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パイプオルガンについて

家内がオルガン同好会に入ってオルガンの練習をしている。

オルガン同好会はオルガンを弾くだけではなく、オルガンに興味を持っている人にオルガンの魅力を伝える催しを行う。

家内はその催しで来場者にオルガンの原理を子供達にわかりやすく説明することになった。家内は台本を見ながら日々練習しているのでいやおうなしに私の耳にも入って来る。

その説明によるとオルガンの送風機からの風をパイプに送るにはストップというものを操作して鍵盤を押す必要がある。ストップによりどのパイプのセットに風を送るか選択する。

ストップには8とか4という数字が書いてある。8と書いたストップを引くと8フィートのパイプが選択される。

ここで私はわからなくなってしまった。パイプが1/2波長で振動しているとすると8フィートのパイプの共振周波数は約67Hz。ピアノでは真ん中のドより2オクターブ下のドに相当すると思われる。しかし8フィートのパイプを選んだだけでは音階を演奏できないので8フィート以外のパイプも選択する必要がある。何故8フィートを選んだだけで音階が出せるのか?

疑問1) 8÷1.0595,8÷(1.0595)^2、8÷(1.0595)^3….といくつものパイプを選択しないといけないのでは?

疑問2) パイプには開管と閉管があるそうだが閉管は1/4波長で共振するので同じ8フィートでも開管より1オクターブ低い音が出るの?

疑問3) どの鍵盤を押すと8フィートのパイプが鳴るの?

疑問4) 8フィートのストップを引いて真ん中のドを弾いた時と4フィートのストップを引いて1オクターブ下のドを弾いた時には同じパイプが鳴るの?

など疑問がn個次々と浮かんで来た。

家内に聞いたがよくわからないと言うし、練習の邪魔をするなと怒られてしまう始末。

それで調べてみたところ以下のようなことが分かった。やっと奥深いオルガンの最も基本的なことがわかっただけだ。

疑問1,3の答) 8フィートというのは左端の鍵盤を引いた時に鳴るパイプの長さを表す。鍵盤の数だけパイプがある。つまり8フィートから段々短くなる47本とか61本のパイプのセットを8フィートと呼ぶ。

ちなみに8フィートのストップを引いた時には左端のドが67Hzなのでこれより2オクターブ上のド(真ん中のド)は268Hz。ピアノの真ん中のドと一致する。

疑問2の答) どうやらストップに書いてあるフィートは開管の長さのようだ。閉管でも開管と同じ高さの音が出る場合は実際の長さの倍の長さで呼ばれる。リードのあるリード管は長さが非常に短い。きっと開管の1/10くらいだと思う。それでも8フィートなどと呼ばれる。 つまりフィートは長さの単位でなく音程を表す単位として使われているようだ。

疑問4の答) 基本的には一つのパイプが複数のストップで兼用されることは無いそうだ。

サンサーンスの交響曲3番では16Hzのドが演奏されるという。これは32フィートのストップを引いた時に鍵盤の左端のドを押すと出る音だ。 32フィートというと開管なら約10mの長いパイプだ。

パイプは長さだけでなく材質(真鍮か木かなど)や先に述べたリード管かそうでないもの(フルー管)かにより音色が異なる。音色に関してはドイツとかイタリアでストップの名前が違うのでもう少し調べないとわからない。

曲によって最適なパイプの組み合わせを選ぶ。これをレジストというそうだ。シンセサイザーの用語だと思っていたが本家本元はオルガンだったのだ。

8月1日に松本のハーモニーホールでオルガンの催しの本番があり聞きに行った。家内は無事オルガンの説明を終えた。良かった良かった。

その後参加者は大ホールのオルガンを体験することができた。私もオルガンに触って来た。

Yardbird Suitesのテーマを派手な音のレジストで弾かせてもらった。気持ちいい~! 専属オルガニストの原田さんが「いい感じですよ~」とお世辞を言ってくれた。

オルガンの演奏台の近くで撮った写真。迫力がある。

organ

 

Horace Silver氏逝去

6月18日にJazzピアニスト Horace Silver氏が85歳で亡くなった。

謹んで哀悼の意を表します。

訃報を聞いてから彼のアルバムを聞いている。私は有名な ”Song For My Father” を除くと50年代のアルバムしか持っていない。どのアルバムも好きだ。聞いていて心にスーッと入って来る。

