私はiPhoneを使用している。
最初はiPhone3GSを使用した。この頃はS社のみが扱っていたので問答無用で契約した。しかし接続しにくく非常に困った。当時は出張が多かったが、移動中を含めてほとんど繋がらず、携帯としての役割を果たさないことも多かった。
その後K社もiPhoneを扱うようになり、私はK社のiPhone4Sを契約した。S社に比べてサービスエリアが広がり、それなりに満足して使っていた。
さて、iPhone5SがD社からも発売された。K社の2年縛りが切れるので5Sに機種変更することにした。様々な雑誌やネット上にどこが最も得か?の記事があり読んだが複雑で難しい。キャンペーンや機種変更の時期にも影響される。しかも機種変更の時期は、在庫状況によるので自由にならない。
K社もMNPで他社に契約者が流出しないように割引があるし、一人で暮らしている親との通話を同じキャリア同志の無料通話で行っていることもあり、従来と同様にK社のiPhone5Sを契約しようと本日、販売店を訪れた。
しかし、実施していた下取りサービスは既に終了。クーポンを受取っていたが入荷時期が遅れると無効になるという。これらの特典によりMNPした場合との差が実質0になっていたが、無くなると継続する意味が無い。
そこで他のキャリアへ乗り換えを検討することにした。
その結果、通話料金を含めてトータルの支払額でS社のほうにメリットがあることがわかった。S社は同一キャリア内の通話が無料だが、D社はこのようなサービスが無い。料金のシミュレーションの結果、S社にしたほうが月々の支払いが家族合計で2000円以上減らせそうだ。
明日、契約に行って来ようと思う。
しかし今の携帯のビジネスモデルは不思議だ。なぜ長年愛用していた顧客よりも新規顧客を優遇するのか?長く契約すると迷惑だと言わんばかりの料金プランだ。
背景として今の市場が飽和していること、料金の定額制、キャリアがコンテンツを支配できないことがあると思う。この結果加入者数と売上が比例するので加入者を増やすことだけが重要になった。まさにキャリア=パイプ論の通りになった。料金の定額制はいずれ見直されるだろう。一部のヘビーユーザのコストを他のユーザが支払うのは不合理だ。海外では定額制が見直されているようだ。
市場が飽和している中で加入者を増やすには一人二台持ちをさせるなど考えられるが、多くの家庭は一所帯あたりの携帯の支出を増やすことは無いだろう。つまり契約数は増えるもののキャリアの収入は微増だと思う。
そこで他キャリアから契約者を奪取することが最大の命題になる。乗り換えの顧客を獲得するために必死になり既存の顧客に気が回らない。または既存の顧客はキャリア乗り換えが面倒だから半分くらいは残るだろうと踏んでいるのか?新しい顧客を得るために既存の顧客を失う状況は、まるでイソップ物語の犬のようだ。私もイソップの犬がくわえていた骨のように今のキャリアから離れることになると思う。そんな中でS社は国内だけでは成長は無いと考えて海外に進出している。これは正しい選択だと思う。しかしユーザに実感できる還元はないが、、、
いずれにしても今の携帯のビジネスは人間味の感じられない世界に感じる。
私のやっているオーディオでは10年以上使うことは当たり前。所有してから最も古いものはLUXのSQ-707というアンプ。もう40年以上だが時折使う。次いで山水のSP LE-8Tこれも40年近いがほぼ毎日使っている。今や枯山水の域に達している?その結果、新製品が売れないが複数台所有したり中古市場が賑わうなどの効果もある。先端の携帯電話にビンテージのような価値観を求めるわけではないが、少なくともサービス提供者とユーザの間には時間と共に年輪を重ねるような信頼が築けないとならない。
私のやっているビジネスでは人と人との関係を一番大事にして行きたいと思う。