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家の前の木に鳩(家内によるとキジバト)が1週間ほど前から巣を作って卵をあたためている。

木は玄関先に植えてあるので私たちが出入りする時には鳩も警戒すると思う。交通量は多くないものの道路に面して木が立っているので車や人が通るたびに身の危険を感じる筈だ。もうすぐ葉が落ちたら目隠しが無くなってしまうので外敵に襲われる可能性も増えると思う。すぐ近くの電柱にはカラスやトンビが良くやって来るので心配だ。

なにもこんなところに巣を作らないでもいいと思う。しかし事前にリサーチしてこの場所を選んだのだから鳩は安全に子育てができる環境だと判断したのだろう。私たちはずっと見張っているわけではないがパートナーが食べ物を運んでくることもなささうだ。飲まず食わずでずっと卵をあたためて居る。様子を見に一度近づいてみたが慌てることもなく毅然とした態度で卵を守っている。本当に健気だ。

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家内と私は、無事雛がかえり健康に成長することを毎日祈っている。

と書いたあとでwikiを調べてみた。抱卵の期間は15-16日程度。もう1週間ほどすれば孵化するはずだ。さらに2週間で雛が巣立つ。それまでは木の葉は落ちないだろう。雌がずっとあたためていると思ったが雄と雌が交代で卵をあたためているそうだ。ちゃんと役割分担している。昼は雄、夜は雌が暖める。

雄は夜遊びに出掛けるのか、、 人間と同じ?

 

Linn NUMERIK用DACモジュール

スピーカー切替器の開発に着手する前、Linn NUMERIK用DACモジュールを試作した。

Linn NUMERIKとはLinnが初めてリリースしたCD PlayerのKARIKと組合わせて使用するDACである。KARIKおよびNUMERIKともいくつかのversionがある。NUMERIKに関してはDACチップがTIのPCM1702を搭載しスイッチング電源を使ったものが最終に近いversionだと思われる。

http://www.stereophile.com/cdplayers/930/index.html

古い製品であるが音質には定評がありいまだに手放せないDACである。

PCM1702がDIP28のドーターボードに実装されている。多分初期versionではDACチップとしてPCM63を使っていた。メインボードを変更せずに済ませるためドーターボードにPCM1702を実装したと思われる。DACチップをPCM1702からPCM1704に変更すれば音が良くなる筈だと考えた。

そこで試作したのがLinn NUMERIK用DACボード。下の写真の左がオリジナルのPCM1702搭載ボード。そして右がPCM1704ボード。

CIMG6507昨年評価した際にはPCM1702版に対してPCM1704版の音質の優位性が無く、色々と対策を行ったが結局商品化を見送った。

スピーカー切替器の製品化が一段落したので数日前から音質改善にもう一度取り組んだ。スピーカー切替器を開発している最中にふと思いついた対策案がありそれを試してみたところバッチリ!音質に艶と深みが出てオリジナルのPCM1702版と交換する価値があるものになった。商品化するためにはもう少しヒアリングテストが必要だが、なんとかなりそうだ。

PCM1704は残念ながら製造中止になり今は流通在庫しかない。この石は製造工程でDACのトリミングをする必要があり今の効率優先の時代にはそぐわないのであろう。現在のDACはΔΣとマルチビットを組合わせている。ΔΣではトリミングが不要なので製造工程からトリミングを追放できる。PCM1704は市場での評価が高いこともあり価格が上昇している。古き良き時代の銘石PCM1704を使ったNUMERIK用DACモジュールをわずかな数量ではあるが商品化したいと思う。

次期製品の検討

次期製品の検討を始めた。次の製品はオーディオとは少し離れるかもしれない。しかし次期製品で使う予定の技術は次のオーディオ製品でもきっと生きるはずだ。

次期製品で必要な新しい技術はWi-Fiとサーバーの機能だ。これは私にとっては新しい技術だ。今までこの技術を使った製品を作ったことが無い。でも世の中では当たり前の技術。なにしろあまちゃんの中で夏ばっばでさえ「ワイファイ」と言っていたくらいだから。

そして検討を開始した次期製品も私が欲しいものだ。多分世の中に欲しいと思っている人が私の他に数100人くらいは居ると思う。ひょっとしたらもう一桁多い?そのような方々に便利な機能をお届けするために製品化できればいいと思う。まだ実現性の検討の段階なのでできるかどうかわからない。今の段階は広く浅く検討を行って早く商品企画の段階にいけるように頑張りたい。

 

 

