吉野さん ノーベル賞授賞式へ

以前リチウムイオン電池について投稿しました。

旭化成(当時ATバッテリー)の吉野さんのことに少し触れました。ノーベル賞を受賞されて本当におめでとうございます。受賞された際のインタビューで次のようなニュアンスの話が耳に残っています。「いいものができたのに売れない時が苦しかった。」ビジネスをやっているものなら誰でも同じだと思います。

吉野さんが売れなくてつらかったと言っていた原因を作った中の一人が私なのでこの言葉が印象に残っています。吉野さんがテレビで笑顔で話しをされている様子を拝見しますが、当時は少し違っていた記憶があります。私たちはソニーとATバッテリーの二社のサンプルを評価して、また特別仕様に応じていただけるかなどを含めて、開発中の製品に最適なバッテリーを選択しました。選択されなかった側に結果を伝えるのは非常に心苦しいですが論理的に出した結果なので、淡々とお話しました。その時、吉野さんはがっかりされていたと同時に多少苛立っていたような思い出があります。申し訳ありませんでした。

開発者や設計者が、開発した技術・製品を販売できる段階になると営業と一緒に売り込みに行くことがあります。エンジニアの中でも営業向きの人と向かない人が居て、営業向きの人はエンジニアから営業にキャリア転換することも度々あります。よく覚えていませんが、吉野さんは営業にはあまり向いていない感じ?でした。

私は会社員時代、営業の方と一緒にお客さん回りをすることが楽しかったので、自分は営業に向いていると思っていました。しかし、この仕事を始めてから、私は営業より開発のほうが向いていると思い知らされました。会社員の時は営業の人が整えてくれた舞台の上で踊っていただけでした。今は自分で営業の舞台を作らないといけないですが、それよりは設計していたいと思ってしまいます。心を入れ替えないと、、、

吉野さん あらてめて おめでとうございます。 

薪ストーブの季節

本日の最低気温は-3℃。水道が半分凍っていました。タップを回しても水が出ず、しばらくしてチョロチロと出始めて、数十秒後に全開しました。

いよいよ薪ストーブの季節です。私が使っているストーブはVERMONT CASTINGSという会社のアンコールという製品です。1997年に導入して今まで使っているので22年目の冬を迎えます。

素晴らしいストーブで、冬を楽しく過ごしています。さすがに20年使っているとあちこち傷んできます。

アンコールにはキャタリックコンバスターという触媒が使われています。木が完全燃焼するためには600℃ほどの温度で燃焼させる必要があります。しかし、こんな高温で燃焼させるとストーブの本体がダメージを受けます。触媒を使うと200~300℃で木材を完全燃焼させることができます。木のエネルギーのほとんどを使い、煙突から余分なガスを排出しないので環境にやさしいストーブです。

このコンバスターは寿命があるので数年に一度は交換する必要があります。(以前は3年に一度くらい交換していました。最近は寿命が延びました)また交換する必要が無いとしても、状態をチェックし、コンバスターに溜まっている灰を取り除くためコンバスターを取り出す必要があります。

この作業が大変です。コンバスターを取り出すにはまずスロートフードというパーツを取り外し、次にロアーファイアーバックというパーツを外します。ロアーファイアーバックは熱によって変形しているので、ストーブの内壁と干渉して取り外すことが難しいです。やっとコンバスターを取り出して点検し元に戻します。そしてロアーファイアーバックを元に戻し、、 ここが大変で、簡単に元には戻りません。ストーブの内壁に当たるのでだましだまし押し込みます。

そして最後に、スロートフードを設置しますがこれが難しい。外す時には簡単に外れますが、はめる時にはまさに知恵の輪のような難しさです。しかもロアーファイアーバックが変形しているとその難しさが倍増します。これがもの凄く大変でいつもいらだちます。今年は春先にはめこみをあきらめて、一昨日やっとはめこみました、、、

ロアーファイアーバック は7~8年前に交換しまたが、今年はかなり変形していて危機的状況です。次回は交換しないといけないかも。

パーツの取り付けができない時に、ネット取り付け方のヒントを探していたら、現行品のアンコールはコンバスターがむき出しになっていてメンテが簡単なようです。毎年アンコールのメンテが大変なので、来シーズンにはストーブを新調しようと思います。

