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雑記

7月になって既に半分ほど経ってしまいました。

あいかわらずパワーアンプの設計をしています。パワーアンプの中で最も歪が多いのは出力段です。設計中のアンプは出力段に特徴があります。増幅回路を複雑にせず出力段の歪を減らすための方法を追求しています。

今はアンプ本体の基本回路がほぼ固まって、特徴的な部分の設計をしています。この部分の基本的なアイデアの特許検索を行いましたが先行技術は見つかりませんでした。多分商品化できそうです。これからは実現の可能性や音質を試作して検証する必要があります。参考にする事例が無い回路・方式を考えて商品化する過程がエンジニアとして最も生きがいを感じる瞬間です。

わからないことがあると幾つもの文献(主に半導体関係)を読み込んで理解・検討しないとならないので大変時間がかかってしまいます。会社勤めの頃は絶対的な納期がありそれに向けて必死で頑張って来ました。今は納得行く製品を作りたいのでじっくり検討をしたいと思います。(会社で品質が悪い製品を作っていたのではないです。しかし技術的な疑問や好奇心があってもじっくり調べる余裕がありませんでした。製品の魅力を高めるためにあと一押しをすることはできませんでした。)そして以前のように死ぬほど頑張る必要もないので時間がかかってしまいます。(年を取って集中力が衰えたことも多いに関係していますが、、、)

さて突然話が変わりますが、我が家の暖房は主に薪ストーブです。薪の半分は購入、半分は自己調達です。私の住んでいる地区はりんご農家が多いのその木を頂いていましたが最近は薪ストーブを使う人が増えて手に入りにくくなりました。近くの家で伐採した木やはぜ木などを頂き足りない分を購入しています。

今まで薪を購入していた林業会社のおじさんが高齢で玉切の薪の配達ができなくなりました。そこで薪を販売している会社を探していましたが、なかなか見つかりませんでした。そんな事情があってやっと見つけた林業会社からつい最近薪が届きました。

本来なら12月~1月にかけて薪を割り、次のストーブシーズンに焚きます。薪の乾燥に最低1年は欲しいからです。今回は乾燥時間が短いのでちょっと心配ですが半年でも許容範囲でしょう。

薪が届いてから毎朝1時間ほど薪割りをしています。樹種によりますがこの木は早く割らないとどんどん割りにくくなります。薪割り場が木陰にあるので晴れた日には日陰になり、雨の日には傘代わりになりとても快適です。IMG_1775

昨年までは薪を2トン配達してもらっていました。今回は配送料がかかるので節約のために4トン配達してもらいました。これだけ割るのには時間がかかります。薪割りが終わるまでランニングができませんが薪割りも結構運動になります。

薪割りで汗をかいて、シャワーを浴びていざ仕事の今日この頃です。 これも納期が遅れる理由の一つ?

Brexit(2)

6月24日は朝からBBCのWebサイトやテレビでBrexitの投票結果を見つめていました。投票結果が気になり仕事が手につきませんでした。

世論調査で残留優勢と報じられて投票の2-3日前から株が上昇していました。私にはそれが却って不気味に感じられました。それなので離脱の可能性もありと思っていましたが最後は残留してくれると期待していました。結果はまさかの離脱。

日経平均は1200円ほどの大暴落、NYダウも$600もの下落となりました。

これから一体何が起こるのか不安で一杯です。先日の日銀のマイナス金利でさえ導入後しばらくしてから日銀が予想していなかったデメリットがすこしづつ判明して来ました。これよりも格段に複雑で規模と影響力が大きいUKのEU離脱は今後具体的な弊害がどんどん明らかになって来るでしょう。その度に株も為替も乱高下を続けることになりそうです。

私のUKの友人も朝4時に起きたら離脱が決まった!とかなり驚いていました。またポーランドからUKに来た友人が2人居ますがこれからの交渉でどうなるか心配です。既に居住して税金を払っている人を追い出すことはないと思いますが。離脱前に駆け込みで移住する人も増えるでしょう。そして私が住んでいたスコットランドが再び独立を考えていることも心配です。