ただファンキーで楽しいだけでない。叙情的で内省的な演奏も多い。

ブルーノートでの初リーダーアルバム ”Horace Silver Trio” の中の ”Prelude to a Kiss”

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とか”Finger Poppin'” の中の ”Sweet Stuff”などは静かで思わず聞き入りたくなる曲で私は好きだ。

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これ以外のアルバムも叙情的で静な曲が入っている。ただ7-8割の演奏がBud Powellから影響を受けたファンキーで乗りのいい曲であり、これがHorace Silverの本領だと思う。しかし彼のルーツであるBud Powellも心の中に浸みこんで来る叙情性ゆたかな演奏をしていた。Horace SilverはBud Powellのから多様な影響を受けていたのだとわかる。

そして50年代のブルーノートレコードのテイストを形作っていた要素のひとつがHorace Silverだと思う。  彼以外のミュージシャンのブルーノートの演奏を聴いても彼の姿や音が頭に浮かんで来る。それだけ影響力の強い演奏家であった。

Horace SilverはそもそもThe Jazz Messengeresのリーダーだった。The Jazz MessengeresといえばArt Blakeyだが下にあるように最初は ”Horace Silver and the Jazz Messengeres”というアルバムだ。このアルバムは1954年11月と1955年2月に録音されている。

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多分最初はArt Blakeyのサイドマンとして有名なNight at Birdlandなどで共演していたのだろう。そのうちにレギュラーグループを結成し音楽的な実力が上のHorace Silverがグループを牛耳って行ったものと思われる。その頃録音されたのが上のアルバムかも。

そして The the Jazz Messengeres の初アルバムが ”The Jazz Messengers at the Cafe Bohemia” だ。 1955年11月の録音。ここではグループ名にはブレイキーやHorace Silverの名前が入って居ない。前のアルバムの録音から1年足らずの間にアート・ブレイキーがグループリーダーとして除々に影響力を増して来たと思う。

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Art BlakeyとHorace Silverのグループ内での力関係が実際どうだったかはわからない。Art BlakeyとHorace Silverの双頭コンボという形だったようだ。Horace Silverが音楽監督、Art Blakeyがビジネス面でのリーダーという役割分担でHorace SilverはArt Blakeyからギャラを受取っていたそうだ。 音楽的にはArt Blakeyより優れているのにArt Blakey使われるのに嫌気をさしたHorace SilverはArt Blakeyと袂を分かつ。The the Jazz Messengeres という名前を置き土産にして。

何故Horace Silverが The the Jazz Messengeres の看板を置いて行ったか?私なりの推測。

Horace Silverは職人肌のミュージシャンだからブランド戦略などということは考えていない。いい演奏さえすれば結果はついて来ると思っていた。一方でビジネス担当のArt Blakeyはおぼろげながらブランドの大切さを認識していたのではないか?

Horace Silverという音楽監督を失ったArt Blakeyはその後Benny Golsonを音楽監督に迎えるまで数年間にわたり不遇な時間を過ごすことになる。それでもしっかりと The the Jazz Messengeres の暖簾を守ってきたことがその後の成功に繋がる。

Horace Silverの超有名盤はやっぱりこれだ。私がJazzを聴き始めてかなり初期の頃買ったLPだ。

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無条件で楽しい演奏でありHorace Silverの作曲した曲もすばらしい。レコードが擦り切れるまで何度も聞いた。(実際には擦り切れてないけど 今でもちゃんと音が出ます。)

しかし70年代以降のHorace Silverの演奏を聴いた記憶がない。だいたい70年代はメインストリーム・ジャズが廃れてしまった。フュージョンやファンクなどが闊歩し私もそれらの音楽にのめり込んでいた。

そんなこともありHorace SilverやArt Blakeyを顧みることはなかった。

80年代になりWynton Marsalisを擁してArt Blakeyがメインストリーム・ジャズの再評価の扉を開いた。Horace SilverとArt Blakeyとの関係を考えると感慨深いものがある。