新型アンコールにするか、他の機種にするか?薪をくべながらゆっくり考えます。

今日は、久しぶりに風が弱かったので煙突掃除をしました。去年より煤が少なかったです。

これで、薪ストーブは準備完了です。厳しくも楽しい冬がやってきます。

ストーブのメンテをしながら考えました。 

以下ですます調でなくである調です。

人によってプロセスを楽しむ人と、成果を楽しむ人が居る。私はどちらかというとストーブを焚く前の作業を楽しんでいるかもしれない。それぞれの作業をしている時は楽しくないし、面倒だと思っている。早くストーブを焚きたいと思って頑張っている。しかしストーブで暖を取っている時には幸せだと思うがあたりまえだと思う。またストーブで暖を取りながら翌年の薪の心配をしてしまう。準備に費やした苦労の分以上に幸せを享受していない。

オーディオでも、作る時は頑張るがそれを聞く時はゆっくり聞けない。次の製品の開発をしたくなる。結局開発した製品を鳴らしている部屋の隣の部屋で次の製品の開発をしている。部屋のドア越しに音を聞いているので、当然しっかりと音を聞くことができない。貧乏性?年齢を考えるといずれ耳が不自由になるだろうから、今のうちにオーディオをゆったり楽しまないとならない。でも椅子に座って音楽を聴いていると落ち着かなくなって製品の検討や設計に気持ちが移ってしまう。

なんて損な性分なんだろうと思う。

絶望の林業

私は20年以上薪ストーブを使っているので林業に興味があるし、多少でも林業に貢献したいと思っています。

日本の林業は人件費が高く、外材に負けた。しかし森林税などで補助を行い、薪ストーブ使用者の増加で木材の需要が高まり、林業が再生しつつある。と思っていました。

しかし表題の本を読んだところ、私の認識は全く間違っており、林業が八方塞がりの状態に陥っていることがわかりました。

本の内容を詳細に書けませんが、林業が構造的に行き詰っていることが書かれています。林業の採算性、継続性が非常に厳しいことが具体的な事例を示してこれでもか?と書かれています。本書の中でこれだけ否定的なことが書かれていると、門外漢の私でも気持ちが滅入ってしまいます。

一方で林業を振興させるべき林野庁が発行している森林・林業白書には事実を隠すようなデータが書かれているそうです。

一例では木材の輸入量は重量で表記し、輸出量は金額で表記しているとのこと。輸出と輸入を異なる単位で比較するなどありえないです。

さらに国内の山林の貯蔵量(山の立ち木の総体積)の増加と伐採された木材の体積の測定方法にも問題があります。立ち木の体積では木の全体積を使うのに、伐採された木の体積には製材後の体積を使います。製材すると2~3割は体積が減るのに白書では、立ち木の体積と製材後の体積を比べて伐採量が少ないのでもっと伐採が必要だと結論をだしているそうです。

本に書かれていることが本当か白書を見てみました。白書は膨大な量がありどこに何が書いてあるか探すのが非常に大変です。
意図的に情報をわかりずらくしているのでしょうか? 会社の決算書のように数ページの諸表を見れば重要な情報の多くがわかるようにしてほしいものです。

森林は木材という商品を供給する場所だけではなく、国土を守るために重要な資源です。台風などによる洪水を防ぐためにも森林で保水する必要があります。農業も同じですが、商業主義やグローバリズムに流されずにしっかりと守る必要があります。今のような丸投げの補助金ではなく国土を守るための国家事業として森林の育成をしてほしいです。

本書で論じていた木材は主に針葉樹です。 私が薪に使っているのは楢やクヌギなどの広葉樹です。 楢などの広葉樹は植林しなくて自然に生えて来るそうです。
林業家の方に聞くと、針葉樹の林業と並行して楢や雑木のビジネスができるのは良いことだと言っていました。

またリンゴの木や庭木をいただいて使っています。りんごの木は病気になった木を伐りりんご園で焼くはずのものをいただいてストーブで使っています。リンゴ農家の方は燃やす手間が減るし、私は燃料が手に入ります。化石燃料の消費が減るので環境には良いと思っています。

私のしていることが、環境や日本の林業にとってプラスだと勝手に思っていますが、ものごとはそう簡単ではありません。もっと勉強する必要があります。

ブログ消失

台風で大きな被害があり多くの方々が被災されました。心よりお見舞いを申し上げます。私の住んでいる長野県でも川の決壊、浸水があり身近な地域なので本当にショックを受けました。また非常に広域で同時多発的に洪水が発生したことも驚きです。大胆な財政出動を行い、国土の強靭化を最優先で進めてほしいです。