その後の報道を見ると離脱派も「まさか本当に離脱するとは!」とびっくりしているそうです。また残留派は再投票を求める署名を行っていてその数はどんどんと増えているようです。UKの人達は熟慮の上に離脱を決めたのではなく感情の赴くままに離脱を選択してしまったのです。どのような法律によって今回の投票が行われたかわかりませんが法的拘束力は無いと言われています。(ただの参考意見?それもよくわかりませんが)ですからどんでん返しもあるかもしれませんが大義名分が無いと国内の分断がさらに大きくなります。

今回のような事態に至ったのにはいくつかの必然性と不運があると思います。

(1) EUが制度的に不完全で経済政策ではドイツを利するように進められた。

ギリシャ危機の時にも言われたように通貨は統一で財政政策は別々。経済力や生産性が異なる国家が単一通貨になることで生じる歪はいつか噴出します。東西ドイツ統一の成功体験によって行われたかもしれませんがそれより規模も参加国の経済状況・国民性の違いがはるかに大きいです。さらにECBの金融政策はドイツ一辺倒なのでドイツの一人勝になります。そのドイツ国民もPIIGSなどに財政支援をすることに不満を感じています。結局EU内の勝ち組も負け組みも一般の国民はEUによって不幸になっていると感じています。これはEUの制度設計に問題があるためでしょう。

(2) EUからの移民問題

東欧諸国がEUに加盟し多くの移民がUKに入国しました。私がスコットランドに行った2007年の時点で100万人以上の人が東欧からUKに来たと聞きました。ポーランドの人は非常に優しく勤勉です。日本人としてシンパシーを感じます。それゆえに英国人の雇用が奪われることもあったと思います。ポーランドなど東欧の人はUKは英語が使える、第二次世界大戦中の経験があるのでドイツには抵抗があるなどの理由で大陸内ではなく島国のUKに多く移って来ました。ですからUKでの移民問題はEUの中でも深刻かもしれません。

(3) イラク、シリアなどの難民問題

国民投票の時期に合わせてこのような問題が起きなくても良いのにと思います。しかしこの問題は米英が招いた問題なので回りまわってブーメランのように帰って来たと思います。むしろ大陸のほうが大変でしょう。

(4) UKと大陸の距離感

私が感じたことですがUKの人は話の中でフランスやドイツに対する反感(敵対心ほどではないがシニカルな感情)を表すことが往々にしてあります。スコットランドの人でさえそうなのでイングランドの人はもっと強いと想像します。これは世代がいくつか代わらないと克服できない感情でしょう。

(5) UKの経済政策

UKは金融などに力を入れすぎて農業・水産業・鉱工業にあまり力を入れていません。これは私がUKで働いて実感したことです。政府はそれなりにやっているつもりでしょうが結果は違います。サッチャー以来の経緯を私は正しく理解していませんが弱者を切り捨てて来たことは確かです。その時に切り捨てられたお年寄りが今回は離脱票を投じたと思います。高齢者ほど離脱支持が多かったのは偶然ではないと思います。これ以外にも格差が存在することは否めません。

(6) キャメロンの軽率な行動

一昨年のスコットランド独立の際もキャメロンが安易に住民投票を認めました。最初はたかをくくっていたのに投票直前には大慌てをしました。今回も全く同じパターンです。国民投票の大安売りはどうなんでしょうか?

私がUKに居た時にデビッド・キャメロンがゴードン・ブラウンから政権を奪いました。その時には過半数を持たず第2党のクレッグと政権構想をわずかな期間でまとめ上げあっという間に政権を作りました。その頃の日本の政権と比べると手際のよさがありました。さらに英国では政治家を人間・能力・品性などでスクリーニングし国を背負える人だけが政治家になれると聞いていました。キャメロンの演説を聞いて(日本との比較も含めて)政治を任せることができる人だと思いました。ただし保守党の内向きな政策には不安がありましたが。

そのキャメロンがいったいどうしたことなんでしょうか?もう一度言いますが国民投票を安売りしすぎました。

10月までに次の首相を決めて後継者に移行交渉を担ってもらうとのことです。私も最初は当然だと考えました。でも良く考えたら今回の結果を招いた責任を取って世界に対する不安拡大が最小になるための努力と次の後継者への早急でスムーズなバトンタッチを全力で行うべきです。

