新 忠篤氏 復刻

新 忠篤氏 復刻 ダイレクト・トランスファー・シリーズ

78CD-3003 発売のご案内

 

78CD-3003
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
シャルル・ミュンシュ指揮
フランス国立放送管弦楽団
仏 COLUMBIA LFX 880/85
(1949年9月9日パリ、シャンゼリゼ劇場録音)

 

ラヴェル: ボレロ
シャルル・ミュンシュ指揮
パリ音楽院管弦楽団
英 DECCA K1637/8
(1946年10月10日ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール録音)

 

価格:オープン・プライス(当店通販価格:\2080)

 

ベルリオーズは1950年フランス・ディスク大賞受賞レコード。数種類あるミュンシュの「幻想」の最初の録音。シャルル・ミュンシュ(1891-1968)はストラスブール生まれ。生家は音楽一家でアルバート・シュヴァイツァー(1875-1965)の甥にあたる。生地の音楽院でオルガンを学んだ後、パリ音楽院でリュシアン・カペー(1873-1828)にヴァイオリンを学んだ。その後ベルリンでカール・フレッシュ(1873-1944)にも師事した。1926年ライプツィヒ音楽院の教授に就任。1928年-32年にはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団ソロ第一ヴァイオリン奏者をつとめ、ブルーノ・ワルター(1876-1962)やヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)のもとで演奏し、指揮法も身につけた。パリに戻って1935年にパリ・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者としてデビュー。1938年にはエコル・ノルマルのヴァイオリン科教授に任命された。1938年にはパリ音楽院管弦楽団の指揮者に迎えられ、1939年には同音楽院の指揮科の教授に任命された。1949年にニューヨーク・フィルとさらにボストン交響楽団と全米ツアーをし、クーセヴィツキー(1874-1951)を継いでボストン交響楽団の正指揮者となり1962年までつとめた。これはボストンに出向く直前にパリで録音された貴重なSPレコード。
ラヴェルは1946年パリ音楽院管弦楽団とのイギリス公演中の録音でミュンシュの英デッカへの初録音。英デッカのffrr録音が本格的に胎動しはじめた頃の素晴らしい録音で、パリ音楽院の名手たちのこぼれるばかりの妙技が聴ける。

 

78CD-3002 発売のご案内

 

昨年4月に第1回発売を行いましたプレスCDですが、第3回発売のご案内です。
これまでのCD-Rの音質とはまた違った音質でお楽しみいただけます。
「悲愴」はCD-Rで発売中の78CDR-3103と同一マスターですが、ワーグナーは当CDのための新復刻音源です。これまで同様にノイズカットの無い、生々しい音質でお楽しみいただけます。

 

価格:オープン・プライス(当店通販価格:\2080)

 

78CD-3002
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」
ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」より「葬送行進曲」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
独 ELECTROLA DB4608/14(英 HMV DB4608/14と同一録音)(チャイコフスキー)
(1938年10月15-27日ベルリン、ベートーヴェンザール録音)
独 POLYDOR 67054(ワーグナー)
(1933年ベルリン高等音楽院録音)
「悲愴」はヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)が残した唯一の正規録音。SPレコード録音が頂点に達した1930年代後半の録音である。テープ録音時代には聴き取れなくなったオーケストラ内声部の細かな動きが明瞭に聴こえるのはSP録音ならではのもの。これまでのSP復刻盤ではそれがノイズと共に消え去ってしまっていた。ベルリン・フィルがフルトヴェングラーの指揮のもとで巨大な怪物と化し、そのウネリが聴き手を恍惚の境地に導いてくれる。ワーグナーの「葬送行進曲」も同様である。フルトヴェングラーの指揮はこのシリーズで「英雄」(78CD-3000)と「運命」+「未完成」(78CD-3001)が出ている。

 

78CD-3001 

 

4月に第1回発売を行いましたプレスCDですが、第2回発売のご案内です。
これまでのCD-Rの音質とはまた違った音質でお楽しみいただけます。
「運命」は78CDR-3521と同一マスターですが、「未完成」は当CDのための新復刻音源です。これまで同様にノイズはありますが、生々しい音質でお楽しみいただけます。

 

 

78CD-3001 当店販売価格 \2080(税込) ※オープン・プライス商品
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
独 ELECTROLA DB3328/32S (英 HMV DB3328/32S と同一録音)
(1937年10月8日、11月3日ベルリン、ベートーヴェンザール録音)

 