Horace Silverは超巨匠ではないものの燻銀のようなしぶさを持った準超巨匠と言える。

安らかにお眠りください。

川口オーディオクラブ セミナー

6月14日に開催された川口オーディオクラブのセミナーに参加してきました。

当日は好天に恵まれ多くの愛好家の方々が参加されました。

内容は

・フィートレックスさんのデモ

・MJライター 柳澤さんのデモ

・オーロラサウンドさんのデモ

・MJライター 安井さんのデモ

・パール サキソフォン クアルテットの演奏

と非常に盛りだくさんで楽しむことができました。

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私はスピーカー3組を切り替えて再生するデモセットを展示しました。イベント会場が公民館の3階で機材の搬入に予想以上に時間がかかってしまいました。家内が一緒に来て手伝ってくれたのでなんとかなりましたが一人だったらイベント開始時間までに設置できなかったと思います。

それでも音出しデモを行い来場した方々に能率補正機能付スピーカー切替器を紹介することができました。

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今回は初めての展示での段取りや展示の方法など次回に改善すべき点が色々ありました。それでも今回実際にやってみて大変良い経験になりました。

今回参加させていただいた川口オーディオさんのイベントは多くの方々が参加されていましたし多くの方々が運営に協力されていました。

私の住んでいる地方にはこのような大きなオーディオクラブは無くオーディオはパーソナルな趣味です。しかし埼玉ではオーディオはソーシャルな趣味であると感じました。多くの人がイベントの運営や準備などに携わられてアクティブに活動されているのは本当に凄いことだと思いましたしそのパワーには圧倒されます。

それと同時に今回出展の機会を与えていただいた戸張様はじめ主催者の方々に感謝いたします。

最後に演奏してくれたサックスのアンサンブルはとても上手かったです。私も以前下手ながらサックスを吹いていたことがありその上手さが良くわかりました。楽しく聞きました。

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そしてやはり生の音が一番だと感じました。

6月14日 川口オーディオクラブ セミナーで展示します

川口オーディオクラブさん主催のセミナー会場でスピーカー切替器の展示を行います。

日時   2014年6月14日(土) 11:00~16:15

場所   埼玉県川口市戸塚公民館

MJ誌ライターの柳澤氏、安井氏およびフィーストレックス、オーロラサウンドによるセミナーがあります。また生バンドの演奏もあるそうです。

私自身セミナーの内容を楽しみにしています。

私は会場に場所をお借りしてSP切替器を展示させていただきます。セミナーの前後や休憩時間に音出しデモします。

興味のある方は是非会場へお越しいただきお声がけください。

現在、持って行くパワーアンプやスピーカーを選んだり、展示パネルの準備をしています。

今回が初めてのイベントへの出展です。会社に勤めていた時もショーでの説明は何度も行っていますが、会社の製品を紹介するのと自分の製品を紹介するのは違うので緊張します。

また会社員の時は準備は営業や広報の人が行ってくれました。今回は当然ながら全て自分で準備しないといけません。でも楽しみながらやっています。

これから各地のイベントに積極的に参加させていただこうと思います。都度案内させていただきます。

パイオニアがAV事業を売却

最近買収ネタばかりで申し訳ありません。

日本経済新聞の記事を引用させていただきました。

---- 以下引用 ----

パイオニアはAV(音響・映像)機器事業を売却する方針を固めた。船井電機などと交渉を進めており、夏ごろの合意を目指す。インターネットを通じた動画・音楽配信の普及で主力のAV機器の需要が低迷、カーナビゲーションなど車載向け機器事業に専念し業績の立て直しを急ぐ。

ホームシアターやオーディオコンポ、ブルーレイ・ディスク(BD)プレーヤーなどからなるパイオニアのAV機器事業の2013年度の売上高は全体の約5分の1の1080億円、営業利益は1億円だった。このうち利益率の高い、ダンス音楽を楽しむDJ機器などを除いた事業を売却する方向で検討している。

売却先候補には船井電機などが挙がっており、金融機関などを通じ交渉に入った。パイオニアの世界でのブランド力や生産・販売網などの評価を巡り意見交換しており、7月には売却にめどをつけたい意向のようだ。

船井電機は海外も含め消費者に浸透した「パイオニア」ブランドを活用する狙いがある。船井は低コスト商品に強いが、ブランド力では劣る。船井製品にパイオニアブランドを付けることも視野に、事業のテコ入れにつなげる狙いとみられる。

パイオニアは音響機器に強く、レーザーディスクやプラズマテレビなどを送り出してきたAV機器の名門。だがプラズマテレビの不振で09年に1万人の人員削減に踏み切るなど苦戦していた。

パイオニアの13年度の連結売上高は4981億円、経常利益は51億円で回復途上にある。売上高の7割を占めるカーナビなど車載機器事業は安全運転や娯楽・周辺情報の取得など車のIT化で成長が見込め集中することで再建を加速する。

---- 引用ここまで ----

AV事業を売却するということはパイオニアブランドだけでなくTADブランドの事業も売却するのだろうか?事業と共にブランド使用権も売却するのか?パイオニアという商標はパイオニアと買収した会社が双方とも使うだろうか?