(7) 英国民の誤算

私が英国民に持つイメージはとことん議論して納得しないと結論を出さない人達です。実際に会議をすると凄く議論します。日本人の私が口を挟むのは結構大変です。しかし会議が脱線して10分で終わる会議が1時間以上になることもよくありまました。中身が無い議論をしていることも多いのです。今回のように重要な案件では脱線が少なく充分議論したと思っていました。ところが先に書いたようにあまり考えずに投票したり、他人任せの投票をしたりと意外でした。

そしてEU離脱後のビジョンがはっきりしません。そう言えばスコットランド独立の際も独立後のビジョンはクリアではなかったです。英国民はそんな状態では普通は納得しないはずですが、、

 

いずれにしてもUKの国民が決めたことです。尊重するしかありません。そしてこれがただのちゃぶ台返しではなく50年-100年後に良い結果を得るための生産的な決断であって欲しいと思います。全てはこれからの関係者の知恵と行動によります。

その一方で国民投票の恐ろしさを改めて教えてもらいました。成熟した国と思っていたUKでさえこういうことになりました。私達も心しないとなりません。

思い入れのある国なのでオーディオとは関係ないですが感情的に書いてしまいました。

でも言い訳をするとUKには以下のようにオーディオメーカーが多いのでそれが原因で感情的になりました、、

LINN、TANNOY、KEF、ProAc、B&W、Quad、Garrard、Monitor Audio、Code、SME,Goodman、Cambridge Audio, Harbeth, dCs  などなど

Brexit

パワーアンプの詳細設計の段階になり定数決定、部品選定などを行っています。部品選びには苦労しています。特に良いトランジスタが無くて大変です。

以前はトランジスタといえばNEC、三菱、日立、東芝、三洋、パナソニック、ソニー などが多様なトランジスタを製品化していました。現在はNEC,三菱,日立がルネサスになりオーディオ用に使えるトランジスタを作っていません。パナソニックもしかり。三洋の半導体はONセミコンダクターに売却されました。東芝はバイポーラトランジスタを作っていますが品種はかなり絞られています。ソニーはディスクリート半導体を作っていません。今や海外の半導体メーカーのほうが選択肢が多いほどです。大きな流れとしてディスクリートトランジスタは増幅よりスイッチングが主流です。そうなるとバイポーラトランジスタよりMOSFETのほうが優れているのでそちらは充実していますがバイポーラは品薄です。

とりわけコレクタ損失が1~10W程度のトランジスタを選ぶのが大変です。

さて6月23日に英国がEUに留まるか離脱するかの国民投票があります。2014年9月にはスコットランドの独立を問う国民投票があったばかりです。英国は大変なことが続きます。英国のEU離脱を巡る背景や思惑そして及ぼす影響は非常に複雑で全てを理解できるものではありません。

私は単純に自分の都合で(世界経済への悪影響)英国がEUに留まることを期待しています。

しかし英国民の立場になって考えると違う面が見えてきます。EUの中央政府によって英国の主権が奪われていると離脱派は主張しています。EUは統一国家を目指しているので今後ますます英国の主権が損なわれるのは事実だと思います。

私が英国民なら国家のGDPが一時的に低下しても50年~100年後のために自らの一票で国家の方向を決めたいと思うでしょう。ですから多いに迷うと思いますが人間・国家としての尊厳を守るために離脱を支持すると思います。ナショナリズムだと言われればその通りで新しい国家の形を目指すことも必要かもしれませんが、、、

スコットランドはEU残留派が多いので、仮に英国がEUを離脱すると3年以内にもう一度独立の国民投票を行う動きがあるようです。そうするとUKはもう大騒ぎです。

来る6月23日 景気の腰折れにならないためにも残留して欲しいものです。 人は立場によってコロコロ変わるものですね ^ ^;