電源スイッチの位置

ちょっと緩い話題だがオーディオ機器の電源スイッチの位置について書こうと思う。

フロントにあるかリアにあるかという問題もあるが右か左かについて論じてみたい。古めのオーディオ機器を見てみると

マランツ、マッキントッシュ、LUXなどは電源スイッチが右側にある。

一方で

JBL、アキュフェーズ、デンオンなどのメーカーは左に電源スイッチがある。

私が社会人としてのキャリアを始めた最初の会社は業務用の無線機メーカーであった。そこではkWクラスの送信機やレーダーなどを設計・製造していて私もその一部を担当させてもらった。その時に教わったのが電源スイッチを右側に配置すること。スイッチが右にあると右手で操作するので万が一漏電していても電流は心臓を通らない。火傷はしても一命は取られない。もちろん送信機が1,000V以上を扱っているとは言え漏電する筈が無い。漏電しない部品を使っている。それでも万が一のことを考えて電源スイッチを右側に配置するのがプロ機だ。それからというもの、私が作る機械は全て右側にスイッチを配置している。今回のラインアンプ SSP-01も右側にスイッチがある。SSP-01が漏電することは無いので、これは今までの習慣に従ってということになる。

スイッチの位置はフェイル・セーフの考え方によるものだと思う。回路設計においてもフェイル・セーフの考え方がある。抵抗、コンデンサ、半導体などがショート・オープンしてもその機器自体そして他の機器に被害を及ぼさないなどがその考えだ。いろんな回路を見させてもらうとフェイル・セーフを考えていないものを見かける。私は設計において常に考えて行きたい。

ところでフェイル・セーフの語源は鉄道だと聞いている。最近のJR北海道のニュースを聞くと信じられなくてびっくりする。鉄道の世界も時が経るとともに安全第一の精神が伝えられなくなったのか?民営化以降いったい何があったのか?効率化・利益追求だけが目標になり、もの作りの世界にフェイル・セーフの考えのような基本的なものが失われて行くのではないかと心配だ。

・・・別に左に電源スイッチがある製品を批判しているわけではありません。今の時代漏電する機器などないでしょう。

 

 

しばしの充実感と脱力感

一般的に会社では分業体制をとっている。私の勤めていた会社もそうだった。設計が終了し試作品の評価が無事終わるとその後は生産技術に業務を引き継ぐ。私たち設計は量産出荷を待たずに次の製品の設計にとりかかる。もちろん量産工程で問題があると呼び出されて量産工場に行って不良解析することも度々であった。しかし生産技術に引き継いだあとは彼らが主管である。

しかし今回は最初から最後まで自分ひとりでやらないと進まない。やったことが無い作業もしないといけないのでとにかく時間がかかる。それでも最後の段階まで到達した。これで満足してはいけないが、それでも充実感がある。そして次の製品の開発にすぐに取り掛かれない脱力感。 今の製品の営業もしないといけないので次のの製品の開発にただちに100%の工数を割けないのだが、そういった都合のほかに精神的な脱力感がある。気持ちいい感じを味わっている。

私は健康のためにランニングをしている。この暑い時期は朝6時頃から1時間程度走る。走り終わった後に心地よい疲労と満足感がある。今はちょうどそんな感じ?

走った後はシャワーを浴びてから仕事に取り掛かる。それと同じように今回の充実感と脱力感を2-3日味わって次の仕事に取り掛かろう。シャワーは何にしようか?

出荷準備が整いました

今日もすばらしい天気で気持ちが良い一日だった。日が沈んでからは満月が綺麗に見える。

本日は梱包材が入荷した。最低発注数量が50セットなので結構な量になった。CDラックとスピーカーの前にあり邪魔だ。ちゃんとした保管場所を確保しないと色々と不便だ。どこに置こうか。。。明日エージングが終わったものから梱包してみようと思う。それと箱に貼るシールと梱包用のラップを調達してこよう。

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また運送会社との運送契約・代金引換の契約も終了した。明日からでも出荷できる。

明日は大安。記念すべき販売開始日としたいと思う。

あとは注文が来るだけ。♪♪~ 来てよ(注文!)  その火を飛び越えて 砂に書いたPurchase Order.. ^  ^ ;あまちゃんも、もうすぐ終わり 寂しいです。

 

 