一ケ月ほど前からブログが表示されなくなってしまいました。ブログにはWordPressを使用していますが、私はネット関係の知識があまりなく詳細がわかりませんでした。WordPressのアカウント自体が消失してしまったようで、今までのブログも全て消えてしまったと思いました。

丁度、仕事で忙しくて対応ができない状態が続きました。しかし仕事がひと段落したのでなんとかならないか試行錯誤を始めました。従来の記事を復活させるのは早々にあきらめて、新規にブログを作成しようとしていました。すると昨晩突然ブログが見えるようになりました。なぜ??? 理由がわかりません。理由がわからないので、再発する可能性が無いとは言えません。バックアップを作成していざという時に備えたいと思います。

さて、今までパワーアンプの設計を休んでカスタム品の設計と製造を行っていました。それは12セットのスピーカーを切替えるシステムです。既存のスピーカー切替器では最大6セットのスピーカーを切替え可能です。4台のSSU-01を使って12セットのスピーカーを切替えます。下の写真の手前にある白い箱が4台のSSU-01を制御するアダプタです。評価が完了しエージング中です。

保守用に在庫していた切替器の一部を使って受注しました。最低限の予備を確保しておく必要があるので、これでSSP-01は販売終了。SSU-01は在庫僅少です。

また勝手ながら残りのSSU-01は定価での販売とさせていただきます。

薪小屋

薪を置く場所が手狭になってきたので、薪小屋を作りました。昨年は臨時で露地に薪を置きましたが、きちんとした保管場所の必要性を感じていました。これが3棟目の小屋です。既存の小屋は裏庭にあるので、薪さえ置ければ良く、見栄えは考慮する必要はありませんでした。新小屋は道路に面しているので多少見て呉れを気にして作りました。薪が2列積めます。写真の薪で約2トンです。満杯にすると約4トンで一冬の消費量の7割程度を保管できます。

小屋の組み立てにインパクト・ドライバが必要ですが手持ちのものはバッテリ(Ni-Cd)が劣化していて使えません。純正の電池は既に製造中止。互換品が売られていますがそれらはNi-Hバッテリです。ドライバ付属の充電器ではNi-Hを充電できないので、充電器も購入する必要があります。調べた結果 

“バッテリ+充電器の価格 > 新品のインパクト・ドライバの価格” 

であることがわかったので新品のLi-ion電池のインパクト・ドライバを購入しました。バッテリさえあればドライバ本体は十分使えるのに勿体ないです。

同じ頃、チェーンソーを使う時に被る保護ヘルメットのイヤーマフ(防音用の耳当て)が壊れました。調べてみると補修用の部品が売られていました。これを購入して無事修理できました。

ヘルメットはスエーデン製、ドライバは国産。製品のジャンルが異なるので一概に比較できませんが、一般的に日本やアジア製より欧州製のほうが製品のライフタイムが長いです。息の長い製品に魅力を感じます。

パワーアンプの開発は、苦戦しています。 マイコンのデバッグを始めましたが、開発環境が変わったためにデバッガが動作せず四苦八苦しました。なんとかデバッグできるようになりましたが、これだけで1ヶ月以上かかってしまいました。会社勤めの時なら、絶対に許されない仕事の遅さです、、、

漸く、マイコンで制御する機能ブロック単体の動作確認が終わりました。これから核心部のバイアス制御回路の確認に移ります。果たして思惑通り動作するか?

わくわく どきどき です。

パワーアンプの開発状況

パワーアンプの開発状況はあいかわらずゆっくりです。

特許を一通り書き終わりました。特許を書いているときにバイアスの制御方式の改良点を思いつきました。この改良点を開発中の製品に反映させることにしました。このような開発~特許執筆~開発というループは過去経験したことがありません。これも納期が無い自由気ままな開発によるものだと思います。

特許を書く際に、今回の技術が実現可能かシミュレーションしてみました。初期設計の段階で基本的な検証は済ませていますが、実際の音楽信号では確認していません。音楽でどのように動作するか非常に興味がありました。

検証は以下のように行いました。
CDからwavファイル作成⇒wavファイルをcsvに変換(フリーソフト使用)⇒csvファイルをVBAで解析

私はVBAがあまり得意ではないですが、SpiceなどではシミュレーションできないのでVBAで行いました。(Spiceでもできるかもしれませんが、Spiceでのシミュレーション方法を考えるよりVBAでシミュレーションするほうが簡単だと判断しました。)