長野市芸術館

先日のブログでチック・コリアと小曽根真のコンサートについて書きました。そこで長野市芸術館のことにも少々触れました。

今日の朝日新聞の記事に長野市芸術館のことについて書いてありました。その記事を引用しながら少し感想を述べたいと思います。

記事の要約は

  • 長野市芸術館には舞台が見えない席(見切れ席)があり設計事務所がミスを認め改修費用を負担
  • 音楽の本場欧州のホールには見切れ席があるのが普通。若者が安く座れるので歓迎されている。
  • 日本は見えることを重視している。
  • 欧州の現状に倣う必要は無く見えることが大事という意見がある。

論調として欧州でも見えないことがあるので日本でもあまりうるさくする必要が無いのでは?日本人は音楽を聴覚だけで鑑賞できず見ることを求めているのでは?と感じられます。欧州で見切り席があるのは当時の建築の限界(建築強度など)によるもので意図して作ったものではないでしょう。その結果格安の席として提供せざるをえなかったと思います。

現代のホール設計では建築技術、事前のシミュレーションなどにより見切り席が無いことが常識だと思います。またホールでは音楽だけでなく演劇やオペラなども上演されるでしょう。上記記事は工学の問題を芸術の問題に摩り替えているような気がするのは私だけでしょうか?

LCDモニタの交換

世間はバレンタインデーで賑やかなようです。海外では男性が女性に花を贈るのが普通なので私も小さい花束を家内に贈ろうと思います。

30年以上前、私が社会人になった頃の設計のやり方は今とかなり違っていました。マーケティングの結果を元に仕様書を手書きで作成し、文献やデータブックを読みながら回路の構想を決め、ドラフタに向かって図面を書いていました。その後ブレッドボードで動作確認をして量産試作を作って評価して認定します。

ソフトウェアの開発では最も初期はニーモニックを紙テープにパンチしてそれをミニコン(ミニと言っても幅60cm、高さが1m以上ある巨大なコンピュータで主記憶はなんと磁気コアメモリでした)でアッセンブルしていました。その後ソフト開発環境はワークステーションベースに変わりアッセブラ、Cなどを使いました。

その後ドキュメント作成、ソフト開発などがPCで行えるようになり続いて回路図入力、ケース設計、各種シミュレーションもPC上で可能になりました。

今は設計作業のほとんどがPC上で行えるようになりCAD、シミュレータなど各種ツールも無償またはかなり安価に入手可能です。隔世の感があります。私も作業のほとんどをPCを使って行っています。多分9割以上はPCに向かって仕事、残りの1割が半田コテを握ったり音を聞きながらの作業だと思います。つまりほとんど毎日PCに向かっています。

PCの表示には2台のLCDモニタを使っいます。当初21″(4:3)のモニタを2台使っていました。例えば1台のLCDにCADを表示させてもう1台に部品のデータシートを表示させるなどします。モニタが2台無いと非常に不便です。2年ほど前モニタが1台が壊れてしまったので27″のワイドのモニタを購入しました。メインのモニタが27″ワイド、サブが21″(4:3)です。2台のモニタのアスペクト比が違いますが27″ワイドと21″インチ(4:3)は画面の縦サイズがほぼ同じなのでアスペクト比が違っても問題ありません。むしろ27″ワイドは幅が広すぎて疲れます。よってワイドと4:3の混在ディスプレイをあえて使っていました。

ところが残りの21″(4:3)のモニタも壊れてしまいました。10年近く使っているのでしかたありません。モニタ1台では作業効率が著しく低下しますしソフトによってはサブモニタに表示させていたポップアップがどうしても表示できないので仕事になりません。早速27″モニタを購入しました。27″を2台なのでこれで「表示は最強」だと思われるかもしれませんがワイドを2台使うと左右の幅が1.2m以上で全てを使いきることは不可能です。

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下手に全領域に情報を表示させると首を左右に振らないとならないので疲れます。結局右側モニタの左半分、左側モニタの右半分を主に使用して時折見る情報を残りのエリアに表示させます。試しに液晶の縦使いを試しましたが高層ビルを見上げるようで最悪です。縦使いの限界は24″位?

本当は22-24″の4:3モニタがあればいいのですが見つかりませんでした。あったとしても価格はかなり高いでしょう。PCでも動画を楽しむことが一般的になり量産効果を得るためにTVと同じ液晶をPCでも使うのは自然の流れでしょうがPCで業務を行うユーザ(さらに近眼で老眼)には全く迷惑です。なんとかならないものでしょうか?