ブログの写真の説明

昨日、会社に勤めていた時の同僚と一杯やってきた。在職中から気がおけない仲間だったので飲むと本音を語りながら、ついつい深酒をしてしまう。

さて飲み会の席でこのブログの写真について色々と話が出たのでちょっと解説します。

・真ん中の椅子

英国の中古家具。松本にあるビクトリアン・クラフトという店で買った。かみさんの趣味です。ちょっと高い。今はAbby(後述)専用の昼寝場所と化している。

・椅子の右手

私の最大の買い物。アメリカのWestlakeのTower12.まだ本領を発揮できていない。これをしっかり駆動できるパワーアンプが次の次くらい?の開発目標。

・椅子の後方

アメリカのバーモント・キャスティング社のストーブ。冬は毎日焚きっぱなし。本当にあったかい。冬は洗濯物を室内に干すとあっと言う間に乾く。春~夏は薪作り。これが良い運動になる。

・右手

SSP-01の量産試作を使っている。長期エージング。でも仕事ばっかりでこの部屋にはあまり来ないなあ。

・左下

猫のAbby。男なのにAbby。以前私たちはCharlieというラブラドールを飼っていた。後にAbbyと名づけられる猫がCharlieの命日に家の外でないていたのでかみさんがCharlieの生まれ変わりだと言って飼ってしまった。私は猫嫌いなので適度な距離を保って付き合っている。でも大きな声では言えないが最近は可愛いと思っている。

CIMG5697これがCharlie 可愛かったなあ。

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最後の詰め

販売開始に向けて最後の詰めを行っている。

1. エージング

エージングは時間がある限り行っている。工業製品の故障率は初期故障が多くその後故障率が低下して寿命末期に増加する。時間を横軸にして故障率を見ると浴槽の形に似ているのでバスタブ曲線と言われている。できるだけ初期故障をリジェクトしてお客様にお届けしたいので二回目のエージングを行っている。この段階で不具合が出ると困るが出るとそれはそれで良かったことになる。

2. PSEの適合確認

日本国内で電気製品を販売するためには経済産業省が定めている電気用品の技術基準に適合する必要がある。これに適合するように設計しているが最後にもう一度確認のためにチェックを行っている。この試験の中で一番面倒なのが所謂オープン/ショート試験だ。製品に使用している部品がショートしたりオープンになった場合に発煙・発火しないか実際に試験しないとならない。ショート試験は問題ない。電源とグランドがショートしても電源の保護回路により保護されるので発煙・発火はもとより部品の破壊はまず無い。しかしオープン試験はそうは行かない。電源の電圧を決める抵抗のうち帰還側がオープンになると電源の出力電圧=入力電圧になってしまうのでこの電源系に接続されているデバイスの最大定格を超えてしまい壊れることがある。この試験では発煙・発火はないので私から言わせると不毛の試験だ。この試験のために基板を1枚は無駄にする覚悟でやっているが、オープンにする場所の順番をうまく考えないと1枚ではすまない。適切な順番でやるとか部品の破壊のリスクのある試験は一緒にやるとかして被害を最小限に収める必要がある。今回は無事試験を終えて1枚の基板を壊しました、、、

3. 梱包

できるだけ安く上げようと思い検討したがあまり安くならないことが分かり発注した。来週には梱包材が入荷する予定。私も通販でいろんな製品を購入するが梱包は様々。これでいいの?という梱包も多い。そこまでは梱包を簡素化できない。資金に余裕があれば梱包落下試験など実施できるが、残念ながらできないので安全側に考えて梱包にコストをかけることにした。

4. 運送契約

これはなかなか進まない。手続きを進めるたびに問題がありまだ契約ができていない。それでも一歩ずつ契約完了に向かっている。普通なら2-3日で終わることなのに。。日本の企業でもこういうことがあるんだと少し驚いている。それでも契約に時間がかかっているのでその間にエージングできるので良かった。

そんなこんなの作業を一所懸命続けています。

忙中閑あり

ここ数日最高気温が30℃以下の過ごしやすい日が続いている。身体は楽だが夏が過ぎて行くのは一抹の寂しさを感じるものだ。

製品のエージングをしつつ出荷のための準備をしている。

一昨日、ふと思い立って作業部屋のレイアウト変更を始めた。私は昔から部屋のレイアウト変更を突然始める癖がある。それも暇な時でなく忙しい時に限って思い立って始めるので始末が悪い。

今まではPCの作業をする事務机とハンダ付や組立て作業をする実験机が離れていた。離れていたと言っても狭い部屋の中なので距離にして2m程度なのだが机から机の移動がおっくうに感じることがあった。また部屋の空間の利用効率もあまり良くない。

そこで事務机と実験机を背中合わせに配置することにした。本棚と実験机を入れ替えた。

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これで後ろを振り返ればもう一つの机があるので机間の移動が楽だ。それに部屋が広くなったように感じる。物理的にも使い易いし、部屋がすっきりしたので気分的にも良い。(すっきりと言ってもあくまでも以前に比べてです)作業環境が改善されたところでもうひと頑張り。