VBAでのシミュレーションの結果、パワーアンプのバイアス制御技術は実際の音楽でも十分機能することがわかりました。

現在、制御ソフトのコーディングを行っていますが、ほぼ完了しました。
コードサイズはマイコンのメモリ容量に納まりそうです。 これから机上デバッグを行い実機での動作確認を開始します。

特許を書いています

前回のブログでパワーアンプのバイアス制御の詳細を説明できないと書きました。そろそろ、この技術を紹介したいので、特許を出願することにしました。

基本構想を考えた時に先行技術の調査をしましたが該当するものがありませんでした。再度特許の調査をしてみましたが該当する技術はなさそうです。

特許を書くのは3年振りくらいで、電子出願の明細書の書き方をしっかり忘れています。思い出しながら書いています。

特許を書くことにより、技術を客観的に見直すことができ、本当に有効な技術か冷静に見極めることが可能です。明細書の実施例を書くのにあたり、シミュレーションなど追加作業が必要ですが、設計に見落としがないか確認できるので無駄にはなりません。

会社に勤めていた時は、設計の納期が決まっていたので特許を書きたくても時間がありませんでした。というより、特許を書くことが面倒で逃げていました。それに比べると現在は格段の違いでなかなか良いです。 開発期間も格段に長いですが、、、

あけましておめでとうございます

昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いします。

今年は熊本の地震、アップルの業績下方修正に端を発する円高・株安など波乱の幕開けとなりました。心配な1年ですが、リスクがあることを認識して堅実に進んで行こうと思います。

パワーアンプの試作品の動作確認を進めています。基本動作の確認ができました。さらに評価を行うためにはアンプに搭載されているMCU(マイコン)で制御を行う必要があります。現在MCUのソフトを書いています。

製品開発に時間がかかり、回路設計、ケース設計、ソフト開発など1~2年に1度しか行わないので開発方法やツールの使い方などすっかり忘れてしまいます。今回ソフト開発では、開発環境が変わってしまったり課題が続出です。

それでもなんとか基本部分のコーディングが終了しました。これからデバッグとアンプ全体の動作確認、性能評価をしたいと思います。

パワーアンプの特徴(セールスポイント)について説明します。

  1.  高いスピーカー制御能力
  2.  出力段バイアスを最適制御
  3.  スピーカー切替え機能

1について 今回の開発目標は、私の所有するWestlakeのような低インピーダンスかつインピーダンス変動の大きいスピーカーを良い音で鳴らすことです。そのために高性能で駆動力の高いアンプを目指しています。

2について これが今回の最大の開発項目です。新規技術なので詳細はまだ説明できません。理論が音に反映されるか確認も必要です。はたして目論見通りになるのか?楽しみです。

3について スピーカー切替器 SSP-01と組み合わせると能率補正をしてスピーカーの切り替えができます。アンプでは元々電源オンオフのノイズ除去のためにFETまたはリレーが必要です。アンプに必須のこのスイッチをスピーカー切り替えに使えばアンプとスピーカー間のインピーダンスを全く増加せずに能率補正機能つきのスピーカー切り替えが実現できます。

例によって仕事が遅いですが、一歩ずつ先に進みたいと思います。

Voces8

12月21日 Voces8というコーラスグループの演奏会に行って来ました。

イギリスの、8名のアカペラ・コーラス・グループです。クリスマスにちなんだ曲を歌いました。一部は古典的な曲、二部は比較的新しい曲でした。ものすごく綺麗で、天国からの声か?と思うような演奏でした。ぞれぞれの曲の終わりの瞬間、ハーモニーを保ちながら綺麗に音が消えていく様子が非常にすばらしく、身震いしました。

この日は私の誕生日でした。家内がチケットをプレゼントしてくれて、Voces8が私を祝ってくれたような素敵な夜になりました。

At last

設計を始めてから足掛け3年が過ぎましたが、漸くパワーアンプの設計が完了しました。

(仕事 遅い~!!!)

部品の手配をし、ほとんどが入荷しました。

基板に部品を実装する前に、ケースに基板と部品が問題なく取り付けられるか確認しました。

問題なし、OK! ケース設計は本職でないので心配していましたが一安心です。

これから基板への部品実装と動作確認。そしてアンプの性能を左右する制御ソフトの開発と、まだまだ山も谷もあります。

仮組した写真を掲載します。

フロント側の写真

リアパネル

 

サイズ感がわかるようにプリアンプを乗せてみました。

まだ先は長いですが、ひとつマイルストーンを通過しました。