電力自由化

電力自由化により電力会社を自由に選ぶことができるようになりました。

以前住んでいた英国では1990年代から電力の自由化が行われていてどの電力会社から購入するか自由に決めることができました。ガスと電気のセット割もあって少しでも安いものを選ぼうとしましたがどこを選んでもそれほど料金に大きな差が無かったように記憶しています。

日本で電力会社の選択ができるようになり私のところに案内が来ていました。そろそろ従来の電力会社から購入するか新しい電力会社から決めようと料金プランを調べてみました。調べた結果なんのことはない、現在のプランを継続するのが最も安いことがわかりました。今の電気料金より多少安くなるかもしれないと皮算用していましたが期待はずれです。

英国では自由化の副作用として電気料金が値上げされたと言われています。詳しいことは良くわかりませんが自由化しなくても値上げされたでしょう。また自由化により各電力会社の効率化が進んだので自由化前より値上げが少なかったかもしれません。

日本でも電力価格に市場原理が働くようになるので今までよりは企業間競争によりコスト削減、サービスの向上が期待できます。色々と課題はあると思いますがそうでないと意味がありません。

今より料金プランは安くならないのでできるだけ節電して電気料を減らしたいと思います。

私の地域は先月電気のスマートメータが取り付けられました。今までは月単位の電力使用量しかわかりませんでしたが現在はWebで日単位、時間単位の電力使用量がわかるようになりました。これは大変な進歩です。しかしリアルタイムの使用量はわかりません。

スマートメータから家のHEMSにリアルタイムでデータを送るBルートサービスというものがあるようです。折角スマートメーターになったのでHEMSを購入してみようと思い調べてみました。まだ手ごろな価格のHEMSは無いようです。機器の値段が高いし月額使用料がかかるなど購入したくなるレベルではありません。

簡単なHEMSならスマートメータと無線またはPLCで通信してデータを保存して閲覧できれば良いだけです。いずれ数千円のHEMSが出て来ると思うのでそれを待つことにします。

雑記

ノーベル賞の発表があり大村さんが医学生理学、梶田さんが物理学賞を受賞されました。本当に素晴らしいことです。心からお祝い申し上げます。

大村さんが定時制高校で教師をされていた時に、教え子の姿を見てもっと勉強しないと思ったという話には感銘を受けました。私ももっと勉強しないといけないと思います。

政治の分野ではTPP交渉が合意され総合的には日本の利益になると思います。しかし今後合意内容の詳細が明らかになればそれに対して対応するべきことが出て来ると思います。特に農業に関しては政府による農業振興策が必須です。今のような農政トライアングルだけが潤う形ではなく国民と農家にメリットのある施策を期待したいです。

安保法案に関しても言いたいことが一杯あります。誰のために法案を通すか明確にせずうやむやのままに多数決で可決してしまいました。全く???です。

さて仕事の話です。私はパワーアンプの検討をしています。数種類の回路のバリエーションの評価できる評価基板を作ろうと思っています。しかし勉強するたびに疑問点や検討項目が増えて手間取っています。困りました。

その合間にLinuxのオーディオについて調べています。おいおいそんなに手を広げるなよという感じです。

もともとDACは開発ロードマップに入っていました。DAC単体では面白くない(差別化できない)のでネットワークプレイヤーができればいいと思っていました。 (今や普通のネットワークプレイヤーでは差別化できないですね)丁度トランジスタ技術の9月号にVolumioを使ったプレイヤーの特集があり調べてみることにしました。

雑誌に掲載されている内容では意味が無くDAC部分で差別化する必要があります。そのためにLinuxのオーディオレイヤーのALSAを改変する必要がありそうです。現在のVolumioはLinnのKInskyなどに比べると非常に稚拙ですが改良のprojectが進んでいるのでいずれ改善されると思っています。

