音が粗いと感じた。この頃の録音のクオリティによるものかと思ったが音に勢いがある。SKOの最初の録音だそうだ。録音に関わった西脇義訓さんが録音当日のことを語ってくれた。西脇さんは第二バイオリンの後ろで演奏を聴いていて小沢さんの指揮に圧倒されたそうだ。

演奏機材は上のパンフレットに記載の通り。写真を撮ってきた。

スピーカーはウエスタンの594Aとジェンセンの13″を825に入れたもの。ウーファーも中高音のドライバーも励磁型スピーカー。励磁型スピーカーは音に勢いとスピード感があって素晴らしい。

左下が300B-ppの単段アンプ。聞いたところ入力トランスで14dB程度の利得があるそうだ。600Ω入力だからできることだろう。

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こちらはCDプレイヤーとプリアンプ。ミキサー的なレイアウト。pre

いい音を聞かせていただきありがとうございました。

ちなみに家に帰ってブラームスの4番をかけてみた。再生した部屋の容積が3桁くらい違うせいか、再生装置の違いかわからないがこじんまりした音に聞こえた。今度ハーモニー・ホールのオーボエ四重奏のCDを買って比べてみたい。