パイオニアといえばかつて(40年ほど前)トリオ、山水と並んでオーディオ御三家と言われていた。

トリオはJVC・Kenwoodと社名を変えている。Kenwoodのオーディオはミニコンポのような製品が主でハイエンドオーディオは扱っていない。しかしながらトリオのオーディオのDNAはアキュフェースに受け継がれて力強く行き続けている。

山水は会社としては存続しているがオーディオ関係の業務を行っていない。

ここでパイオニアもAV事業を売却すると御三家の三社三様の歩みがあり感慨深いものがある。

などと評論家のように書いているがこれらのメーカーとは圧倒的に規模が違うソフィソナント・オーディオはしぶとく生き残って行けるように頑張りたいと思います。

Cirus LogicがWolfsonを買収

Cirus Logic社がWolfson社を買収。

以下はCirus Logocのプレスリリースの抜粋である。Cirusが278万ポンド(約470億円)でWolfsonを買収を発表した。

AUSTIN, Texas & EDINGBURGH, Scotland–(BUSINESS WIRE)– Cirrus Logic, Inc. (NASDAQ : CRUS) and Wolfson Microelectronics plc (LSE : WLF or WLF.L) today announced the terms of a recommended transaction under which Cirrus Logic would acquire Wolfson at a price of £2.35 per share in cash, implying an enterprise value of £278 million, or approximately $467 million. The transaction, if approved, is expected to strengthen Cirrus Logic’s ability to expand its customer base with highly differentiated, end-to-end audio solutions for portable audio applications. The transaction will be financed by a combination of existing cash on Cirrus Logic’s balance sheet and $225 million in debt funding.

Wolfsonはディジタルオーディオ用のCodeecなどで有名なメーカーでありTI、ESS、AKMなどと並んで多くのシェアを持っている。

Cirus社はDAI(Digital Audio Interface)やSRC(Sample Rate Converter)などでは良く見るがDACはあまり見かけない。そういう意味でハイエンドオーディオの世界ではうまく補完関係が築けるのではないか。

しかしハイエンドオーディオ向け製品の売上比率は低いので今回の買収の大きな目的はスマートフォン、携帯電話および携帯オーディオプレイヤーなどモバイル市場向けのcodecでの売上増が主な目的であろう。そしてWolfsonはMEMSマイクなどの技術を持っているのでこれもCirusから見れば大きな魅力だと思う。

CirusはかつてCrystal SemiconductorというオーディオCodecの会社を買収してPC向けビデオICのメーカーからオーディオのメーカーに脱皮した。PCのビデオはチップセットに取り込まれてしまい生き残っているのはnVIDIAのような独自の技術に磨きをかけた会社のみだ。そういう意味ではCirusの転進は今のところ功を奏していると思う。

かつてのCrystal Semiconductorのブランドを今は目にしない。WolfsonはオーディオではBig BrandなのでWolfsonの名前は残すだろう。しかし5年後はどうか?是非残って欲しいものだ。

Fabを持たないWolfsonの資産はエンジニアの能力である。買収金額の470億円は微妙であるが妥当な金額であると思う。Cirusが敬意を持ってWolfsonを遇してくれるようにと思う。

と言うのも私はかつてスコットランドに駐在していたことがある。エジンバラ市街に住んでいた頃、会社に通勤するときいつもWolfson社の前を通っていた。その社屋を見ながらWolfsonだ!と思っていた。

また私が勤務していた会社は半導体メーカーであったがWolfsonとは競合しないのでアライアンスのための会議を持ったことがある。

当時のCEOの前のキャリアはIntelのVPだったと記憶している。そのCEOも2年程度で去って行った。Wolfsonは積極的に外部から人材を導入して活性化を図っていた。(日本の企業と大違い!)何がいけなかったのだろか?