私はLinuxの素人で調べるのが非常に大変です。私の能力以上にやるべきことが多く追いつきません、、発散しないように頑張らないと、、、

今日マツダのロードスターに試乗して来ました。足回りがしなやかでボディー剛性が高くいい感じです。エンジン音がさわやかでストレス無く回転が上がります。シフトレバーがスムーズに決まります。私はNAロードスターに13年間乗っていたのでロードスターに愛着がありいずれ欲しいですが、、 仕事には使えないので無理ですね。夢として取っておきます。

タイトル通り本当に雑文ですいません。

モバイル向けサイトについて

ブログの更新がしばらく途絶えていました。

4月7日から2週間ほど家内と一緒にスコットランドに旅行していました。

私と家内は以前スコットランドに住んでいましたが2009年にスコットランドで愛犬のCharlieが亡くなりました。その七回忌のためにスコットランドを訪問しました。

Charlieと一緒に歩いた丘を訪れ、そこでCharlieの遺灰を撒いて冥福を祈りました。

下の写真は丘へ向かう道です。いつもここから丘に登り、森の中を通って家に帰ってきました。

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そしてスコットランドの友人達と久しぶりの再会をしてきました。皆元気で、私と家内を暖かく迎えてくれました。本当に懐かしく涙が溢れ出るような感じでした。スコットランドは4月~5月が最も天気が良い季節です。多少寒かったものの天候に恵まれて楽しい時間をすごしました。

私たちが2009年にスコットランドを去る時には工期が遅れに遅れていつできるかと思っていたトラムが開通していました。ビックリ!市内の観光に便利に利用しました。

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スコットランド滞在中はテレビで総選挙のことばかり報道していました。スコットランドの人達とも選挙のことを話しました。ただ踏み込んだ話はできませんでした。私の知識が充分でないこともありました。また彼ら自身もおおいに迷っているようでした。(今日の時点で保守党が単独過半数 こんなことを誰が予想したでしょうか)

帰国後色々とありブログの更新が遅れてしまいました。

今回の話題はサイトのモバイル対策です。

私は実店舗を持たず田舎で事業を行っているのでインターネットのサイトが市場と繋がる上で大きな役割を果たしています。

重要なコミュニケーション手段の一つであるネットに関して最近Googleからモバイル対策をしていないと検索順位を落としますというメールが来るようになりました。

しばらく放置していましたが心配になり重い腰を上げてモバイル対策なるものをやってみることにしました。

私がサイトを作るために使用しているツールにはモバイルサイトを同時作成する機能があるので、それを使いモバイルサイトを作成しました。その結果、モバイル向けらしいサイトの表示がされました。しかし意図しない表示が散見されました。また特定のページは表示すらされません。

ここで初めてモバイル表示について調べてみました。モバイル表示には大きく分けて2種類の方法があるようです。

一つはPCサイトとモバイルサイトを独立して作成し、アクセスの入り口で振り分ける方式。日経BPのサイトをスマホでアクセスするとモバイル用のサイトを表示するか?の画面が表示されます。これに該当すると思います。

もう一つはレスポンシブとい方式でアクセスする端末により画面のデザインを自動的に変更するものです。レスポンシブのサイトを画面のサイズを変えながら見たことがないのでわかりません。Googleの説明では綺麗にデザインが切り替わっていますが、このようにスマートな画面を作るのは非常に難しいと思いました。

私が使用しているツールは前者の方法です。アクセスをした端末の種類をhttp_user_agent という関数により知ることができます。WindowsかMacかiOSかなどです。どんな端末からアクセスしているのかいつもモニタされているんですね。

振り分けは.htaccessというファイルで上記のhttp_user_agentを参照して行っています。.htaccessの記述内容を読んでもさっぱりわかりません。ApacheというWEBサーバー用の記述言語や正規表現というものを知る必要があります。また.htaccessに記載されている内容を知るためには複数のサイトを調べる必要があり大変苦労しました。正規表現といえば以前少しやっていた言語学に関する仕事では正規表現の一部を使っていたことをやっと思い出しました。それほど正規表現というものは通常は使わないものですね。

その上.htaccessではPHPを参照しているのでその言語も理解する必要があります。

これらの言語はCの標記に近いのである程度推測はできますが微妙に違うので勝手に解釈すると大間違いになります。

色々と勉強してモバイル機器では表示できないページを表示できるようになりました。しかし綺麗に表示するためにはモバイル向けにHTMLやCSSを書き換える必要があります。

