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ハーツフィールドのある部屋

先日素敵なオーディオ愛好家のリスニング・ルームにお邪魔してしてきました。

秀太郎工房さんでスピーカー切替器を使っていただいているが、秀太郎さんから「スピーカー切替器に興味を持っている方が居るので連絡してみたら?」と紹介をいただいての訪問。

訪問して話を伺うとスピーカー切替器が必要ではないとのこと。ビジネスとしては残念だが凄いオーディオ・システムの音を聞かせていただき良い経験をしました。

リスニング・ルームは母屋と独立している専用の建物。オーディオ以外には何も無い非常に恵まれた環境です。部屋に入ると先ず目につくのがJBLのハーツフィールドとオリンパス。オリンパスが子供のように見えます。

当初、ハーツフィールドとオリンパスを切り替える?と思ったがハーツをオーディオ用に、オリンパスをTV用に固定して使用しているとのことです。実に贅沢なTV用スピーカーです。

ハーツフィールドは古い箱を手に入れ時間をかけて綺麗にし、ユニットをあきらめずに探して購入して完成させたそうです。ハーツフィールドの実物を見るのは初めてですがこんなに大きいとは思っていませんでした。

正面

 

下の写真はソース機器およびプリアンプ。CDプレイヤーはEMT981にAntelopeのクロック・ジェネレータを組み合わせています。

プリはマランツ#7。気に入った音質の固体を手に入れるために何台か交換したそうです。

手前のマッキン275はオリンパス用のアンプ。

ソース

 

 

パワー・アンプはOctaveのMRE130(多分) 真空管モノラルの超弩級アンプ。これも初めて聞きました。

Octave

 

オーディオについて色々と話をしながら音を聞かせていただいた。

部屋全体を包み込むような音で刺激的な音がしないのでいつまでも聞いていたくなる音です。私も定位や音場重視のスピーカーよりも空間を埋め尽くすような(変な表現ですが)スピーカーが好きなので話が合いました。

お話しを聞くとお金をかけて買い集めたのではなく、時間をかけて必要なものを汗を流しながらこつこつと揃えて来たようです。ここぞと思う時にはそれなりの投資をしたと思いますが、手間と労力を惜しまず若い頃からの夢を着実に実現されているように思いました。

普段聞いているCDを持って再び訪問させていただきたいと思いました。

PCクラッシュ

多くの方がPCで仕事をされていると思います。

私もほとんどの仕事をPCで行っています。PCがおかしくなると仕事がすべてSTOPです。それなりにセキュリティやいわゆるBCP(事業継続計画)には気を使っていたのですが、、

11月12日にPCがクラッシュしてしまいました。

Windowsが起動しなくなり修復をしたところPC環境が2年ほど前に戻ってしまいました。2年前は私が起業した直後で設計データはほとんどなしです。(その代わり2年前のPCは起動が早かったことを実感 ^^ )

私はこのような事態に備えて以下のようにバックアップしていたので余裕しゃくしゃくでしたが、、、

・バックアップ先にはRAID1構成のNASとCloudのストレージを使用

・2種類のソフトでそれぞれシステム全体とデータをバックアップ

しかしシステムのリカバーをするとエラーが発生してNG! 1時間で復旧は無理か?

しかたなくデータのみ復旧しましたがアプリを再度インストールする必要があります。インストールやライセンの再発行などかなり面倒。それでも1~2日かければできる力仕事なのであまり悲観的にはなっていません。

リカバリをするうちに重要な設計データが復旧に失敗したシステムデータの中に含まれていることが判明。これが無いと追加生産に支障があるので真っ青!復旧できないと失われた部分を再度設計せざるをえないので非常に大変なことになる。

こうやってブログを書くことができるのは、多少時間はかかるが上記のデータが力づくで復旧できそうな見通しがついたからです。

現在のバックアップのスキームを構築した時には信頼性が高いと思っていました。しかしファイル・リカバーの試験はしましたがシステム・リカバーの試験はしてませんでした。企業のIT部門の人などでなければシステムリカバーの試験をするのは難しいのでは?

またバックアップを2WAYで行っていたのでそれで冗長性が確保されていると思って、バックアップを信頼性の低い増分バックアップで行っていました。

これらの要因が重なり今回のような事態になってしまいました。

次に備えてもっと信頼性の高いバックアップの方法を考えたいと思います。それと同時にリカバーの方法を確認しておく必要があります。たとえばNASをRAID1で構成していますがストレージが故障した時の修復方法を試したことがありません。問題が発生したらマニュアルを読めばいいと思っていました。いざという時に短時間でリカバーできそうもありません。

話は変わりますが、消防士の方は火災の時にあわてず消火できるように日ごろ訓練をしています。それによって現場で体が反射的に動いて適切な行動ができるそうです。それに比べて一般人は防災の日に非難訓練する程度です。これではなかなか身につきません。

データのバックアップだけはできるけど、リカバーができなかった私は訓練の足りない消防士どころか防災訓練をさぼっている一般人のようなものです。

災害はいつか必ず来るといわれますが、PCの災害はそれよりもっと早く来ます。PCと自然災害それぞれの備えをするようにしたいと思います。

青色LEDでノーベル物理学賞!

青色LEDの開発で赤崎さん、天野さん、中村さんがノーベル物理学賞を受賞した。

最近は嫌なニュースばかりだが、その中で久し振りに嬉しいニュースで心が躍る。

今まで私とは全く縁が無い分野の研究に対するノーベル賞であり「こんな研究していたんだ。」と受賞が報道されて初めて知るものが多かった。

それに対して青色LEDは技術開発や製品化をリアルタイムで見ているので身近に感じる。特に中村さんは学者というより我々と同じエンジニアであったので余計に親近感を覚える。中村さんのことはいろんな報道や記事で知っているが赤崎さんや天野さんのことは記憶にない。半導体材料を専門にやっているエンジニアなら知っていると思うが私のように商品開発をやっていたエンジニアには基礎研究の分野には縁が無い。

赤崎さんの記者会見を見たが、GaN(窒素ガリウム)の研究は成果が出ずに辞める人が多い中で続けてきて今回の成果に繋がったという。中村さんは誰も相手にしなかったGaNを青色LEDの材料に選び執念で製品化した。

最近は基礎研究といえども短期のROIが求められて赤崎さん達のような研究をすることが困難になって来ていると思う。全ての基礎研究がないがしろにされているわけではないと思うが、基礎研究と実用化のバランスが保たれて新しい技術が生まれていけば良いと思う。

青色LEDが登場した当初、製品のパイロットランプに青色LEDを使うだけでスマートで高級な感じがした。今では青色LEDが普通に使用され ”青色=先進的” のイメージは薄れてきた。それでも赤や緑のLEDに比べればクールな感じがする。

話は変わるが、スピーカー切替器では赤色LEDを使っている。

多くの機器に使われている青色LEDを安易に使うことに抵抗があったからだ。

それからもう一つは以下の理由による。

赤色はLEDとして最初に実用化されたものであり商品化されて40年以上は経つと思う。私が就職した頃は既にニキシー管からLEDに変わっていたがその時ニキシー管の歴史は30年ほどだったと思う。今の時点で見れば赤色LEDは当時のニキシー管より古いデバイスだ。そして青色LEDが主流になり赤色LEDはマイナーな存在になっているような気さえする。そんな現代では赤色LEDがかつてのニキシー管のように感じられる。そこで赤色LEDに敬意を表し、ノスタルジーを表現する手段として赤色LEDを使いたかった。(ひとりよがりな理由だが、、、)

今回の受賞は驚きであったが本当に嬉しく、久し振りに興奮した。本当におめでとうございます。