スコットランド政府は約20年ほど前は半導体関係の企業を誘致し優遇した。しかし10年ほど前からは政府の優遇政策を転換しバイオ関係に予算を振り替えた。そんなことがnativeでありながらWolfsonに苦境を強いた遠因になったかもしれない。

WolfsonのCTOは私と同じオーディオマニアだった。彼とは色々話しをしたしエジンバラの面白いオーディオショップを教えてもらった。今日WolfsonのWebを見たがCTOの欄に彼の名前は無かった、、

Wolfsonにはものすごく親近感を覚えるので今回の買収は少し堪えた。

プリアンプの評価

スピーカー切替器のプリアンプ SSP-01の音質評価を行い製品情報\製品概要のページに掲載しました。もちろん製品開発時にはプリアンプの評価を行い使用するデバイスや回路定数の決定を行いました。その音質には自信を持っていますが仕様を見ただけでは伝わらないと思います。

また製品価格がプリアンプと切替器の合計で100,000円(税抜)なのでプリアンプのクオリティが低いと懸念される方がいらっしゃると思います。私でも価格5万円程度のアンプでちゃんとした音が出るか疑心暗鬼になります。

そこでプリアンプの音質評価のレポートを掲載しました。手持ちのプリアンプとSSP-01を切り替えながら比較を行ったのでそれぞれのアンプと比べて音がどうなのかが的確に判断できると思います。比較するプリアンプは半導体および真空管のものを複数使用したのでSSP-01の音のイメージが掴めるのではないかと思います。

またSSP-01をゲイン調整ユニットとして使用した場合の評価結果も載せました。評価結果は「音質の変化を聞き取ることができない」という素っ気無いもので恐縮ですが、、、

しかしオーディオ機器は評価結果をいくら文章で読んでも実際に音を聞いてみないとわからないものです。そこでご希望の方に評価機をお貸して使い勝手や音質を体験していただこうと思います。

ご希望の方は”問合せフォーム”からご連絡ください。お貸し出しの条件などを連絡させていただきます。

光城山に行ってみる

忙中閑ありというわけではないが仕事の合間に家内と一緒に近くの光城山に行ってきた。

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光城山については以下のリンクを参考にしてください。写真もこのサイトから引用しています。

http://www.mtlabs.co.jp/shinshu/hike/hikarijy.htm

名前の通り昔の山城があった場所だ。光城山の麓から頂上まで桜の筋が駆け上る。私の家から少し北へ行くと桜の一本道が見える。素晴らしい景観だ。麓から頂上までの標高差が300mくらいあるので麓から順番に咲き始めて頂上に至る。麓が葉桜の頃頂上が満開という感じで桜のいろんな表情を同時に楽しめる。

10年振りに家内と一緒に光城山に登った。以前は家内と日本アルプスを駆け巡っていたが最近は山とご無沙汰。登りは楽だったが下りは少々大腿部に応えた。

以前は山登りの前のトレーニングに頂上まで駆け上がっていた。今で言うトレールランみたいな感じ。毎回タイムを短縮することを考えて登っていた。今回は家内のペースに合わせてゆっくり登る。下りも転ばないようにゆっくり。それでも結構筋肉が痛くなった。

私は週に2-3回それぞれ約10kmずつ走っているので心肺能力や足腰には自信があるが、ランニングに使う筋肉と山登りに使う筋肉が全く別物だということを思い知った。使う筋肉が違うことは知っていたのだがやっぱりという感じ。私のような三流のランナーはランニング時すり足に近い感じで走るので太ももをほとんど使わない。しかし山ではは太ももをよく使う。それで結構疲れた。かなり大腿部が退化していると感じた。

光城山はユニークなお花見ポイントだと思う。安曇野・松本地区にはもう一箇所ユニークなお花見ポイントがある。

弘法山古墳だ。山一面が桜に覆われていて凄いとしかいいようが無い。

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写真は http://www.lococom.jp/article/view/2359712/  より引用

http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/special1_index-id_60-htm

今年はもう遅いが来年は見に来てください。

パワーアンプの修理(その2)

先日、パワーアンプの故障箇所を見つけて修理用部品を発注した。

部品が届いたので早速修理を行った。出力段のFETの交換は放熱器のネジを外して、基板にストレスがかからないように配線をはずし再び組み上げる。作った時は出力段のFETの配線を先に行い、次にFETからの配線を基板に半田付けしていた。しかし修理の際は基板への配線をそのままにしてFETの配線をやり直すので狭いスペースに半田コテを入れて作業する必要がある。それほど難しい作業ではないが気を使うしやっかいだ。