今のところ下手なモバイル対策をするよりもPCサイトのままでいるほうがモバイル機器からもよほど見やすいことがわかりました。(Googleの評価は別として)

.htaccessを変更し再び元に戻しましたが、今まで全く縁が無かったWeb関係の記述方法について知識を得たことは収穫でした。多分一週間もすれば、すっかり忘れてしまうけどね。

LInn Space Optimization

Phile Web の記事によるとDSの新シリーズのリリース発表と同時にSpace Optimization機能がリリースされたそうだ。 LInnの呼称ではSpace Optimisationという。(zとsが異なる)Linn特有のケルト語的な表記だと思う。

この機能はLinnのEXACTシリーズの機能をそれ以外のスピーカーを使ったシステムにも提供するものである。しかもSpace Optimisationは現行機種だけでなく旧機種にも無償で提供されるそうだ。旧機種までサポートの対象にするのは開発側からすれば非常に多くの工数を要する。それでも旧機種のユーザを切り捨てずに最新のサービスを提供する姿勢を私は非常に尊敬する。

この機能により部屋の特性やスピーカーの配置に応じて再生音を補正することができる。この機能ではAccuphase のDGシリーズが有名であり私も初代のDG-28を使っている。DG-28は非常に効果があり素晴らしい。しかし48kHzサンプリングなので伝送できる帯域が制限されるのが玉に傷。最新のDG-58などを買えばよいが財力的に無理。最も良い使い方はマルチアンプ方式にして低域にDG-28を使うことだ。部屋の定在波の影響を受けるのは主に500~600Hz以下でありそれ以上の周波数はトーンコントロール程度の補正機能で対処できる。500~600HzならDG-28でも十分。

現在我が家のメインシステムのパワーアンプとデバイダーを構想中なのでそれができたらDG-28をもう一度活用する予定。もちろんそのパワーアンプはSophisonantの次の製品にしたいと思います。

LinnのSpace OptomisationはAccuphaseと違って部屋の寸法などのパラメータを設定して補正する方式である。Accuphaseのようにマイクで補正してもマイクの位置で身動きせず聞かないとだめ?という疑問がある。実際に聞いてみるとそれほどシビアではない。

リスニングルームの音響特性を研究されている石井伸一郎さんをはじめとする方々によりシミュレータと実際の部屋の音響特性の相関が実証されている。

Linnの方式では部屋の寸法などを設定して補正するので正確なモデル化はできないが、上記のようにシミュレーションの有効性が実証されているし、完全な補正に限界があるし、人間の検知能力も限られているのでLinnの方式でも十分な効果があると考える。きっとLinnもDGシリーズを購入して効果を比較していると思う。

LinnはSpace Optimisation対応のスピーカーをアナウンスしていて、それ以外のスピーカーは対応していないようだ。これは困る。Linnのページでは対応スピーカーのリクエストを募集していたので私の持っているスピーカーを伝えた。

実際のところ私は2009年にSpace Optimizationのような機能を実現して欲しいとLinn Forumsで要望を出した。当時私の要望の背景にあったのはPCでテスト信号を生成しDSで再生し、PCで録音して補正処理を行った後DSのパラメータを生成してDSに送るといものであった。(メーカーに具体的な実現方法を示すことは失礼なのでサジェストだけだったが)

Space OptimisationではLinnがスピーカーを測定してパラメーターを作成したあと対応スピーカーとしてリストしないとならない。またLinnが測定したスピーカーのパラメータが作成されるのでスピーカーの個体差を補正できない。(EXACTで工場出荷前にスピーカーの特性を測定してパラメータを生成するので固体差の問題はない) 私が提案した方法だとLinnがSpace Optomisationに対応するためにスピーカーの測定を行う必要がないので省力化が可能。また個体差が吸収できる。DIYのようなスピーカーでも補正できる。よいことばかりのはずだ。

