アンプ(P-300X)の修理(その3)

木曽の御嶽山が噴火して多くの方々が怪我をしたり生き埋めになっているとのこと。過去にも御岳が噴火したことがあったが人的な被害は無かったと思う。ところが今回は想像以上の被害で驚いている。一刻も早く山に居る方々が無事下山されることと、救助隊の方々に二次被害が無いことを祈っております。

また噴火に伴い飛行機の運航にも影響が出ている。私は2010年のアイスランドの火山噴火の際UKに出張していて飛行機が飛ばず足止めを食ったことを思い出す。今回の噴火が空の便に影響が出ないように、またそれ以上に農業や日常の生活に影響が出ないといいのですが、、

さてアンプの修理について。初段の電圧がおかしいので不安になったが原因がわかった。P-300Xは負帰還の抵抗とDCサーボ回路が並列に入っている。アンプの部品を一部はずした状態では負帰還用の抵抗がDCサーボ回路にとっては正帰還抵抗として作用してしまう。これが原因で初段の電圧がおかしいことがわかった。

部品を前段側から順番に実装しながら都度動作確認を行った。最後に出力段のトランジスを実装する。どうやら正常に動作しているようだ。ただ組み立てで問題が発生。出力段の代替トランジスタがオリジナル品より大きくてトランジスタの間に実装してある温度補償用サーミスタ(?)が実装できない。しかたなく下のようにサーミスタを実装した。トランジスタの取り付けネジを使って共締めしようと思ったが底板とのクリアランスが足りないので銅テープを使って取り付けた。

P300Xout

温度補償の条件が修理前と異なるがアイドリング電流の安定度には問題が無さそう。しかし時間をかけて確認する必要がある。

また交換に使った半導体はオリジナルと同じ型番の部品だがセカンドソースだった。(中国製?)セカンドソース品は最大定格などに問題があるケースがあると聞いている。

P-300Xの回路を確認すると電源電圧が変化しても増幅回路の動作点はほとんど変化しない。(電源電圧のほとんどをカスコード部で吸収しているので。)よって安全のためにAC入力を117Vに設定して動作電圧を下げた。出力電力が約70%程度に低下する。P-300Xの定格出力は150W/8Ωであるがこれが100W強になる。しかし通常使用の場合は100W出れば充分。安心のほうが大事だ。

簡単に特性の測定を行った。

出力が約1W時の周波数特性。ピンクはサブソニック・フィルタがオンの状態の特性。

P300X_frequency

 

歪率の測定は出力20Wまでしか行っていない。ドライバー段などに使用した代替部品に不安があるので最大出力まで測定するのは避けた。P-300Xのパンフレットに載っているオリジナルの特性は下記特性よりもさらに低歪みだ。製造後30年を経過しているし、今回全ての電解コンデンサを交換することができなかった。また保護回路のリレーの接点も劣化しているだろう。このことを考えれば合格だと思う。

P300X_distortion

非常に多くの部品が壊れていた。また空いている時間を使って修理したのでだいぶ時間がかかってしまった。故障の真因がはっきりしないのが気がかりだが各部の電圧は正常だ。1週間程度エージングして問題なければ完了としたい。

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