部品を交換し電源を投入する前にアイドリング電流を測定するための電源の配線をはずして電流計を入れる。この作業も結構面倒。

チェックにより不良と判断した部品以外に壊れた部品がある可能性もぬぐえないので正常動作する確率は50%と思いながら電源を投入する。結果はOK。とりあえずほっとする。出費がムダにならなかった。

温度補償に使っているサーミスタがオリジナルと違うのでアイドリング電流の安定度に不安があるため数時間電流をチェックする。アイドリング電流は安定している。サーミスタの特性の微妙な違いも熱結合もどうやら問題なさそうだ。

以上のことが確認できたので電流計を外して音を出してみる。壊れても良いテスト用のスピーカーを接続して音出し。無事音が出る。

たいした作業ではないが結局半日かかってしまった。

修理したアンプはこれ。

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10年以上前に作った金田式のアンプ。今こうして修理し配線やレイアウトを見ると気になるところが多々ある。低インピーダンスでないとならない箇所の配線の長さが結構長い。その他色々と気になる。当時も気づいていた筈だが根本的にレイアウトを変更するのは面倒なのでオリジナルに忠実に作ったと思う。

今検討している製品では理想とするレイアウトを実現したい。そのために今回の修理は参考になった。

パワーアンプの修理

スピーカー切替器の歪率特性を測定した時に常用していたパワーアンプが壊れてしまった。昨年のことだ。

忙しくて修理に取り掛かれなかった。その気になってやり始めれば比較的短時間で済むことも腰が重くて取り掛かれないことがある。

例えば高校の同窓会の紙の名簿(300人超)をExcelに入れる作業があった。OCRで読み込もうとしたがうまくできず3ヶ月ほどほったらかしにして居た。しかしお尻に火がついてやり始めると1日でできてしまう。どうしても優先順位が低いことは後へ後へと追いやられてしまう。

アンプ修理も別のアンプがあるので音楽を聞くことができる。それほど困らないので修理は後回しになっていた。しかしこれから暑い夏になるし、節電の時期に真空管アンプばかり使っているわけにはいかないので修理することにした。

アンプを分解して確認を始めた。先ず本当に壊れているかもう一度確認する。電源を入れた瞬間に保護回路が働いてしまう。やはり壊れている。

アンプの出力をオシロスコープで見ると電源投入後左チャンネルに約30VのDCが出ている。右チャンネルは正常なようだ。

保護回路が働く場合通電して各部の電圧を確認することができない。保護回路をはずして確認することも可能だがそれでは連鎖的に故障していないデバイスまで破壊する恐れがある。

それとNFBがかかっている回路ではNFBをはずさないと電圧を測定してもわからないことが多い。

皆さんも同じようにやっていると思うが、このような時は電源を入れず回路の各ポイント間の抵抗値を測定するのが有効だ。幸い右チャンネルは正常と思われるので左右を比較して値の違う部分を見つければよい。

但しテスターの抵抗レンジの場合どのリードに+の電圧が出ているかを確認しておかないと半導体の確認の場合には値が違うので注意が必要。昔なつかしいアナログテスターの場合は何故か黒リードに+の電圧が出ていた。最近のディジタルテスターでは赤リードに+の電圧が出ているようだ。全てを確かめたわけではないのでこれが標準的なのかわからないが。昔の感覚で今のディジタルマルチメーターを使う場合は念のためにチェックすると良いと思う。

さて調べて行くと出力段の+側のMOS-FETのゲート=ソース間の抵抗が左右で異なることがわかった。出力段のゲートとソース間には抵抗が入っているので抵抗に原因があるのかMOS-FETに原因があるのかを確認するためにMOS-FETのゲートへの配線を取り外す。その結果MOS-FETのゲート=ソース間は本来絶縁されているはずなのに約150Ωの抵抗があることがわかった。これで出力段のMOS-FETが壊れていることがわかった。

アンプを作ったのは10年以上前なのでデバイスは当然ディスコン。調べてみるとヤフオクで入手できることがわかった。早速注文した。

MOS-FETを交換して直れば良いが、他の部品にも被害が波及している場合がある。テスターでチェックした限りでは他の部品は問題なさそうだが、、、

部品の入手は来週の予定。来週になって再び腰が重くなっていなければ良いが、、、