シューベルト:交響曲第8番ロ短調「未完成」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
墺 HMV DB21131/3
(1950年1月19-21日ウィーン、ムジークフェライン大ホール録音)

 

「運命」は大指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)の英HMVへの初めての録音。録音はベルリンのベートーヴェンザールから電話線でエレクトローラの原盤カットルームに中継され、そこで原盤が作成された。フルトヴェングラーは1926年にもベルリン・フィルを指揮して独 GRAMMOPHON に同曲を録音していたが、音質に遜色があったブランズウィック社開発の光学式録音だったために早期に廃盤になっていた。
「未完成」は第2次世界大戦後の1950年にウィーン・フィルを指揮してHMVに録音したもの。録音方式は磁気テープ録音と思われる。SPレコード時代の最末期のものでたいへん珍しい。復刻に使用した原盤に起因する雑音が冒頭にある。

 

ご注意:ノイズカットや編集は一切行っていませんので、SP盤特有の針音等のノイズが入ります。盤面ごとのつなぎ編集も行っておりませんので、SP盤1面ごとに音楽再生が途切れます。

 

●SPレコード復刻の歴史を振り返って  新 忠篤

 

アメリカでLPが登場したのが1948年(昭和23年)だった。一方イギリスではHMVがLPレコードを発売したのが1952年(昭和27年)10月だったから、4年も遅れた。因みに日本では日本コロムビアが1951年(昭和26年)にLPを発売した。遅れたのはレコードプレーヤーやアンプ等の再生機の準備期間が必要だったからだ。LPが出ても一般の愛好家は従来の78回転SPレコードでも不便を感じていなかったと思われる。LP再生機が普及すると演奏時間の短いSPレコードは不便になり、SPの演奏をLPに置き換えて発売する所謂復刻盤LPが登場した。EMIのSP復刻シリーズである HMV/COLUMBIA Great Recordings of the Century が登場したのが1957年(昭和32年)10月だったから、LP登場の5年後だった。HMV/COLUMBIA GreatRecordings of the Century はその頭文字をとってGR盤、復刻LPの代名詞となった。SPレコードは片面3-5分の収録時間で、演奏はその都度止めて収録された。LP復刻時には切れ目なく編集された。また復刻盤作成の原盤は、SPレコード原盤をLPと同じビニール盤にプレスしたテストプレス盤だった。それはシェラック盤に較べれば雑音は小さいが、LPに較べればかなり雑音が多い。LPは本来無雑音メディアだから、復刻音源はフィルタ使ってノイズ除去をした。復刻エンジニアは雑音ばかりが気になって、フィルタが音楽を損ねていることに気がつかなかったのかもしれない。そして元のSPレコードとはまるで違うものが生まれた。EMIのGreat Recordings of the Century シリーズは1966年10月に終了したが最後までこのポリシーを守り続けた。私はもの心ついて以来ずっとSPレコードに親しんでいた。大学を卒業すると就職先をレコード会社に決めた。2年間のレコード店回りのセールスマンの後に洋楽部勤務になった。海外原盤の国内発売業務の傍ら、自分の手でSPレコードの復刻を始めた。日本コロムビアのDXMシリーズがそれである。カペー四重奏団、ジョルジュ・エネスコ、ジャック・ティボー、フリッツ・クライスラー、エーレナ・ゲールハルト、ユリア・クルプなどのSP盤演奏をSP盤とそっくり同じ音で復刻した。それは私のGR盤への音の不満から出たもので、SPレコードの音が復刻LPから再現できるたことで、多くの支持者を得た。SPレコード再生には専用のフォノイコライザが必要で、市販の民生機のプリアンプに組み込まれたSP用とされたイコライザはおおまかな特性でプロ用には使いものにならない。試行錯誤を重ねるうちに、SPレコードが吹き込まれた時代に録音機材に使われていた真空管を使用すると、すばらしい再生ができることを発見した。私のアンプ作り歴は60年以上で、その目的はSPレコードをその録音された音をそのまま再生することであった。現在ではDSD方式のデジタル録音機がSPレコードの直接再生音をそっくり収めることが可能になった。これを「ダイレクト・トランスファー」と命名した。DSD方式は編集をする際、いったんPCMにするため音質劣化がある。したがってここでは盤面の編集はしていない。またフィルタ類も一切使用していない。SPレコードの生の音をCD化したものである。

 

78CD-3000 

 