涼しくなったとは言っても汗だくで大変だった、、、

そして本日午後サイトウキネンのCDコンサートに行って来た。新忠篤さんが解説してサイトウキネンの録音を聞かせるという催しだ。9/3はヨーロッパ録音、9/4は岡谷のカノラホールの録音、そして今日はキッセイホール(旧県文)の録音を聞かせてくれる。9/3,4は所用があり行くことができなかった。

会場はキッセイ文化ホールの3階の広い会議室。部屋に入ると正面にアルテックの箱に入れたウエスタンのスピーカーと新さんの作ったウエスタン86A(B?)アンプ。 バッハの無伴奏バイオリン・パルティータが鳴っている。開演したあと新さんから「さきほどかけていたのは潮田益子さんの演奏です。 潮田さんは今年の5月28日に亡くなりました。」と説明があった。おー!知らなかった。ご冥福をお祈りします。

潮田益子さん訃報

今日はキッセイホールでの録音を聞かせてもらった。最初は1992年の録音でシェーンベルクの浄夜とベートーベンの7番 私はこの演奏を生で聞いた記憶がある。演奏の音はあまり良いとは思わない。古臭いなあと思い聞いていた。新さんの解説によるとこの後、県文を改修し音を改善したそうだ。

そして次はホール改修後の1993年の録音。リムスキー・コルサコフの曲とチャイコフスキーの4番。あきらかに音が違う。ホールの改修の効果が絶大。それと録音エンジニアの習熟もあったのだと思う。県文の録音は1995年(?)のチャイコフスキー悲愴も再生したがさらに洗練されていた。エンジニアの習熟度があがったものと思う。

一方1995年にハーモニーホールで録音されたモーツアルトのオーボエ4重奏とブラームスの弦楽6重奏。これも良かった。特にブラームスでチェロ(?)のピチカートが絡んでくるところでは鳥肌が立った。ハーモニーホールは音が良いことが再確認できた。しかし新さんによる地震のあとの改修で響きが多くなりすぎたとのこと。昔から響きは長いが、、馴染むまでに時間がかかるかもしれない。

このCDコンサートは新さんが企画・提案し小澤さんも賛同して開催したとのこと。重くて嵩張る機材をわざわざ持参されて開催してくれた。我々にとっては非常にありがたい企画だ。新さんに感謝します。来年もぜひ開催してください。

 

量産準備の最終段階

引き続きエージングを行っている。大量生産だとエージング設備を作って複数台同時にエージングするが私の場合は、1台づつシステムに組込んで音楽を鳴らしている。4つある全ての入力に対してそれぞれCDを4~5枚づつ音楽を再生する。途中でいろんな操作をしてみる。すると合計で10時間以上。あしかけ2-3日行う。初期不良をスクリーニングするのには最低限の時間だと思う。手間はかかるがお客様にお届けしてから問題が起きるといけないのできちんとやりたい。

下の写真はPREAMP UNITのエージング システムに組み込んで行っている。

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これはSELECTER UNITのエージング風景。6台のスピーカーを接続して逐次切替えながら動作させている。

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エージングと並行して出荷のための準備を行っている。梱包については前回のブログに書いたがそれ以外にも配送や決済の手続きも整備しないとならない。

最初は銀行振込と代金引換の二種類とさせていただく。カード決済は固定の手数料がかかるので様子を見てからにしたい。お客様のご要望しだい。とにかくまだ1台も売れていないので。

銀行振込は事業用の口座に振込んでいただくようにしている。同一銀行間の振込みは手数料がかからない場合があるので、複数の銀行の口座を用意したほうがお客様の利便につながるかもしれない。お客様の要望や様子を見ながら対応する銀行を増やしていきたい。

代金引換の手続きを某大手運送会社に申し込んでいるが腰が重い。最初は家内が申し込んだが連絡がない。次に私が申し込んだがまた梨の礫。明日にでも何度目かの催促をしないといけない。やはり新規のところはなかなか相手にしてもらえないのか?

Webのコンテンツの拡充も都度行っている。できるだけ分かり易く、そして製品の魅力を伝えられるように書かないとならないが、本当に難しい。Webは常に未完成なのですこしずつ改善して行くしかない。そしてWebの内容を変えたらマニュアルの内容も変更しないといけないがこれは結構手間がかかる作業だ。

量産までのラスト1マイル。じっくり・しっかりと進めたい。