Linnが現在のSpace Optimisationの方式にしたのはおそらく特許の関係か、自社のEXACTシステムと他社スピーカーの差別化をするためであろう。

私がForumsに提案した当時、殆どのReplyがそんなことをするよりアンプやスピーカーを替えるべきだという反応でこの機能を理解してくれる人も居なかった。私もイコライザの伝道師でもないのであまり強くは主張しなかった。

しかしなかには以下のようなコメントがあったが、まさにそのようになった。

Actually, 私の名前 would only have to wait minus eleven years for Linn to incorporate his suggestions into an actual product. I believe the Kolektor was introduced in 1998, and it did have tone controls. I have no doubt Linn will continue to follow in this vein, which is why–even as we speak–I’m saving up for the not-so-soon to be introduced Klimax Kontrol Kaos with the digital five band parametric equalizer Wink

今こうして11年もかからず6年くらいで私の提案に近いことが(私の提案がきっかけになったか別の理由によるかわからないが)実現されて非常にうれしい。

他のメーカーのことを喜んでいるより私のことを考えないといけないですね。

YAMAHA F-1

ヤマハのF1用エンジンとして有名なOXシリーズの話?

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いえいえ、ヤマハのエレクトーン F-1の話です。

かつて1965年に製造されたヤマハの最高級エレクトーンの名はヤマハ F-1。

松本歯科大学の教授が所有するF-1を松本市に寄贈し、あがたの森ホールに設置され現役で使われているそうです。

12月6日にあがたの森でサタデーコンサートが開催されます。そのコンサートに向けて先日ヤマハF-1の整備が行われました。

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家内がその保守作業を見学に行き写真を撮影して来たので掲載させていただきます。

これがF-1です。今のエレクトーンは上下鍵盤の左右の位置がずれていますがF-1では揃っています。これはオルガンと同じ。

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F-1のエンブレム。時代を感じさせます。そして右のボタン。オルガンと同じでパイプの長さが書いてあります。

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そしてF-1の背面。これが発振器のつまったラック。鍵盤ひとつにひとつずつあるから大変なことです。今ならICやDSPで処理できるが当時はこれが普通だったのです。

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そして発振器を取り出しすとこうなっています。発振回路ひとつ毎にトランジスタとLCRがあります。おそらくコルピッツ型の発振器だと思います。コイルの捺印を見ると同じものが二つあるので半音違っても共用していると思います。それにしても鍵盤数の半分の種類のインダクタンスをそろえる必要があるので大変なことです。

またトランジスタはゲルマニウムではないかと想像します。

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スピーカーはF-1本体とは独立しています。人の背の高さくらいあります。このように多くのユニットが使われています。写真だけではよくわかりませんがヤマハ製のスピーカーのようです。16cm程度のユニットが10個、12cm程度のものが2個使われています。良い音がしそう。

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スピーカーを駆動するアンプはこれ。おそらくセミコンプリメンタリの古典的な回路のアンプでしょう。家内は「ソニーの真空管を使っていた」と言っていたがそんな筈は無い。多分ソニーのトランジスタが壊れて現在のサンケン製トランジスタに交換したと思います。

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それにしても1965年製のエレクトーンがいまだに現役でがんばっている。そしてそれがしっかりとメインテナンスされていることについて驚くと同時に感激しました。

スピーカーやアンプはオーディオでも古いものがあるのでそれほどは驚きません。

鍵盤毎に設けられた発振器がちゃんと稼動していることが凄いと思いました。このオルガンは手鍵盤と足鍵盤を合わせると154鍵?あります。その一つでも壊れると使えないのに50年の時を経て154鍵すべてが使えています。154個もあるとMTBFは約1/150になります。もちろん50年の間に何度か修理をしていると思いますがそれでもいまだに使用しているのは修理が可能でありかつ維持費が許容範囲だからでしょう。

エレクトーンのエンジニアが近くに住んでいてその方が保守されているそうです。家内の話ではその方はエレクトーンの生き字引で回路図が無くて修理していたという。本当に凄いことだ。

ヤマハ F-1は当時のエンジニアの熱意が感じられる文化的な遺産だ。

日本に何台のF-1が稼動しているのだろうか?

電子楽器博物館に昔のF-1の紹介記事が出ているので興味のある方はご覧ください。