これまでCD-Rで発売してまいりました当シリーズですが、今回初のプレスCDの発売を開始いたします。これまでのCD-Rの音質とはまた違った音質でお楽しみいただけます。尚、マスターはCD-Rの78CDR-3369と同一で、再復刻は行っておりません。これまで同様にノイズはありますが、生々しい音質でお楽しみいただけます。

 

 

78CD-3000 当店販売価格 \2080(税込) ※オープン・プライス商品

 

 

ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」

 

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

英 HIS MASTER’S VOICE DB 9266/9302
(1947年11月10-12、17日、ウィーン、ムジークフェライン、大ホール録音)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)はドイツの大指揮者。1937年ベートーヴェンの「運命」をベルリン・フィルとHMVに録音したのに続き、この「英雄」はベートーヴェンの第二弾録音にあたる。オーケストラはウィーン・フィル。フルトヴェングラーは1952年11月に再度ウィーン・フィルと「英雄」を録音しているので、このSP録音はあまり知られていない。ムジークフェライン大ホールの残響はLP録音よりずっと美しい。これまでの復刻盤にはなかった低音部の動きにも耳を傾けていだきたい。

 

ご注意:ノイズカットや編集は一切行っていませんので、SP盤特有の針音等のノイズが入ります。盤面ごとのつなぎ編集も行っておりませんので、SP盤1面ごと(約5分)に音楽再生が途切れます。

 

●SPレコード復刻の歴史を振り返って 新 忠篤
アメリカでLPが登場したのが1948年(昭和23年)だった。一方イギリスではHMVがLPレコードを発売したのが1952年(昭和27年)10月だったから、4年も遅れた。因みに日本では日本コロムビアが1951年(昭和26年)にLPを発売した。遅れたのはレコードプレーヤーやアンプ等の再生機の準備期間が必要だったからだ。LPが出ても一般の愛好家は従来の78回転SPレコードでも不便を感じていなかったと思われる。LP再生機が普及すると演奏時間の短いSPレコードは不便になり、SPの演奏をLPに置き換えて発売する所謂復刻盤LPが登場した。EMIのSP復刻シリーズである HMV/COLUMBIA Great Recordings of the Century が登場したのが1957年(昭和32年)10月だったから、LP登場の5年後だった。HMV/COLUMBIA Great Recordings of the Century はその頭文字をとってGR盤、復刻LPの代名詞となった。SPレコードは片面3-5分の収録時間で、演奏はその都度止めて収録された。LP復刻時には切れ目なく編集された。また復刻盤作成の原盤は、SPレコード原盤をLPと同じビニール盤にプレスしたテストプレス盤だった。それはシェラック盤に較べれば雑音は小さいが、LPに較べればかなり雑音が多い。LPは本来無雑音メディアだから、復刻音源はフィルタ使ってノイズ除去をした。復刻エンジニアは雑音ばかりが気になって、フィルタが音楽を損ねていることに気がつかなかったのかもしれない。そして元のSPレコードとはまるで違うものが生まれた。EMIのGreat Recordings of the Century シリーズは1966年10月に終了したが最後までこのポリシーを守り続けた。私はもの心ついて以来ずっとSPレコードに親しんでいた。大学を卒業すると就職先をレコード会社に決めた。2年間のレコード店回りのセールスマンの後に洋楽部勤務になった。海外原盤の国内発売業務の傍ら、自分の手でSPレコードの復刻を始めた。日本コロムビアのDXMシリーズがそれであ
る。カペー四重奏団、ジョルジュ・エネスコ、ジャック・ティボー、フリッツ・クライスラー、エーレナ・ゲールハルト、ユリア・クルプなどのSP盤演奏をSP盤とそっくり同じ音で復刻した。それは私のGR盤への音の不満から出たもので、SPレコードの音が復刻LPから再現できるたことで、多くの支持者を得た。SPレコード再生には専用のフォノイコライザが必要で、市販の民生機のプリアンプに組み込まれたSP用とされたイコライザはおおまかな特性でプロ用には使いものにならない。試行錯誤を重ねるうちに、SPレコードが吹き込まれた時代に録音機材に使われていた真空管を使用すると、すばらしい再生ができることを発見した。私のアンプ作り歴は60年以上で、その目的はSPレコードをその録音された音をそのまま再生することであった。現在ではDSD方式のデジタル録音機がSPレコードの直接再生音をそっくり収めることが可能になった。これを「ダイレクト・トランスファー」と命名した。DSD方式は編集をする際、いったんPCMにするため音質劣化がある。したがってここでは盤面の編集はしていない。またフィルタ類も一切使用していない。SPレコードの生の音をCD化したものである。


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